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旅のサブスクサービスとして話題の「HafH(ハフ)」は今年7月、日本航空(JAL)との業務提携により、羽田発着の10路線を対象に、3往復+3泊分がサブスクで3万6000円となる「航空サブスクサービス」実証実験を発表。8月に参加者の募集を開始すると半日で300枠の上限に達し、追加の200枠もわずか3時間で受付終了となるほどの注目を集めました。
実際に航空サブスクサービスを利用してHafHを運営するKabuK Styleの本社がある長崎を訪れた筆者が、同社の大瀬良亮社長やHafHのユーザーを取材し、今回の実証実験に期待する役割やサービスが見据える新たなライフスタイルについて話を聞きました。
2019年4月にスタートしたHafHは、36の国と地域、560都市の987拠点(2021年10月末現在)のホテル、旅館、ゲストハウスなどを定額で利用できるサブスクリプション型の宿泊サービス。
現在は海外の渡航が難しい状況ですが、新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワークの普及を受け、場所にとらわれずに働くライフスタイルにマッチしたことで登録会員数が急増。
気分転換するために自宅から近くの施設を利用したり、平日はテレワークしながら週末にお試し移住したり、仕事をしながら全国各地の拠点を泊まり歩いたり……さまざまなニーズを受けて、2021年8月現在で有効会員数が2万5000人を突破しています。
月額プランは2980円(1泊)~8万2000円(上限なし)まで滞在可能泊数に応じて用意されており、宿泊にはサービス内で獲得できるHafHコインの利用が必要に。
筆者が宿泊したHafHの直営拠点HafH Nagasaki SAIを例にすると、ドミトリータイプは1泊あたり50コイン。
個室(シングル)は1泊あたり125コインと、施設や部屋ごとに必要なコイン数が異なるのが特徴です。
\HafHコイン獲得のチャンス/
対象期間中に対象の施設に宿泊すると #1泊するごとに100コインが返ってくる キャンペーンを開催
対象地域は、HafH×TABIPPO トラベルウィーク開催地となっている全国5エリア(和歌山・石川・北海道・高知・長崎)
詳細は、こちらhttps://t.co/zHFSLi1FLW
—HafH ハフ 旅のサブスク (@HafHtheWorld) September 14, 2021
ちなみに、筆者が訪れた時期は長崎の対象施設に宿泊すると1泊ごとに100コインをプレゼントするキャンペーンを実施していました。お得に泊まれる機会を利用して行先の拠点を決めるのもHafHならでは楽しみ方かもしれません。
HafH会員を対象に、別途3万6000円を支払うことで参加できた「航空サブスクサービス」は、羽田発着の10路線(新千歳、釧路、山形、小松、南紀白浜、高知、長崎、宮崎、那覇、宮古)1往復分の航空券と1泊の宿泊をセットにして、最大で3回までの利用が可能というもの(※1回あたり100コインが必要)。
この破格の価格設定が実現できたのは、航空サブスクサービスに対するニーズを検証、把握するための実証実験だからこそです。
「実は1年半以上にわたってJALさんと調整を進めてきて、コロナ禍で難しい状況もありつつ、ようやくの発表となりました。10路線は双方で議論して選んでおり、北海道や沖縄といった路線が人気を集めると思いますが、最大3回まで利用できるなかで、行ったことがなかった場所だけどサブスクだから行ってみようかな、というHafHの会員ならではのニーズで他の路線の利用がどのくらい伸びるのか。新たな移動需要の創出に向けたデータ収集というのが、JALさんから我々に期待された提携理由のひとつでした」(大瀬良社長)
通常の観光旅行だと土日祝日に偏ってしまうところ、HafHのユーザーであれば平日の利用者も多く見込まれるとのことで、JALにとっても新たな顧客層へアプローチできるチャンスというワケです。
いよいよ来週に迫っている「#つながる余白をつくる旅」トラベルウィーク長崎!
長崎の洋風住宅でコワーキング
#清流と棚田の里 でテントサウナ
茂木エリアの海でSUP体験
など、楽しいアクティビティがてんこ盛り
この楽しい機会に、ぜひ長崎へ
https://t.co/qRfPKog4hCpic.twitter.com/w9NA2UPOrV—HafH ハフ 旅のサブスク (@HafHtheWorld) October 13, 2021
上述したコインバックキャンペーンに付随して、取材した日は長崎の洋風住宅「東山手甲十三番館」でコワーキングできるイベントなども開催されており、航空サブスクサービスを利用して多くのユーザーが長崎を訪れていました。
東京のIT企業で働く古川さんは、会社がテレワークを推奨していることもあり、月に数回各地を旅しながら働くワーケーション目的でHafHを利用しているとのこと。
「片道6000円でJALに乗れるのは考えられない安さだったので、予約の開始日は早起きして待機していました。長崎の前は南紀白浜の路線を利用しましたが、温泉付きのホテルが素晴らしくて、一日中ゆっくりできました。あと一回は宮古に行く予定です」と航空サブスクサービスを満喫しているようで、もしHafHに移動のサブスクサービスが正式導入されたら、「絶対に利用したいです」と期待を寄せていました。
地元の移住支援担当者によれば、ワーケーションなどで長崎を訪れ、街独自の歴史や文化、そして人の温かさに触れた結果、移住してしまった人も少なくないといいます。航空サブスクサービスが本格化すれば、移動促進による地域の活性化にも一役買ってくれそうです。
今回の航空サブスクサービスについては、実証実験の期間である11月23日までの利用状況を踏まえて、対象となった路線や価格の設定、消費コインのバランス等について分析を進めていくとのこと。
「国際線の実証実験も視野に、各航空会社さんといろんなチャレンジをしていきたいと思います。HafHの会員であれば、移動も宿泊も同じサービスの中で予約ができる仕組みを目指しています」(大瀬良代表)
宿泊だけでなく、移動も含めた「旅のサブスク」を目指すHafHの成長から目が離せません。
なお、HafHの詳しいシステムや、利用可能な拠点の一例などについては、ガジェット通信LIVEでも特集しているので、ぜひチェックしてみてください。
https://youtu.be/NPEAMdKw_pM