『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が 3 月 11 日(金)より全国公開となります。 『ダークナイト』トリロジー以来、全世界が待ちわびたバットマンの≪単独≫映画。 サスペンスの要素が色濃く、若き日の青年ブルース(バットマン)の葛藤を描いた、ミステリアスかつエモーショナルな物語。 壮大かつ善悪の揺らぎ、嘘が蔓延する現代社会に鋭く切り込む新たなドラマの幕開けです。



社会に蔓延した<嘘>を暴くという、知能犯リドラーによる連続殺人事件をバットマン(ブルース・ウェイン)が追うところから物語が始まる本作。様々な謎が散りばめられた本作にて、“謎解きアンバサダー”に就任した謎解きクリエイター 松丸亮吾さんに、映画の感想や謎解きについてお話を伺いました。



――『THE BATMAN-ザ・バットマン-』をご覧になって、率直な感想はいかがですか?


ストーリー展開が怒涛で、本当に完璧すぎました。リドラーが”謎”でバットマンを追い詰めていきますが、僕も謎を解きたい!と思いながら観ていましたが、全然勝てず、悔しいです。本作でのバットマンは、バットマンになってから2年目ということで、「正義とは何なのか」という葛藤を抱いていて、そういった揺れている部分も感情移入出来ました。


――謎解きアンバサダーに就任された時はどんなお気持ちでしたか?


僕らの会社名は「RIDDLER(リドラ)」で、作中に出てくるキャラクター・リドラーと一緒なんですよね。運命を感じて「ぜひ、謎解きを作らせてください!」となりました。仲間の中に、『バットマン』シリーズの大ファンの子がいて、もう飛び上がる勢いで喜んでました!



――素人な質問で申し訳ないのですが、謎解きはどの様なとっかかりから作るのですか?


答えから作ることが多いです。「バットマン」っていう答えで謎解きを作ろうってなったら、そこから逆算して、どういう情報を散りばめようかな?とか。伏線を張るような感じですね。


例えば、バットマンのBって一文字アルファベットで先に進めるとキャットになるじゃないですか。そうすると、「あ、猫と絡められるな」とか。それがあまりにも突拍子が無いとダメですが、今回の映画の中にも「キャットウーマン」が出てくるので、ストーリーと同じ様に展開していけそうだ…とか。そういった感じで作っていきます。


――なるほど!さすが、サッと例えが出てくるのですね…!私も謎解きゲームをやることがあるのですが「どうしてこんな事を考えつくのだろう」といつも驚いていたので。


確かに、僕も謎解きを解く時は「どこから作ってるんだろうな」って思うこともあるんですよ。リドラーが作中で出している謎解きも、ただのなぞなぞに見せかけて、答えやモチーフになっているんですよね。作中の何かの比喩になっていて、裏で動いていた汚職だったり汚い真実のヒントになっている。この映画で面白いなと思ったのはリドラーが出しているなぞなぞ自体は、じつは謎ではない。どちらかというと実際に起こっている事件とか真実のヒントなんですよね。


――リドラーは真実につながるヒントを与えていると。


そうです。それで、バットマンも考えちゃうんですよね。問題が出てきて解かないと次に進めないから頑張って解くのですが、そこまで含めてリドラーの策中という。



――松丸さんから見て、謎解きの観点でリドラーの弱点はありますか?


リドラーの弱点…「インターネット」ですかね。僕が謎解きを作るときにも「集合知」っていう言葉を使うんですけど。例えば、正解率0.1%の問題を作っても、それが1万人の人に見られたら10人は解けちゃうわけですよ。だから、正解率0.0001%とか、めっちゃ難しい問題を作っても日本中に公開されたら誰か一人は解いちゃう。


だから、リドラーの弱点はインターネットですかね。問題が出てきた瞬間にSNSで流す(笑)。そしたら誰か解いちゃうからリドラーの作るペースが間に合わなくなるんじゃないかなって。ブルース・ウェインも相当頭が良いですが、ネットの力を借りたら、もっと早かったかもしれないです。


――松丸さんも、集合知に負けたというご経験はありますか?


ありますね。どれだけ超難問って言って出しても、Twitterで出した瞬間10秒くらいで「これって答え△△ですよね?」ってリプがついて。「早い!怖い!」ってなることはよくあります。2、3日かけて作った謎解きを10秒で解かれたら謎解き制作者として商売上がったりなんですよ!


――(笑)。


多分リドラーが毎日、世に問題を出してたらみんな謎解き力が上がっちゃって、リドラーは修行を積まないといけなくなると思います。


実は最近行われた謎解きの世界大会では上位25%が日本人だったんですよね。なので、日本って凄く謎解き力が高いので。この映画も、ストーリーを追いながら謎を解いちゃう人がいるかもしれません。


――松丸さんのお力もあって謎解きが大人気になり、みんなの力が上がっているのかもしれないですね。


本当にありがたいです。小さい子の謎解きの正解率が、ここ2〜3年くらいで体感で3倍以上に上がっているんですよ。5年前にはじめてテレビに出たときに出した問題の、正解率は10%とか、低いと2%だったんですけど。最近どんなに難しい問題を出しても正解率30%いきます。


――ちなみに、日本以外で謎解きが強い国ってどこなんですか?


カナダ、アメリカ、ポーランド、スペイン、台湾あたりが強い印象です。



――3月1日からは、東京・渋谷の街中に「#渋谷でバットマンと謎解き」の謎解きポスターが貼られはじめました!


僕自身もすごく楽しみです! いつも僕たちが出している問題って、「問題です。解いてください!」っていう感じなんですけど、今回は日常に潜む謎というか。リドラーっぽい出題の仕方ですよね。渋谷を歩いていたら、ふと問題にぶつかる感じ。いつもとは違う感覚だなと思います。僕もポスターで謎解きが張り出されるなんて普段ないことなので、自撮りしに行きます(笑)!


――私もすごく楽しみにしております!そして猫好きとして松丸さんに絶対お聞きしたかったのですが…、本作に出てくる猫たち可愛いですよね。


そうなんですよ! 映画にのめりこんでいたのですが、猫が出て来た瞬間だけ、アンテナが変わりました。「あ、猫じゃない?今の!」って。あの瞬間の、前のめりになった感じ。劇場であのシーンで前のめりになったら全員、猫飼ってるんだろうなって思います(笑)。可愛いですよね。僕の飼ってるリドくんと近い柄の子もいて…。セリーナの猫の趣味が良いなと思いながら(笑)。





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https://getnews.jp/archives/3229956



『THE BATMAN-ザ・バットマン-』 

2022年3月11日(金)全国公開(全米:2022年3月4日)

監督:マット・リーヴス 脚本:マット・リーヴス、マットソン・トムリン

キャスト:ロバート・パティンソン、コリン・ファレル、ポール・ダノ、ゾーイ・クラヴィッツ、ジョン・タトゥーロ、アンディ・サーキス、ジェフリー・ライトほか

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撮影:オサダコウジ


情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 謎解きクリエイター・松丸亮吾が考える『THE BATMAN-ザ・バットマン-』“リドラー”の弱点とは? 「思わず前のめりになったシーン」も