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腸内環境を整えることで免疫力アップや便通の改善などが期待できる「腸活」。脂肪の分解をスムーズにしてくれるともいわれており、ダイエットやトレーニングなどの身体づくりと併せて取り入れる人も増えています。
しかし、そんな太りにくい身体づくりにも影響するような落とし穴が、実は意外なところに潜んでいるようです。
「口の中の悪玉菌が腸内に到達することで、腸内細菌のバランスを壊してしまう可能性が指摘されています」と話すのは、しらはた胃腸肛門クリニック横浜の白畑敦院長。
2019年に欧州分子生物学研究所で行われた唾液と便の微生物研究によると、採取した菌の約3割が唾液と便の両方から採取されたと発表されたとのこと。このことから、「口の中の悪玉菌が飲み込まれ腸まで届き定着していることが考えられ、口内の悪玉菌が腸内に到達し、腸内フローラに影響を与えている可能性がある」ことが報告されています。
「悪玉菌の体内への侵入をできるだけお口の段階でストップ、コントロールすることは、 身体づくりを行う上での大切なポイントであり、“腸内環境を整えること”に有効であると考えます」(白畑院長)
では、実際にどのようなケアが考えられるのでしょうか。
口内の悪玉菌を退治する上で簡単に取り組むことができる方法として、白畑院長は、日常的な歯磨きやフロスでのケアに加え、日々のルーティーンとして取り入れやすいマウスウォッシュなどの活用を挙げています。
「歯磨きやフロスでケアができるのはお口全体の約25%ともいわれているため、マウスウォッシュを活用する利点は大きいと思います」(白畑院長)
脱マスク生活において口臭ケアを気にする人も増えているかもしれませんが、歯磨きやマウスウォッシュを駆使することが腸活のサポート、ひいては身体づくりにおける新常識となるかもしれません。
2002年、昭和大学医学部を卒業。山王台病院、昭和大学藤が丘病院、関東労災病院、横浜旭中央総合病院を経て、 2017年にしらはた胃腸肛門クリニック横浜を開業。
日本外科学会、日本消化器外科学会、日本大腸肛門病学会、日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会、日本内視鏡学会、日本臨床肛門病学会、日本短期滞在外科手術研究会、大腸肛門機能障害研究会、内痔核治療法研究会所属。
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