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こんにちは。デジタルバンク「みんなの銀行」の市原です。今回は、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(愛称:武蔵野EMC)にみんなの銀行 頭取の永吉さんがゲスト講師として登壇した模様をお届けします。
※この記事はオウンドメディア『みんなの銀行 公式note』からの転載です。
2021年4月に新設されたEMC学部では、アントレプレナーシップの言葉が示す通り「起業家精神」を育み、「ことを成す」人になることを目指しています。
授業の中で起業を目指すため、カリキュラムは実践中心。1年次は全員が学生寮で共に学ぶなど様々な特徴がありますが、特にユニークなのが、教員がベンチャー企業経営者、NPO創業者など「実務家」が中心ということ。気になる教員陣は武蔵野大学のHPでチェックできます。
そんなEMCの学部長を務められるのは、LINEヤフー株式会社の企業内大学LINEヤフーアカデミア学長として社会人リーダー教育を行う、伊藤羊一さんです。
伊藤さんと永吉さんは、これまでに対談やイベントなどでご一緒させていただく機会があり、そんなつながりから今回大変ありがたくも「武蔵野EMCでの講義」のお話をいただいたのでした。
授業の尺は、講義60分、質疑応答40分の計100分。
毎回ゲスト講師が登壇するこの授業では、学生が様々な社会人(起業家、経営者、フリーランスほか)に触れ、刺激を受けることを目的としており、伊藤さんは日頃から学生に対して「人の生き様から学べ」とお話されているとのことです。
吸収力優れる若者への講義という責任重大のミッションを受けて、永吉さんは今回お話するテーマを次のように設定し、当日に臨んだのでした。
伊藤さん:(学生に向けて)皆さん、こんばんは。アントレプレナーシップの授業を始めます。ゲスト会、今日はDAY4ですね。
第1回目の登壇は俺(伊藤羊一さん)、第2回目は溝口勇児さん、第3回目は山田崇さん。そして第4回目は、企業内で新たな事業を作ってこられた方。
「頭取」って聞くとすごいおじいさんが出てきそうですが……こちらがみんなの銀行の頭取、永吉健一さんです!
永吉さん:皆さん、初めまして! みんなの銀行の永吉です。
伊藤さん:今日はこのために福岡よりいらしていただいたのでしょうか?
永吉さん:もちろん、このために。
伊藤さん:この重みを皆さんも感じていただいて。このクラスの中にも福岡出身の人、いたよね?
学生:はい!(挙手)
伊藤さん:さて今回のお話は「イントレプレナーとしての挑戦 「できない」ではなく、どうしたら「できる」かを考える」です。
自分で起業して事業を作っていく(アントレプレナーシップ)生き方もあれば、企業の中で働きながら新たな事業を作っていく(イントレプレナーシップ)生き方もある。
そういう観点で、今日はお話を聞いていただければと思います。
永吉さん:今日は学生の皆さんのパワーを僕が吸収させてもらうために、朝、福岡から飛んできました。
皆さんが勉強しているアントレプレナーシップと、企業内起業のイントレプレナーシップは、分けて呼んでこそいますが、実は「新たな事業を作る」「新しい社会を創る」ためのアプローチの手法の違いだけで、目指すところは同じだと思っています。
私自身は大学卒業後、銀行員として社会人をスタートしました。
皆さんの思い描く銀行はきっと「真面目」で「お堅い」ものだと思いますが、そんな銀行の中からデジタルバンクのような新しい事業を起こすこともできるんです。
どうやって事業を起こしたのか。これまでにどんなキャリアを辿り、どんな起点があり、どんな悩みにぶつかって、それをどう乗り越えてきたのか。
今日は銀行の話ではなく、そんな僕の人生の話を聞いていただければと思います。
ここから60分間の講義に入りますが、ここでは割愛させていただきます。レガシー企業である銀行の中から「どうやってイノベーションを起こせたのか」については、みんなの銀行の書籍で詳細を綴っていますので興味のある方はぜひお手に取ってみてください。
(写真:QA前に見事なトークで学生の笑いを誘う伊藤さん)
伊藤さん:(講義終了後、学生に向けて)では最後に復習しておきますと、口座開設の時にこちらの紹介コードを入れると、次の日1,000円もらえる、と。
永吉さん:笑
伊藤さん:口座開設すると今度は自分の紹介コードができるので、先生とか先輩とかにコードを教えて、「口座を作るなら、自分の紹介コードを使ってくださいよ」と言うとですね、1,000円がじゃぶじゃぶ……。
学生:笑!
