待望のシリーズ最新作、映画『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』が全国で大ヒット上映中です。なんと今年の映画は、ばいきんまんが愛と勇気の戦士に!?森の妖精・ルルンがアンパンマン、ばいきんまんと力を合わせて〈絵本の世界〉を守る大冒険に! 2024年1月の情報解禁の際は「ばいきんまん」が“X”でトレンド入りするなど、子供から大人まで幅広い世代から注目を集めている本作。

映画ならではのスケール感のあるストーリーを手がけた、川越淳監督と脚本の米村正二さんにお話を伺いました。

――本作大変楽しく拝見させていただきました!ばいきんまんが主軸になるストーリーということで、ファンの反響もすごかったですね。どの様なきっかけからばいきんまんメインというのが決まっていったのでしょうか。

米村:川越監督やプロデューサー陣で「今回の映画はどんなお話にしましょうか」といった打ち合わせをして色々なアイデアは出たのですが、いまいちまとまらない感じで。皆さんの意見をもとに僕が持ち帰って脚本を書いてみたのですが、どうしても辛いんですよね。物語として面白いのか?と。そこから考え直している時に、ふと「ばいきんまんがゲストキャラをはげまして問題を解決する」というストーリーが浮かんで。それをプロットにして出したら、この方向性で行きましょうとなりました。

川越:ばいきんまんが主軸になることで、物語が動き出した感じがありましたね。まとまらなかった部分がピタッと決まっていったというか。実は初号のあとにも、少し修正しているのですが(笑)。

米村:そうだったんですね!

川越:より良くするためのリテイクという感じで。最初に直したい部分は1か所だけだったんだけど、各セクションが、やっぱりここも直したい、あそこも直したいって。スタッフのみんながそれだけ作品を愛してくれてるんだなっていうのが伝わってきて、感謝の気持ちでいっぱいです。

――素晴らしいですね。本作での制作をとおして大変だったことを教えてください。

米村:ばいきんまんが主体ということもあって、「こういうセリフを言わせても大丈夫なのか」というところは気をつけました。アンパンマンの脚本を30年以上やっている私としても、チャレンジしたい部分だったので、本来のばいきんまんの魅力と新しいばいきんまんの魅力を両方伝えたいなと。これは大変だったというよりも楽しかったことですね。

川越:ばいきんまんが森の妖精・ルルンのことを最初は全く認めていないんですよね。それが、ルルンがだんだん頑張りを見せたことによって、気持ちがうごいていって。そういうばいきんまんの気持ちの動きというのは今までテレビでもやっていないし、 ばいきんまんが主体になることで、ルルンの成長も魅力的に見えるなと思いました。

――ばいきんまんってよく考えると何でも出来るんだなと思いました。

米村:我々もいざ考えたらそうだなって思いました。だだんだんもすごいですが毎回新しいメカを作ったり、何度失敗してもめげずに頑張ってる。

川越:「俺さま大天才!」とか言っているんだけど。実はメカをああやって努力を積み重ねて、苦労して作っているんですよね。そういったシーンも初めて描きました。

米村:ばいきんまんを見て努力家って誰も思わないと思うんですけど、彼の日常を紐解くと相当努力家だよなって。

――“ウッドだだんだん”を作るDIYのシーンがとてもダイナミックでカッコ良かったです!

川越:僕がDIYが好きで、机とかタンスとか色々なものを作っているので、ばいきんまんにもDIYをしっかりやっていただきました。お父さんは喜ぶかもしれないけれど、子供には分からないかも(笑)。

米村:でも、僕の子供が3歳なのですが、子供って結構本格志向だったりするんですよね。きっと喜ぶと思います。

――まさか、ばいきんまんのカンナ削りが観られるとは思いませんでした!

川越:DIYの一連のシーンは、富嶽三十六景の絵を元ネタとしていて、ばいきんまんのシルエットもカッコ良いですよね。背景の空をよく見ると、月の満ち欠けがあって。1ヶ月ぐらい時間がかかっているんですよね。

米村:脚本を書いていても、ウッドだだんだんがすいとるゾウにやられて変形したり、どんどん姿を変えていく描写を、川越さんは喜んでくれるだろうな、絶対面白くしてくれるだろうなと楽しみにしていたんですよね。実際に素晴らしかったです。

川越:ロボットアニメを長く手掛けていたこともあるので、ああいうシーンには気合いが入ります。

――ぜひ劇場の大スクリーンで見ていただきたいです。アンパンマンの映画シリーズを手がける上で一番大切にしていることはどんなことですか?

