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任天堂社員が愛した食堂をご存じでしょうか。それは京都府の『弁慶食堂』。昭和時代、ファミリーコンピューター全盛期にはすでに任天堂社員が常連客と化しており、ゲーム開発にも多大な貢献をしてきたといわれています。
たとえば、人気テレビゲーム『メトロイド』の開発スタッフは、あまりにも忙しいため社外に出て食事ができなかったといいます。そんなとき助かったのが『弁慶食堂』。何度も何度も出前をオーダーし、開発陣に欠かせない存在になっていたのだとか。
任天堂社員のおかげで『弁慶食堂』は潤い、任天堂社員は絶品料理が出前が食べられて嬉しい。まさに共存状態がそこにはあったようです。
なかでも特に人気だったのはカツ丼。メトロイドを開発していた社員らはカツ丼を頻繁に出前してもらっていたそうです。ある意味、メトロイドは『弁慶食堂』のカツ丼でできているといっても過言ではないかもしれません。たぶん。
実際に『弁慶食堂』でカツ丼を食べてみましたが、めちゃウマ。サクサクに上げたトンカツにトロトロの卵をのせるタイプのカツ丼で、クリスピーな衣のおいしさを楽しみつつ、ふわふわ食感の卵も堪能できる逸品。もちろんダシもきいてます。
残念ながら、『弁慶食堂』は閉店してしまいました。もう二度と『弁慶食堂』のカツ丼が食べられないと思うと悲しいものです。何かしらの奇跡が起きて復活してほしいと願うばかりです。
ちなみにこの『弁慶食堂』、メトロイドの開発に貢献したとしてエンドロールに「BENKEI」の名が表示されています。まさかメトロイドの世界に食堂名が出てくるとは……! 気になる人はプレイして確認してみてはいかがでしょうか。
(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)