消費者庁は、霊感商法等の悪質商法への対策検討会の開催と委員の構成を2022年8月26日に発表。検討会はオンラインで行われ、原則的に一般にも公開されます。河野太郎担当大臣は同日のオンライン会見で「週2回程度、毎週積極的に議論をして頂きたい」と述べています。

旧統一教会による霊感商法が問題視される中、対応の強化を求める社会的要請が高まっていることを踏まえて、消費者被害の発生や拡大の防止、被害者救済などが議論されるというこの検討会ですが、座長に消費者委員会委員長を務めた経験もある河上正二青山学院大学法務研究科教授を選任。委員の顔ぶれは以下の通りになっています。

河上正二 東京大学名誉教授、青山学院大学客員教授
菅野志桜里 弁護士(一般社団法人国際人道プラットフォーム代表理事)
紀藤正樹 弁護士(リンク総合法律事務所所長)
田浦道子 消費生活相談員(相模原市消費生活総合センター)
西田公昭 立正大学教授
宮下修一 中央大学教授
山田昭典 独立行政法人国民生活センター理事長
芳野直子 日本弁護士連合会副会長

委員には、旧統一教会などカルト宗教の問題に長年携わっている紀藤弁護士や、社会心理学者でマインドコントロール研究、オウム真理教事件や旧統一教会の裁判に鑑定人・法廷証人として召喚されていた西田教授のほか、2021年10月まで衆議院議員を務めていた菅野弁護士が選ばれています。河野大臣は人選について「バックグラウンドの今回の検討会に質すると判断した」と述べています。

霊感商法等は「消費者契約法に触れないようにどうするのか」と各団体などが法の抜け穴を突いたため、「さまざまな被害が出たのだろう」と問題意識を述べた河野大臣は、「寄付商法、高額献金、事業者への対応など、専門家の方々に活発にご議論頂きたい」としています。

検討会は終了後に議事録を作成し、委員等の確認を経た上で消費者庁ホームページで公開。河野大臣は報告書や提言などを出すことを示唆し、その時期について「可及的速やかに」と述べています。

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 河野太郎大臣「毎週積極的な議論を」 紀藤正樹氏や菅野志桜里氏を霊感商法等対策検討会の委員に選任