米村:どんな方に向けて作っているかというと、主軸はもちろん子供なんですね。子供達に全力で楽しんでもらって、その上で一緒に来たお父さんお母さんも何かを感じとってくれて、もっとアンパンマンを好きになって欲しいという気持ちがあります。

川越:本作でいえば、ルルンに子供たちが感情移入出来れば良いのかなと。ロボットが暴れるとかそういうのは味付けであって、ルルンの頑張っている姿がみんなに響くことが一番だなと。

米村:ばいきんまんが失敗してもめげずにコツコツ努力を続けるそばで、すぐに「怖い」「無理」ってなってしまうルルンの対比がきいていますよね。でもそこから成長していく。キャラクターも可愛いですし、声も素敵でした。

川越:キャラクターデザインの前田さんがいくつかアイデアを出してくれて、最初はもっとボーイッシュなとんがり頭だったりとか、色々な案がありましたね。ルルン役の上戸彩さんはアフレコの時に声を作ったパターンとそのままナチュラルのパターンを両方練習してきてくれて、実際にブースで聞いたらナチュラルでお願いすることになりました。本当に素敵なお芝居をしてくださいました。

――ルルン可愛かったです!本作をとおして改めて感じたばいきんまんの魅力を教えてください。

米村:めげずに頑張るというベースがあって、ああいう性格なのでルルンがマイナスなことばっかり言った時には、突き放したりもするんですけど、頑張っている姿を見ると、ちゃんと優しさを見せる。あと、最初はすいとるゾウに勝てばこの世界は俺様のものだ!と意気込んでいるのに、最後にはすっかり良い気分になって自分の基地に帰っていく。そんなところも可愛いですね。

川越:当初の目的を忘れて、バイバイキ~ン!って帰っていっちゃうの可愛いよね(笑)。あと、実はアンパンマンってつかみどころが無いキャラクターなんですよね。爽やかだしカッコ良いのだけれど、ばいきんまんの方が「やりたいこと」がハッキリしていて、そこが魅力だなと思います。

米村:ばいきんまんとドキンちゃんは欲まみれなので共感しやすいんですよね。

――お2人が好きなキャラクター、思い入れのあるキャラクターはいますか?

米村:僕は新人の頃から新キャラを出して採用されたりされなかったりという経験を繰り返しているのですが、黒バラ女王って僕が考えたキャラクターなんですね。今でもちゃんと出てくれているキャラクターなのですが、それに対抗する白バラ女王という人も作りました。実は、白バラ女王が人から酷い目に遭うと黒バラ女王になるというストーリーも考えているのですが、それって白バラ女王の最終回だから、なかなか出来ないんです(笑)。

川越:黒バラ女王の造形ってすごく独特だし、隈取りっぽい顔で、子供達は一番怖がるんですよね。僕も白バラ女王と黒バラ女王はすごく好きです。あと、SLマンは30年ぐらい前に登場したキャラクターですが、最初の話を僕が担当していて。子供の頃からSLが大好きだったのもあって、思い入れの強いキャラクターです。

――いちファンとして、本当にたくさんの素敵なキャラクターをありがとうございますという気持ちでいっぱいです。本作も子供達の反応が楽しみですね

米村:公開されたら映画館に観に行って、どんなところで笑ってくれるのか反応を見ることが楽しみの一つなので、本作もワクワクしています。

川越:想定していないところで笑ったりしてくれるので、面白いですよね。僕も反応が楽しみです。

――今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!

【特別映像】永遠のなくてはならないライバル?★映画『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』大ヒット上映中!

【あらすじ】
ばいきんまんが愛と勇気の戦士に!?

ある日、一冊の絵本を見つけたばいきんまん。
絵本から「愛と勇気の戦士ばいきんまん、助けにきて!!」と声が聞こえ、絵本の中に吸い込まれてしまいます。

砂漠の先に広がる大きな森で出会ったのは、森の妖精・ルルン。
怖がりで勇気が出せないルルンは、森で大暴れする“すいとるゾウ”をやっつけてほしいとばいきんまんにお願いします。
最初は嫌がりながらも、諦めずに立ち向かうばいきんまんの姿にルルンは勇気がわいてきます。

しかし、すいとるゾウの強さに大苦戦!
絶体絶命のピンチの中、ばいきんまんはルルンに「アンパンマンを呼んでこい!」と伝えるのでした ――。

アンパンマンとばいきんまんが力を合わせて大活躍!
さぁ!今年の夏は、みんなで一緒に〈絵本の世界〉を大冒険しよう!

(C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
(C)やなせたかし/アンパンマン製作委員会2024

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』川越淳監督&脚本・米村正二インタビュー「ばいきんまんの“めげずに頑張る”姿が魅力的」