カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。

いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。

今回は2022年7月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。

第5位:エースコック スーパーカップ大盛り 欲望のブタキム油そば ガリチーブースト

今月も美味しいカップ麺とたくさん出会いましたが、いろいろ考えながら順位をつけて、自分で選んでおきながらも「これをトップ5に入れちゃうか~」と複雑な気分になってしまったのが5位の「スーパーカップ大盛り 欲望のブタキム油そば ガリチーブースト」

まあその名前とパッケージデザインの通り、とにかくお下品極まりなく、ジャンクの頂点ともいえるカップ油そばでございます。でもこの手のカップ麺ってやっぱり食欲をむき出しにできるというか、なんか悔しいけどウマいっていうやつが多いんですよね……。

この「欲望のブタキム油そば」もまさにそれ。醤油ベースのタレはともかく、仕上げにかける「おいチーソース」がとびきりジャンクで、チーズの香りも強烈だし、かき混ぜると麺の表面はアブラでテッカテカに。

そして食べてみると刺激強めなガーリックの風味が口の中に広がり、さらにキムチの辛さと酸味が追い打ち。この強烈な味が極太フライ麺にガッツリと絡まってくるわけなんですが、フライ麺特有の風味と相性抜群。くそっ、やっぱりなんか悔しいけど、この頭の悪い味がツボにハマってしまう……!!

繊細なスープや茹でたて生麺のようなノンフライ麺とはまったく対極にあるカップ麺だけど、必ずしもカップ麺は本物のラーメンに寄せなくてもいいんだなあと気づかせてくれる一品でした。

第4位:サンヨー食品 サッポロ一番 塩らーめん焼そば レッドキングのレッドホット味

続いてもカップ麺らしいカップ麺です。インスタント麺業界のレジェンド「サッポロ一番塩らーめん」をベースにした塩焼きそば「サッポロ一番 塩らーめん焼そば レッドキングのレッドホット味」を4位に選びました。

「サッポロ一番塩らーめん」なんかは本当にわかりやすい、本物のラーメンとは全然違うけどたくさんの人から愛されているインスタント麺だと思うんですが、今作はその美味しさを見事に継承した一品に仕上がっていました。

湯切りをして粉末ソースを開けると漂ってくるのは完全に「サッポロ一番塩らーめん」と同じ香り。ここでまずテンションが上がっちゃうんですが、仕上げに入れるラー油と唐辛子が結構な量。レッドキングの名の通り、見た目は真っ赤に仕上がりました。

こりゃ結構辛そうだなと思いながら食べてみると、その見た目の通りしっかり辛いのに「サッポロ一番塩らーめん」の塩味も全然負けてないんですよね。絶妙なバランスで“辛口サッポロ一番塩らーめん”味にまとまっているわけです。これがうまい!

そして2分戻しの細麺もかなりいい感じで、細麺なのに歯ごたえ十分。「サッポロ一番塩らーめん」の袋麺を使って焼きそば風にアレンジし、ラー油と唐辛子を足せば味は再現できるけど、この細麺だからこそ美味しいんだろうなと感じましたね。購入金額は150円以下というコスパのよさも最高です。

第3位:明星 麺神 濃香カレーうどん

3位にはゴワゴワの無骨なノンフライ麺が特徴の明星「麺神」シリーズの新作「濃香カレーうどん」を選びました。なんと、シリーズ初のうどんとなります。

カップラーメンのノンフライ麺はよくありますが、うどんのノンフライ麺はものすごく珍しい。カップうどんはほぼソフトな平打ちフライ麺が採用されいますからね。いったいどんな食感に仕上がってるのか、ワクワクしながら食べてみたら、想像を超えて麺神らしさ全開の麺だったので驚いてしまいました。

見た目からはそんなに違いがわからないかもしれないですけど、その食感は激しくゴワゴワ! あまりにも唯一無二すぎる食感です。麺の戻し時間は5分ですが、硬めが好きだからと待ち時間を短くしちゃうと後悔することになりそうなレベルですね。

