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来年のバラエティ界を席巻するタレントは誰なのか、その潮流とともに予想してみた。それを読み解くうえで、昨今の野呂佳代の躍進から、あるキーワードが見えて来る。それが「自虐」である。元AKB48時代、さらに元SDN時代は目立った活躍はできず、不遇だったという彼女。さらに何度コスられても面白い切り札的エピソードが、現役当時「バンジージャンプに挑戦する際、ロープの長さ調節のため体重の申告を求められたものの、少なく言ってしまったばかりに、水面に顔から落ちてしまった」というもの。
今やだれかを小馬鹿にしたり強めのツッコミをするだけで何かと騒がれる時代。自分で自分のことを少し下げて笑いを取れるというのは、テレビマンとしてはありがたい。また枠としても「インテリ系」「あざとい」「毒舌」は埋まっている印象がある。その意味では例えば乃木坂46・弓木奈於は自虐ができる。その不思議な言語感覚から、1期生だった齋藤飛鳥から「壊れたスピーカー」というあだ名を拝受した彼女は、番組でもそれを有難く受け入れ、「壊れたスピーカーこと弓木奈於です」と自己紹介したことすらある。
また彼女は、7月に1st写真集『天使だったのか』をリリースしたのだが、これについて語ったこともある。それは11月29日放送の『沈黙の金曜日』(FM FUJI)でのこと。来年1月に同じグループの五百城茉央も写真集のリリースを控えているのだが、弓木は、その五百城と自分の写真集の公式Xを比較して指摘しているネットユーザーの声を取り上げ、「おいおい五百城ちゃん、もうこのカットかよ。弓木の写真集の公式Xだったら今頃ゾウだったぞ』。もう、ええて、もうええて……」とこぼし、笑いを誘ったのだ。弓木の写真集はタイ・ブーケットで撮影されたのだが、発売決定後しばらくは、ゾウに乗った写真が、その公式Xで多数掲載されていたのである。
もちろんプライベートで起きた話も明るく話す。昨年2023年の夏休み、ドバイに住んでいる友達を頼って現地に旅行しに行った際、ラクダに乗ろうとしたものの、初めてのことに「ウォー」と大声を出してしまったという弓木。すると、その声にラクダも驚いて同じく「ウォー」と声をあげ、お互い共鳴。ほかの観光客を笑わせたそうだ。
思えば指原莉乃や峯岸みなみら元アイドルも自虐を売りにしてきたところもある。今後がおおいに楽しみなアイドルである。
(執筆者: 田中周作)