永吉さん:自分の紹介コードで最大300人まで紹介できます(「お友だち紹介プログラム」の詳細はこちら)。
伊藤さん:つまり30万円まで。
学生:アルバイトになる。
伊藤さん:「(紹介するだけで1,000円もらえるなんて)それ、怪しいんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、実はそれだけ、「企業が一人のお客さまを獲得する」のには、ものすごいコストがかかるってことなんです。
PayPayも最初の頃は、100億円を投下する凄まじいキャンペーンを展開していて、それで何万円と得した人たちもたくさん出ていました。
昨日、寮の食堂で「萩の月」(仙台銘菓)の争奪戦が繰り広げられていたけど、そういうレベルの話じゃないからね、これは!
学生・永吉さん:笑!!
(写真:学生の皆さんと一緒に記念撮影)
伊藤さん:今日は永吉さんにとてつもなくイノベーティブなお話をしてもらいましたが、これは皆さんが将来起業し、また社会に出て仕事をするようになると、ますますジワジワくる内容です。
では、質問ある人!
学生Aさん:はい。2つあります。1つ目は、銀行のDXによって変革が期待されるもののひとつに「クレジット・スコアリング」があると思うのですが、実際にみんなの銀行でクレジット・スコアリングがどう変わったのかを聞きたいです。
クレジット・スコアリングとは
「スコアリングシステム」とも呼ばれ、統計的モデル(一定のロジック)に基づいて、個人または企業の信用度を点数化(スコアリング化)し、与信可否を迅速かつ中立的に判断するシステムをいいます。
出典:iFinance 金融経済用語集
2つ目は、銀行って融資とか投資とかの「攻め」の部分と、管理回収とかの「守り」の部分があると思うんですが、攻めの部分だと、この新しいデジタル技術は割とすぐ活用しやすそうに思うんですが、守りの部分だと、あまりデジタル技術を積極的に使うイメージがありません。実際どうなのか、聞いてみたいです。
永吉さん:いきなり銀行の裏側に迫る質問……。
伊藤さん:彼(学生Aさん)はめちゃくちゃ金融に詳しくて、「ブラック・ショールズ・モデル」とかも普通に分かるっていう……。
永吉さん:すごい(笑)。ありがとうございます。
ブラック・ショールズ・モデルとは
オプションの理論価格計算のモデル。米国の経済学者フィッシャー・ブラックとマイロン・ショールズによって考案されたことからこの名前がつきました。原資産価格、権利行使価格、金利、残存期間、原資産のボラティリティの容易に入手可能な5つの変数で、計算も容易なことから代表的なモデルとして広く利用されています。
出典:野村証券ウェブサイト 証券用語解説集
永吉さん:まず前提として、既存の銀行もデジタルバンクも情報産業という側面が強くなってきています。
銀行ではマネーロンダリングやテロ資金供与などの犯罪を防ぐために「本人確認(KYC;Know Your Customer)」を厳格に行っていて、マイナンバーカードや運転免許証などをもとに本人確認する前提で口座が開設できる。
そして給与が振り込まれたり決済したりすることで、預金口座を通じてデータが刻まれていくのですが、これらのデータが銀行のビジネスの源泉になっているんです。
先ほど講義の中でお話したように、これまでは銀行のライバルは銀行であったのが、今ではデータで攻めてくる新しいライバルが登場してきているので、彼らと闘っていくために、銀行は「データの山をどう精緻化してビジネスにいかしていくのか」というところにまさにチャレンジしているところ。
質問いただいたクレジットスコアリングについては、その最たるものです。
みんなの銀行では2022年7月からローンの提供を開始し、最近までは既存の銀行が使っている「与信モデルを提供する会社」の与信モデルを利用していました。
なぜかというと、みんなの銀行はローンの提供を開始したばかりで、まだ社内にデータが蓄積されていなかったから。
最近になってようやく、ローン提供開始から1年が経過したので、社内のデータサイエンティストのチームが、みんなの銀行の中に蓄積されたデータを使った「与信モデル」を完成させたところです。
近々外部の与信モデルから、自分たちのデータでつくった与信モデルに切り替えてサービスをはじめる予定です。
