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『アーミー・オブ・ザ・デッド』『ジャスティス・リーグ』のザック・スナイダー監督が構想に20年以上を費やして完成させたSFスペクタクル2部作の第1部『REBEL MOON - パート1:炎の子』がNetflixで12月22日より独占配信となる。物語の舞台は、巨大帝国“マザーワールド”が支配する銀河。主人公は、暗い過去から逃げ、惑星の片隅の平和な村で暮らしていた心優しい戦士コラ。ある日、冷酷非道のインぺリウムの執行官、ノーブル提督率いる帝国の刺客が現れ、侵略を開始し、コラは蹂躙された村人の敵討ちのために立ち上がり、惑星を巡りながら共に戦う戦士“レベルズ”(反乱者)を探す仲間集めの旅へ出る──。
主人公・コラを演じたのは『キングスマン』『スター・トレック BEYOND』などの華麗なアクションシーンで知られるソフィア・ブテラ。血も涙もない執行官、ノーブル提督を演じたのは『トランスポーター イグ二ション』や『ゲーム・オブ・スローンズ』で知られ、ラッパーでもあるエド・スクライン。来日した二人にインタビューした。
──コラという役のどんなところに共感しましたか?
ソフィア:深く共感できる部分がたくさんあります。生まれた故郷を離れ、知らない世界で疎外感を感じながらも新しい人生を始める、というのは彼女の身の上ですが、私が経験したことでもあります。コラが抱く恐怖や、故郷のように感じる場所を守ろうとする気持ちも、どこから来るのかよくわかるのです。
──ザック・スナイダー監督は「エドは徹底して細部までこだわって役作りに臨んでくれた」とコメントしています。具体的にどんな役作りをしたのでしょう?
エド:僕は約10年前から役者をやっています。最初は、なんの経験もないまま自分の地元で、よく知っている人たちに囲まれ、自分とそう遠くない役を演じるところからキャリアをスタートさせました。共演者も友人やストリートでスカウトされた人たちでした。経験を重ねていく中で、どんどん「役者として成長していきたい」「自分が憧れている俳優のようになりたい」という気持ちが芽生えたんです。そして、 自分とは全く違う人物を演じるということに慣れるには時間がかかりました。ソフィアは以前から僕のことを知っているので、ノーブルが素の僕とは全く違うキャラクターであることを知ってくれていると思いますが、僕自身ザック監督が作り上げた自分とは似ても似つかない冷徹で非道なキャラクターをどう演じられるか不安がありました。
でも、先日行われたロンドンでのプレミアイベントの後に、近しい友人たちが、今作のアクティングは僕のベストだという風に言ってくれ、安心しましたし、自分自信そういう手ごたえもあります。ノーブルは本当に恐ろしいキャラクターです。ポスターに登場しているノーブルを見ても、自分が演じたとは思えない(笑)。この役を演じたことは、とても学びがありましたし、自分にはないものを持っている役にまた挑戦していきたいと思いました。そういった経験を重ねて、何十年もこの仕事を続けていきたいです。
──登場人物それぞれが違う「戦う理由」をい出していますが、ご自分が演じたコラとアティカス・ノーブル、それぞれの戦う理由をどう受け止めましたか?
ソフィア:コラが戦う理由は明白で、まず何かを守るために戦っています。その背景には複雑な事情が折り重なっています。コラは壮絶な過去により罪悪感を抱えています。そこにどんな思いや背景があるかは、パート2をご覧になっていただければわかってもらえると思います。パート1ではまず、力を持っていない存在である村人を守るということが描かれています。そして、過去に対する罪悪感から、正しい行いをしなければいけないという決意が感じられます。
エド:最初に監督とZoom会議をした時に、ノーブルを含む様々な登場人物の脚本に描かれていない背景や設定を教えてもらいました。アティカス・ノーブルはマザーワールドの一員ではありますが、父のドメニク・ノーブルは元老院の議席を持っており、息子アティカスに失望しています。アティカスは実際、マザーワールドからしてみたら、とても些細な仕事をしています。だからアティカスは、マザーワールドにおける自分の評価を上げ、議席をもらうという野心のもと、タイタス将軍を捕まえてチャンスを得ようする。他にも、マザーワールドへのアピールために、次々とアクションを起こします。その大本には父親に認めてもらいたいという強い気持ちがあります。
――お互いの俳優としての魅力をどう感じていますか?
ソフィア:まずエドはとても紳士的で、礼儀正しく、親切です。そういった素晴らしい資質がある人物でないと、寛容な役者にはなれないと思っています。
エド:ソフィアの美しさは皆さんもすぐにお分かりになると思うんですが、役者というのは美しさだけでなく、人々を引き付ける神秘性や、様々な色を宿すニュアンスといった深みが必要だと思います。観客はお芝居を見て、そこで表現されている感情を感じ取っていきますから。『REBEL MOON』のソフィアのお芝居は役者としての幅も奥行も感じ取れます。コラという戦士を素晴らしいセンスと忍耐力を持って演じたと思います。例えば、現場で撮影の合間にチワワを抱きながら誰かとお喋りをするようなことはせず(笑)、完璧にコラになりきり、深く役を掘り下げ、責任感を持って全うしました。その真摯さに敬意を抱いています。
ソフィア:(笑顔でエドをハグする)
【取材・執筆】小松香里
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