そして麺以上にインパクトがあったのはスープ。食べていると汗がダラダラあふれ出てくるほどにスパイシーな味となっていました。ノンフライ麺のカップうどんも珍しいけど、辛口のカップカレーうどんも珍しい。スパイシーな中に刻みタマネギの甘味なども感じられ、このスープが最高にウマくてよかったです。

ただ麺は硬すぎるのか、スープをそこまで吸収しない印象。麺とスープの一体感の薄さをスープの濃さでまとめているのかもしれません。個性が強烈なので好みがだいぶ分かれそうですが、個人的にはかなり好きですし、ぜひ第2弾も出してほしいなと思います!

第2位:セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨魚介味噌まぜそば

セブンプレミアムの夏の風物詩「蒙古タンメン中本」のまぜそばが今年も登場。2022年は「辛旨魚介味噌まぜそば」ですが、やっぱりこのシリーズは旨辛系が好きな人にとっては間違いないですね。今年もバッチリウマかったですし、なんなら過去最高レベルに好きな味だったかもしれません。

タレは味噌ベースで、そこにえび魚粉を混ぜて仕上げるのですが、その味は辛味と甘味と旨味のバランスが抜群。唐辛子系の辛さがバッチリ主張してくるのはいつもの中本という感じですが、濃厚な味噌がその辛さを優しく包み込んでいるんですよね。

キャベツなんかも辛さを和らげるオアシス的な存在になっていますし、バッチリ辛いのにどこかマイルド。不良なのに実はいいヤツ、みたいな感じでしょうか。

極太麺との相性は言わずもがなですし、麺を飲み込んだあとにえびと魚粉の余韻が残るのもすごくオシャレ。旨辛カップ麺の最高峰から、さらに次のステージに上がったような印象さえ受けました!

第1位:ニュータッチ 凄菜麺 五目野菜 凄旨タンメン

2022年7月の1位はニュータッチの「凄菜麺 五目野菜 凄旨タンメン」で大決定とします。

ニュータッチの「凄麺」シリーズは麺が茹でたて麺のように美味しく、スープもこだわりが感じられて本当に大好きなんですが、この「凄菜麺」というシリーズは初見でしたし、なんならホームページにも未掲載。

これは何だと思ってヤマダイのお客様相談室に確認を入れてみましたが、これは東北や関東などで展開している「カワチ薬局」限定で今年1月から販売している激レアカップ麺なのだそうです。そういえばお出かけ中にカワチ薬局に寄ったときに買ったわ!

で、この「凄菜麺 五目野菜 凄旨タンメン」はその名の通り野菜の量がすごくて、かやくはなんと2袋入り。しかも片方にはフリーズドライの野菜ブロックがまるまる入っていて、熱湯を入れて仕上げると表面は野菜で一杯になり麺が完全に隠れた状態に。こんなに野菜がたくさん入っているカップ麺なんてはじめて!

しかも野菜が大量に入っていることが味にもプラスに作用。とろみのある鶏だし塩スープはややしょっぱめなんですが、そこに野菜の甘味が加わることで見事に調和。旨味が大爆発の絶品スープへと昇華し、ツルツルのノンフライ麺にとろっと絡みついてきます。もうこれが最高のウマさ!

さらに栄養面も秀逸で、野菜たっぷりであっさり美味しく仕立てられているため脂質はわずか0.6グラム。カロリーも312kcalと少なく抑えられているので十分ダイエット食にもなりますね。これはカワチ薬局限定で販売するのは惜しすぎる。現状予定はないとのことですが、いつかぜひ全国発売を……!!

総評

以上、2022年7月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。今年の夏は暑いからか、5品中3品が汁なしカップ麺という結果に。売り場にも汁なし麺が多く並んでいる気がしますし、8月も汁なし麺を中心に食べることになるかもしれませんね。

次回は9月上旬頃に2022年8月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!

動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/Ivi5TIb_N78 [リンク]

(執筆者: ノジーマ)

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 B級フード研究家・野島慎一郎の美味しかったカップ麺 月間ベスト5(2022年7月)