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メルセデス・ベンツといえば世界的に有名なドイツの高級車メーカーですが、日本ではなぜか蕎麦屋もやっているのをご存知でしょうか。
メルセデス・ベンツの日本支社「メルセデス・ベンツ日本」では人気立ち食い蕎麦店の「港屋」とコラボした肉そばを六本木の「Mercedes me Tokyo / NEXTDOOR」で提供したところ大反響。
そして2021年には羽田空港第2ターミナル地下1階にあったメルセデス・ベンツの展示スペースをリニューアルし、ここにもベンツの蕎麦屋「The Minatoya Lounge(ザ・港屋ラウンジ)」が誕生したのです。
先日、羽田空港に行く機会があったので「ザ・港屋ラウンジ」で昼食を食べることにしたのですが、パッと見た感じは今までの展示スペースから大きな変化はありません。エレベーター近くにカッコいいベンツが展示されていました。
ところがその奥まで向かってみると……
ベンツの展示スペースっぽいのに車はなく、なにやらガヤガヤと人が集まっている一角がありました。
そこにはさりげなく蕎麦のメニュー表が! やっぱりここ蕎麦屋だ!
黒を貴重とした重厚なトーンで統一されているので、ひと目見たただけではとても蕎麦屋だと判別できません。高級車なんて縁がないと思っている人も多いでしょうし、きっと蕎麦屋の存在を見落としている人も多いはず……。
しかしベンツの高級なイメージとは裏腹に、価格は肉そば1杯1100円とそこそこ良心的。特にコーヒーやソフトドリンクが100円で販売されているのはすごい。もしかしたら羽田空港で最も安いドリンクなのでは?
「ザ・港屋ラウンジ」の蕎麦メニューは「冷たい肉そば」と「温かい肉そば」しかありません。メニューの写真を見る限り「温かい肉そば」の麺は蕎麦というよりも中華麺っぽく見えたので、初めてとなる今回は「冷たい肉そば」をオーダーしてみました。
この日はたまたま混んでいたのか、料理提供までなかなか時間がかかって餓死しかけたのですが、テーブルに運ばれてきた肉そばを見ただけでギンギンに復活。ラー油がたっぷり浮かぶつゆから漂うゴマの香りが嗅覚と食欲を激しく刺激してきますし、麺は豚バラ肉とネギ、刻み海苔、ゴマに隠れてまともに姿を拝むことができず、このチラリズムがまた食欲を刺激してくるのです。いやあ、こりゃあたまらんな~!!
そして豚バラ肉と薬味の山をかき分けながら蕎麦を救い出し、つゆに浸して口に迎え入れると、これがウマいのなんの!
蕎麦はブリンブリンとしたハードなコシがあり、噛みごたえ抜群。そこにたっぷりの豚バラ肉とラー油がガツンときいた甘辛で濃いめのつゆをたっぷり絡めると、ベンツという高級なイメージとは間逆なジャンク寄りのウマさが炸裂! ウメェーーーーッ!!
高級志向の職人たちが丁寧にジャンクな味を作り込んでいるような、上品なのか下品なのかわからない不思議な印象を受けました。笑
途中で温泉卵をつゆに落として味変するとこれまた美味。ラー油の辛さが強めで、つゆの味自体もかなり濃いめなところに卵が投入されることで途端に味がマイルドに。黄身がとろりと麺と豚バラ肉に絡んでくるのも最高でした。
次回は「温かい肉そば」の方も食べてみたいですな。最近になってようやく飛行機を使ったお出かけもしやすくなってきましたし、羽田空港に行く機会がある方はぜひどうぞ。
(執筆者: ノジーマ)