さらに、これから展開する新しい金融サービスやアライアンスなどを通じて、これまでの銀行が保有していなかった種類のデータを蓄積していきたいと思っています。
それによって、これまでとは違ったクレジットスコアリングにつながっていくと考えています。
現在のクレジットスコアリングは「クレジットカードの返済を遅延したことがある」といった過去のトラックレコードに基づいてジャッジされていますが、目指すところは、AIなども活用しながら様々なデータを加味して現在から未来の予測を立てられる世界です。
こんなところも、銀行の新しいビジネスの源泉になっていくと思います。
2つ目の質問のデジタル技術、DXという面でいえば、みんなの銀行は骨の髄までデジタルなので、オペレーション、つまり人間が入力して操作するといった概念がそもそもないんです。
最初から一つひとつのプロセスがデジタルで完結する設計にしていて、それがデジタルバンクと呼ぶ所以。
既存の銀行では、まずは入り口となる「入力」の部分をデジタル化しよう、(そうすると「データ」となるから)裏側の業務も人の手を介さずにできるようにしよう、ということを一つひとつ進めていっています。
これから銀行は本当の意味でのデジタル化が進んでいくでしょうし、その結果として、データを使った新しいビジネスが(攻守ともに)どんどんできるようになるんじゃないかなと考えています。
伊藤さん:永吉さんはふくおかフィナンシャルグループ(福岡銀行、熊本銀行、十八親和銀行、福岡中央銀行、みんなの銀行)の一員なので、既存の銀行の人たちもよく知ってるわけですよね。
既存の銀行の感覚でいう「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」と、ゼロ起点のデジタルバンクの感覚でいう「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」は、端(はな)から違うんじゃないかと思うのですが。その差ってどこに出るんでしょうか。
永吉さん:「顧客って誰なの?」という明確さが違うのかな、と。
既存の銀行には既に多くのお客さまがいて、ふくおかフィナンシャルグループでいえば550万人くらいのお客さまがいらっしゃるんですね。
この方たちが既にお客さまですから、お客さまが利用されるサービスを安定稼働させながらデジタル化し、便利にしていかないといけない。
既存の銀行は、ある意味、出発点の時点で重荷を負ってしまっているんです。
一方で、みんなの銀行はお客さまもゼロからスタートです。メインのターゲットをデジタルネイティブ世代に限定し、彼らのニーズや課題を最初に浮き彫りにした上で、ゼロからフリクションレスなサービスを作っていくことができるんです。
既存の銀行も一生懸命DXのアプローチをしているのですが、もしかしたら、ゼロ起点のデジタルバンクとは、向かっている方向や出来上がるものがしばらくは違ってくるのかな、とも思っています。
伊藤さん:お客さまの年齢別ポートフォリオも、既存の銀行と全然違うんですよね。これはものすごいイノベーションなんですが、今この授業を聞いている学生の皆さんが将来自分でビジネスをやる時、この点をどう参考にしていけばいいのか。
「既存の会社はデカいから敵わない」とか思っちゃうんですよ。
でも、既存のデカい会社は必ず「しがらみ」みたいなものがあって、なかなか新しいことに踏み出せないジレンマも抱えてるわけなんですよね。
新しいことをやる人って“そこ”がないからこそ、チャンスがある。
今日、みんなの銀行の誕生の背景を聞きながら、めちゃめちゃシンクロするなと感じたのは、事務用品の通信販売「アスクル」さん。
アスクルさんは大手文房具メーカーからは生まれなかった。もともと小さな会社だったからこそ、チャレンジができ、その結果として「アスクル」という新しい事業が生まれることができたという面もあるんです。
永吉さん:「イノベーションのジレンマ」(クレイトン・クリステンセンが1997年に提唱した企業経営の理論)では、「企業は顧客と投資家に資源を依存している」と言われています。
大企業であればあるほど既存のお客さまに縛られていて、株主や事業に投資してくれる人の期待にこたえなくてはならず、そこの「しがらみ」があるがゆえに現状をなかなかブレイクスルーできないんですよね。
伊藤さん:皆さんがビジネスを考える時、今のお話はとても参考になります。
では次の質問!
