渋谷にはたくさんおいしいカレー屋さんがあります。『マリーアイランガニー』や『カレーショップ初恋』、『カリーカイラス』などは人気のカレー屋さんとして有名ですよね。ですが、渋谷最強のカレー屋は『ムルギー』(東京都渋谷区道玄坂2-19-2)と断言して、それを否定する人は少ないと思います。ミュージシャンの大槻ケンヂさんも『ムルギー』での体験をコラムで綴っています。

カレー屋『ムルギー』空気と時間の流れがゆったり

カレー屋『ムルギー』は渋谷駅から徒歩5分ほどの場所に店舗があります。店内に入ると、ぬくもりを感じるシックな雰囲気に癒やされます。やや暗めの色調と照明のためなのか、そこにいるだけで空気と時間の流れがゆったりとなり、心が落ち着きます。

玉子入りムルギーカリーだからこそ美味

『ムルギー』に行ったらぜひとも食べて欲しい、いや、絶対に食べるべきなのは、玉子入りムルギーカリー。『ムルギー』のムルギーカリーは絶品だが、玉子が入った玉子入りムルギーカリーだからこそ完成度が極まる。

玉子入りムルギーカリー (1100円)

三角形のライスがエベレスト(ヒマラヤ山脈)ならば、カリーはその麓に広がる凪な湖面。そこに浮かぶのはゆで卵スライス。この玉子がムルギーカリーに欠かせません。

カリーが卵の黄身にジワッと浸透し、ムルギーカリー特有の「苦味と辛味と強いコク」と、玉子の持つ「まったり感」が融合。まさにそれが、スパイスと玉子の融合が最強すぎる所以。

玉子入りムルギーカリー玉子増し (1150円)

玉子入りムルギーカリーに「追い玉子」をしたものが玉子入りムルギーカリー玉子増しです。カリーの湖面をギッシリと玉子が埋め尽くし、そのビジュアルは壮観。

ライスの山を切り崩しながらカリーと出会わせ、必然的に玉子も紛れ込み、ただでさえ強いカリーのコクが黄身により増幅。たまらない贅沢感を生みます。

玉子入りムルギーカリーチーズ入り (1200円)

玉子入りムルギーカリーにひとつ足りない要素があるとするならば、それは芳醇さ。そもそも玉子入りムルギーカリーは「芳醇」がなくとも完成形ですが、そこにチーズを投入することで「芳醇」と「コク」が付加されます。

カリー自体のコク、玉子のコク、そしてチーズのコク、トリプルコクによって『ムルギー』において最高のコクが堪能できるメニューです。チーズによってカリーの苦味がマイルドになるので、苦味を抑えたい人には嬉しいチーズの存在。しかし、その苦味こそ『ムルギー』の魅力でもあるため、そこは一長一短かもしれません。とはいえチーズが付加されたカリーも絶品です。

玉子入りハヤシカリー (1250円)

『ムルギー』はカリーだけが主役ではありません。オーダーする人は少ないようですが、もし玉子入りムルギーカリーの魅力の虜になったのであれば、一度は玉子入りハヤシカリーを食べてほしいところ。

玉子入りムルギーカリーとの大きな違いは、その甘さ。苦味はベースとして感じながらも、キュンと引き締まるほのかな酸味と、やや強めの甘味が特徴。これがまたライスにバツグンに合うのです。むしろしっかりとライスと混ぜて食べるべき料理。ライスの甘味とハヤシカリーの甘味のグラデーションが堪能できます。

王子ムルギーの玉子入りムルギーカレー (900円)

『ムルギー』は渋谷の名店ですが、実は西新井駅近くにも『王子ムルギー』(東京都足立区西新井栄町1-12-10)という、暖簾分けされた店舗があります。ここの玉子入りムルギーカレーも渋谷と同様のビジュアルで、山のようなライスと敷かれた玉子は健在。

ムルギーは鶏肉を意味する言葉なので、鶏肉の旨味をふんだんに楽しめるカリーなのですが、『王子ムルギー』の玉子入りムルギーカレーは、感覚として牛肉のような風味を感じられます。渋谷のムルギー感をベースとして感じられますが、やや独特なこのテイストは『王子ムルギー』だけのもの。体験する価値アリです。

(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 伝説のカレー屋ムルギーが神域すぎる件「渋谷最強の玉子入りムルギーカリー」