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ロンドン発のデジタル製品ブランドNothing Technology(以下Nothing)が発表した完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Nothing Ear (stick)」。10月29日の先行販売を経て11月10日、国内で正式に販売を開始します。価格は1万6800円(税込)。
Nothingの第1弾製品として2021年に発売した完全ワイヤレスイヤホン「Ear (1)」同様、イヤホン本体にはマイクや回路基板など内部のパーツが見える透明デザインを採用しています。
中身が見える円筒形の充電ケースが、他製品では見られない独自の存在感を放っています。
化粧品のケースをイメージしたデザインで、赤いパーツは口紅をモチーフにしています。充電用のUSB Type-Cポートがあるのが分かりやすいことや、右耳用のイヤホンは赤い丸のプリントで区別できるようになっていることから、右耳用を収納する側が一目で分かりやすいという効果も。赤いパーツの横には銀色のペアリングボタンがあり、ケースのインタフェースを集約する意図もありそうです。
ケースを開ける際には、赤いパーツ側を固定して透明カバーをクルっと回転させれば、開口部がイヤホンを露出させる位置でカチっと止まります。一般的な充電ケースは落とすとフタが開いて中身が飛び出してしまうことがあるのに対して、Ear (stick)のケースは落としても開きにくいのが特徴です。片手で持ったまま開けることもでき、日常的に使うのが楽しくなるケース。イヤホン本体では最大7時間の音楽再生が可能ですが、ケースと併用することで最大29時間の音楽再生に対応します。
立てて置けば場所を取らず、その反面、目立つので見つけやすいというメリットも。
Nothing製品恒例の、お菓子の箱のようなパッケージに収納されています。開封の様子は動画でご覧ください。
Nothingの透明イヤホン「Ear (stick)」を開封! #nothing(YouTube)
https://youtube.com/shorts/carIiId3EFk?feature=share
Ear (1)は耳をふさぐカナル型でアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載していたのに対して、Ear (stick)は耳をふさがないハーフインイヤー型で、ANCは非搭載。イヤホンひとつの重量はEar(1)の4.7gから4.3gに軽量化し、一日中快適に装着できます。耳をふさぐカナル型が苦手という人や、周囲の音が聞こえる状態で長時間使いたいという人に最適。密閉感がなくても、音楽を聴いていて周囲への音漏れは気になりません。
サウンド面も手抜かりはなく、初めて装着して聴いた際には予想以上の迫力で驚きました。その秘密は、永久磁石でダイアフラム(振動板)を振動させる12.6mmの大径ドライバー。Nothingが独自に開発したもので、高音域から低音域まで安定した音質を実現しています。
特に低音は、新たに搭載した技術「Bass Lock Technology」により、厚みのある音に仕上がっている印象です。同技術は、装着時に特定の音を鳴らしてユーザーの外耳道の形状やイヤーパッドの装着感を測定し、低音のロスを補うチューニングを自動で行うというもの。イヤホンを耳に入れると独特な音が鳴ることから、装着が認識されたことを確認する儀式として楽しめます。
Ear (1)と比べてステムは長め。タップ操作ではなく、ステムの前後をつまむようにして、前側面の静電容量スイッチをしっかり押すことで操作する仕様。指が濡れていても操作でき、タッチ操作で生じがちな誤操作を防ぎます。本体はIP54の防水・防塵に対応。スイッチを押すとイヤホンから「カチ」っとクリック音が鳴り、操作を認識しているかどうかが分かりやすいのも、ちょっとした嬉しいポイント。
iOS/Android向けに配布するコンパニオンアプリ「Nothing X」から設定とカスタマイズが可能。イコライザーは「カスタム」から手動で調整できる他、「バランス」「低音を強調」といったプリセットから設定することもできます。ステムのスイッチ操作もアプリからカスタマイズ可能。
Nothingのスマートフォン「Nothing Phone (1)」では、通知ドロワーからEar (stick)のバッテリー状態を確認したり、設定にアクセスできるなど、より強力な連携を実現。Phone (1)でゲームをプレイする際にはゲームモードに切り替わり、低遅延なサウンド出力を可能にします。
個性的なケース、耳をふさがない快適な着け心地に、しっかりしたサウンドも楽しめるEar (stick)。男女を問わず使いやすいことから、ギフトとしても人気が出そうな完全ワイヤレスイヤホンです。10日の発売を前にAmazonや量販店では予約受付を開始しているので、確実に入手したい人はお早めに。