学生Bさん:はい。銀行において2つ気になることがあります。
1つ目は、なぜATMの利用に手数料がかかるのか、ということ。こちらがお金を貸している側なのに、自分の預金を引き出すのに手数料を取られるのか、謎。
伊藤さん:確かに、確かに。
学生Bさん:2つ目は、銀行が破綻した時、日本では1,000万円まで保護対象になるといいますが、国が預金を「全額」保護すれば良いのではと思うのですが、そこについてお聞きしたいです。
永吉さん:マニアックな質問ばかりですね(笑)。
1つ目のATM手数料についての質問ですが、ごもっともなご意見で、僕もイチ消費者の立場であればそう思います。
銀行の立場からお話すると、ATMの機械とか、お金を詰めに行ったり回収しに行ったりする作業には、めちゃくちゃコストかかっているんです。
裏側の話になりますが、例えばみんなの銀行ではセブン銀行ATMでお金の入出金ができますが、みんなの銀行のお客さまがATMを利用するごとに、1件につきいくらと、みんなの銀行からセブン銀行さんに利用料もお支払いしています。
それでも、まだ銀行が銀行同士で競い合っていた時代は、預かったお金を貸し出して利息を付けて返してもらい、その利ざやで儲けることができていました(銀行の本業です)。
本業で儲けることができていたので、ATM手数料を安くしたり無料にしたりといったコストも捻出できていた。ただその条件として、「給与振込口座にしてくださいね」とか、「住宅ローン借りてくれたら月何回まで手数料無料にしますよ」というのがついていたと思います。
しかし今、銀行業界はマイナス金利の世界になって、お金を預かって貸し出すだけでは稼げなくなっています。
マイナス金利政策とは
マイナス金利とは、民間の金融機関が中央銀行(日本では日銀)に預けている預金金利をマイナスにすることです。金利のマイナス化により、預金者が金利を支払うことになります。日銀のマイナス金利政策は、2016年1月に「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」として導入されました。日銀のマイナス金利政策でマイナス金利が適用されるのは、金融機関が持つ日銀の当座預金のごく一部です。日銀はマイナス金利政策によって、金融機関が日銀に資金を預けたままにしておくと金利を支払わなければならなくすることで、金融機関が企業への貸し出しや投資に資金を回すように促し、経済活性化とデフレ脱却を目指しています。
出典:SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集
そこで「コストとしてかかっているものは、お客さまから必要な手数料を正しくいただきましょう」という流れになってきています。
今、口座維持手数料の徴求がメガバンクから始まり地方銀行に伝播していっているのも、その流れ。
欧米などでは、口座を持つことに対するコストとして年間数千円支払っていたりするので、珍しくはないんです。
使っていない口座の維持、管理には一定コストがかかるので、日本でもこれから手数料といったものが増えていく傾向にあると思います。
銀行の立場から「銀行の仕組み」をお話しましたが、でも皆さんの立場に立つと、「なぜ自分のお金を引き出すのに手数料をとられるのか」という気持ちはとてもよく理解できます。
伊藤さん:2の目の質問が、銀行が破綻した時に1,000万円まで保護されることについてですね。
永吉さん:銀行はお客さまから預かったお金に保険をかけてるんです(預金保険制度)。
預金保険制度とは
銀行や信用金庫、信用組合などが破綻したときに預金者を守るためのセーフティネット。国内に本店のある銀行、信託銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫などが、預金保険制度の対象となっていて、それらの金融機関の預金など(預金保険による保護の対象となっている預金など)は、破綻の際、原則として1金融機関につき預金者1人当たり元本1,000万円とその利息が保護されます。預金保険機構は、金融機関が破綻した際、破綻金融機関を引き継ぐ救済金融機関が現れた場合は、これに資金援助を行うことで預金者を保護します。救済金融機関が現れなかった場合は、預金保険の保険金支払い(ペイオフ)によって預金者を保護します。どちらの方法でも預金者の保護される金額は同じです。
出典:SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集
この保険によって、銀行が破綻した時は1,000万円まで保護される仕組みになっています。なので心配な人は、1つの銀行に1,000万円までしか預けない、1億円を持っているから10コの銀行に1,000万円ずつ預ける、という人もいます。
一方で、銀行が破綻した時、国が全額保護するということは、税金で赤字補填するということになるんですね。
その税金は誰が負担しているかというと、国民である皆さんが負担しているんです。
伊藤さん:では次で最後の質問に。どうぞ!
