Amazonが6月29日に出荷を開始した7インチタブレット「Fire 7」新モデルのレビューをお届けします。持ち運びに手軽なサイズかつ6980円(税込)と価格も手ごろで、Kindleの電子書籍を読んだり、映像コンテンツを楽しむなど幅広い用途で使えるタブレット。今回は、マイクロソフトのクラウドゲーミングサービス「Xbox Cloud Gaming」を遊ぶ端末としての可能性を検証してみました。

新モデルは、7インチ 1024×600解像度のIPSディスプレイを搭載。2.0GHzのクアッドコアプロセッサと2GB RAMを搭載し、前モデルと比べて最大30%、処理速度を向上しています。内蔵ストレージは16GBで、最大1TBまでmicroSDカードで容量の拡張が可能。新モデルからUSB Type-Cポートからの充電に対応しました。

カメラ位置を縦中央から横中央に移動させ、従来モデルと比べてベゼル幅を狭めたデザインを採用しています。本体サイズは181×118×9.7mm、重量は282g。専用カバーはスタンドとしても利用でき、横置きでZoomなどビデオ会議にも対応します。

昨年、「Fire HD 10」タブレット新モデルをレビューした際、Xboxアプリをインストールして「Xbox Series X」のリモートプレイ環境として利用できることを確認しましたが、この時点ではFireタブレットでクラウドゲーミングを利用することはできませんでした。

AndroidでXbox Cloud Gamingが利用できる「Xbox Game Pass」アプリはFireタブレット向けにも配信されているのですが、クラウドゲーミングには今のところ非対応。

その後、Xbox Cloud Gamingはブラウザから起動することで、Android/iOS/Windows/Mac/Chromebookのマルチプラットフォームで利用可能になりました。

実はFireタブレットも、推奨ブラウザではありませんがChromiumベースのSilkブラウザから利用することが可能なのです。そこで……。

Fire 7とXbox ワイヤレスコントローラーをペアリングして、ブラウザから起動するクラウドゲーミング環境が実現。携帯ゲーム機感覚で遊べるように、タブレットをゲームコントローラー用スマホホルダーに輪ゴムで無理やり固定してみました。

スマホでプレイしてもコンパクトで快適ではあるのですが、縦長のスマホの画面を横にしてコンシューマーゲームを表示すると、ちょっと文字が小さくて読みづらいのが正直なところ。7インチで縦幅もあるFire 7の画面では、画面サイズはもちろん、見やすさも向上します。

いざプレイしようと思ったのですが、ここで問題が。Xboxワイヤレスコントローラーで、Xboxボタンの左下にあるビューボタンがブラウザの「戻る」、右下のメニューボタンがブラウザのメニューを表示する操作に対応しているため、プレイ中にマップを表示したり、ゲーム内メニューを呼び出す操作ができないのです。うっかりビューボタンを押してしまうと、ゲームを終了してXbox Game Passのホームに遷移してしまいます。

これはFire OSの仕様。Fire TV Stickなどにゲームコントローラーを接続して遊ぶために、キーイベントが割り当てられているのです。

ゲームコントローラー入力 | Amazon Fire TV
https://developer.amazon.com/ja/docs/fire-tv/game-controller-input.html[リンク]

これは困った……と思っていたのですが、実はあっさり解決できました。XboxワイヤレスコントローラーとFireタブレットを、USB Type-Cケーブルで有線接続すればよいのです。

有線接続すると、ブラウザではなくゲーム内の操作としてビューボタンもメニューボタンも使えるので、問題なくプレイが可能になりました。「Forza Horizon 5」も、Xbox Cloud Gamingでプレイ可能になった「Fortnite」も、快適にプレイできます。ただ、USBケーブルがちょっと邪魔かな……。

というわけで、新Fire 7をクラウドゲーミング端末として利用するのは、結論としては可能。でもゲームコントローラーは、可能であればワイヤレスでつなぎたいですよね。一番よいのは、Fireタブレット用のXbox Game PassアプリがAndroidアプリと同様、クラウドゲーミングに対応してくれることなのではないでしょうか。Amazonとマイクロソフトが対応を進めてくれることを祈ります!

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 新「Fire 7」タブレットをクラウドゲーミング端末に使えたら最高なんだけど少しだけ惜しい