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Evoto
子供の頃から香港の映画が好きで、その中でも『アクシデント/意外』は特に好きな映画でした。本作では台本も私が書いているのですが、台本を書きながら、とにかく「これ自分のものにしなければいけない」という気持ちでうっぱいでした。ジャンル的にも本作の様な作品って作るのが難しいですし、どう完成させたらいいのか、悩みましたし、恐怖も感じていたんですね。でも考えてみたら、映画を作ることというのは、全てが恐怖を抱えながら仕事をしているようなものだろうと。そう考える様になってから無事に映画を完成することが出来ました。
――オリジナルが20年近く前の作品ということで、作り直すのに工夫した部分はありますか?
世の中はその当時と比べるとだいぶ変わっていますよね。なので、変わった社会の部分を入れないと、リメイクする意味がないと感じていました。観客の皆さんには、今の時代を感じていただくことが大切だと思ったんですね。時代の変化を入れつつ、物語の整合性をとるために悩みました。「メディア」のあり方についてもこの映画の中では取り上げていますよね。私も劇中のヨンイルと同じ様に毎日ニュースを見ていますが、リメイクするにおいて、このメディアの問題点を取り上げることで映画の世界観を十分に広げられるだろうと思って取り組みました。
――韓国の報道の過激さ、加熱について恐ろしくも感じました。
現実でもそういう状況は続いていますね。世界的に見ても、そうした側面はあると思っていて、YouTuberのサウザーというキャラクターを思いついた時には、現代のメディアの闇の部分をちゃんと描けるだろうなと思いました。裏で描いている陰謀であったり、この事件がどんな方向に向かっているのか、どこを目指しているのかという部分も、このサウザーという人物を登場させることによって描けると思いました。
――カーアクションなど迫力のアクションシーンも満載ですね。
建物の壁を倒したり、多くの動きを見せなければいけないシーンがたくさんありましたので、ロケ地を見つけることが大変でした。あちこち探し回った結果、再開発されている団地を見つけました。ちょうどコロナ禍が始まった頃の時期に撮影をしていましたので、場所を借りることさえ本当に難しい状況だったんですが、皆さんの協力のおかげで成し遂げることが出来ました。限られた空間の中で工夫が必要なことも多く、その制限から生まれたシーンもあります。最後の爆発は脚本より後に作り替えています。
――カン・ドンウォンさんらキャスティングについても教えてください。
カン・ドンウォンさんのキャスティングが決まってから、カン・ドンウォンさんの周りにいるキャラクターたちの俳優さんを考えていきました。カン・ドンウォンさんって、平凡なシルエットではないですよね。とても目立つ方なので、周りにいる人たちもスタイリッシュな方だったり、一緒にいて違和感の無いスタイルの方にお願いしたいなと思いました。全員が揃った時、それぞれの違う個性も見つけて欲しいと思いました。
今回は大勢の俳優さんとご一緒する経験ができて、本当に嬉しく思っています。皆さん素晴らしいので一人に言及することは難しいのですが、今回はチョン・ウンチェさんについてお話します。本当に真剣に役作りに取り組んでくれました。たくさんの準備をしてくれたんですね。そのおかげで面白いキャラクターになったと思います。
また、キム・シンロクさんは以前、彼女が出演しているドラマを観た時に本当に演技が上手だなと思い、ぜひお仕事してみたいと思っていました。私が悩んだり詰まったりしている時にも、突破口を開いてくれるような俳優さんでした。
――素敵なお話をありがとうございました!監督は『アクシデント/意外』が子供の頃からお好きだそうですが、ソイ・チェン監督とルイス・クーがタッグを組んでいる『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』が大ヒットしていて、ぜひ『トワイライト・ウォリアーズ』のファンの方にも本作を楽しんでいただきたいと思いました。
最高の組み合わせの映画ですね!僕はまだ拝見出来ていないので、ぜひ楽しみたいと思います。
【STORY】
請け負った殺しの依頼を事故に造りかえる“設計者”。ヨンイル率いるチームが次期検事総長候補の殺害計画を実⾏している最中、想定外の事故が発⽣する…。それは、偶然による事故なのか?誰かの手によって仕組まれた事故なのか?命を狙われながらも事態を整理しようとするヨンイルの頭をよぎったのは、別の計画殺⼈犯の存在と原因不明の事故によって命を落としたかつての仲間、チャンヌンの最期の姿だったー
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