学生Cさん:はい。若者は「日本を変えていかないといけない」とは思っているが、日本の大企業は、変わっていっていないと思うんです。
でもみんなの銀行は日本で初めてデジタルバンクを立ち上げて、しかも銀行という超お堅い業界から出てきた。
永吉さんはどうして銀行を変えていくことができたんでしょうか?
永吉さん:実は僕、銀行員になりたくて銀行に入ったわけではないんです。
大学時代、応援団で活動したり遊んでいたりしたら、気付いたら就職活動の時期が終了していて(笑)。本当はメディアとか広告代理店に行きたかったんですが……。
今から30年ほど前、メガバンクは今よりたくさんあったんですよ。当時は都市銀行と呼ばれていました。
応援団の先輩たちも都市銀行に多くいて、リクルーターとして「お前が来るならすぐ採用」なんて声かけてくれる時代だったんですが、社会人になってまで応援団の上下関係は絶対嫌だ!と思って、「僕は司法試験を受けるので就職しません」とウソをついて全部断っていたんです。
そしたら、本当に入れる会社がなくなっていて(笑)。
で、当時唯一、応援団の先輩のいない地元の福岡銀行から声がかかって、「入るところないから仕方ないな」という気持ちで渋々入ったわけなんです。
福岡銀行に入行してからは毎日窓口でお金を数えていました。お金が1円でも合わないと、銀行って本当に帰れないんですよ、夜11時、12時になっても。
入って3ヵ月で「辞めよう」と思いましたね。
でもその時に、「せめて今任されている仕事を、誰にも文句を言われなくなるまでやってから辞めよう」と、変な応援団魂(?)で、任されている小さな業務を半年だけ頑張ってみたんです。
「会社の仕組み」ってうまくできていて。
半年経ったくらいのタイミングで、上司から「じゃあ、それはできるようになったから、次はこの係で新しい業務をやってみようか」、「じゃあ、次はあっちの係で別の業務ね」……と、小さいながらも次々と新しいチャレンジをさせてもらえるようになるんですよ。
そうやっているうちに「銀行員として極めようと思ったら一生かかるかも」、「もうちょっと頑張ってみようかな」と考え方を改めるようになりました。
そして小さなことでも一つひとつ実績を作っていっていたら、会社が「こいつにやらせたら、何かカタチにするかもしれない」と考えてくれるように。
その延長線上で、今もなお、面白いこと(日本初のデジタルバンクづくり)にチャレンジさせてもらえている、というところです。
伊藤さん:永吉さん、ありがとうございました。実に皆さんの学びになるお話を多くいただきました。
質問は尽きませんが、お時間となりましたので結びとしたいと思います。皆さん、みんなの銀行の書籍『イノベーションのジレンマからの脱出』(日経BP刊/みんなの銀行著)もしっかり読み込んで学んでいきましょう。
プレゼントとして書籍3冊をご用意いただいたので、ここで永吉さんとじゃんけんです。
はい、いきますよー!
(写真:最初はグー!じゃーんけーん……)
(写真:ポーン!!)
(写真:うわぁーーーっ!!)
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(執筆者: みんなの銀行)