人生100年時代、老後資金に2000万円が必要!? とまで言われる現代日本のお金の問題に、天海祐希さん演じる普通の主婦が立ち向かう映画『老後の資金がありません!』が公開となります。その天海演じる主人公・篤子が新たにパートをはじめたコンビニの先輩店員役として、副島淳さんが出演。篤子より年下ながら、不慣れな業務に悪戦苦闘する篤子をフォローしたり、大事なことはズバっと言葉にしてくれる気のいい青年役を好演しています。その副島淳さんも、老後資金2000万円報道には「自分自身に置き換えた時にゾッとしたことを覚えています」と言います。お話をうかがいました。

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■天海祐希を目の前に頭が真っ白に…「めちゃくちゃ緊張しました!」

●大変面白く拝見しました! 冠婚葬祭費用や失業はまだしも、浪費家の姑という自分たちの努力でどうにもならない要素まで出てきて、人生って大変だなと思いました。

浪費家の姑役の草笛光子さんがすごいんですよね。ラスボス感があります(笑)。観ていて笑っちゃうし、でも笑えないというか、世の中の、天海祐希さんが演じる主婦と同じ立場の方が観た時の反応が、めちゃめちゃ気になります。僕は強烈に楽しめましたが、たぶん当事者の人たちは「どうしましょうね?」となるはずなんです。本当に共感すると思います。

●老後の資金問題がテーマですが、映画の全体的な感想はいかがですか?

そういうタイトルなので、最初にお話しをいただいたときは社会派な感じかと思ったんですよ。そしたらコメディーであり、なんならハートフルでもあります。映画のタイトルと作品の内容がいい意味でギャップがあり、裏切りの連続だなと思いました。だから映画って、いいですよね。2時間くらいで起承転結があり、着地するところに着地してくれるので。

●主人公・篤子役の天海さんとの共演はいかがでしたか? 本当に日本最強のコメディエンヌとして観る者を捉えて放さないですよね。

最初の日のことを覚えてないほど、僕の頭は真っ白でした(笑)。めちゃくちゃ緊張しましたよ。昔から観ていた方なので、まさかお会いできるとは、という感じでした。本当に気さくでいい方で、僕からしたら話しかけてはいけないくらいなのですが、普通に天海さんから話しかけてくれて。短い時間でしたが、いろいろお話もしました。

●今回のような俳優の仕事は、どういうところが面白いですか?

自分でいろいろとキャラクターに肉付けできる作業が楽しいですね。もしかしたら何かを試そうとして、監督さんに止められることがあるかも知れないのですが(笑)、ひとりの頭の中の妄想でいろいろ決められるので楽しいですね。普段レポーターなどをやらせてもらっていますが、演技はまったく違う仕事なので楽しかったですね。

■実は何もできない男…器用に思われていることが課題

●映画のテーマの話ですが、ご自身の老後のことを考えたことはありますか?

ありますよ。でも、人生だいぶ経ってからですね。20代はバイトに明け暮れて、30歳になってから芸能の仕事をちょこちょこもらうようになり、その頃に貯蓄も考えようかなと思い始めました。要は単純にお金が入ってきてから、なんですよね。それまでは生きていくだけで精一杯で貯める余裕もなかったし、考える余裕もなかったんです。

●ちょっと前に「老後の資金は2000万円必要」と話題になりましたが、その時はどう思いましたか?

ニュースになりましたよね。2年くらい前でしたか、世で注目を集めた時に驚きはしましたが、2000万も要るのかと。ちょっと待てよと(笑)。自分自身に置き換えた時にゾッとしたことを覚えています。こういう仕事をしているので計画したところで上手くいくものでもないですし、その時慌てましたけれど結論は出ないですよね。

●仕事の話ですが、24歳で事務所に入り、31歳でテレビなどに出始め、NHK総合「あさイチ」のプレゼンターも5年目ですよね。とても充実していると思いますが、現況はいかがですか?

正解がないものを突き詰めていくという仕事なので、逆に言うとゴールがないので、一生できる仕事かなと思っているんです。しかも辞めるも続けるも限界は自分で決められるので、それは生きるエネルギーにもなるのかなと、自分ではそう考えています。でも、甘えた環境に行くと、すぐに甘えちゃうのですが(笑)。

●将来的なりたい理想の自分はありますか?

まだまだ満足はしていないですし、ありがたいことに答えがないものを楽しく探し続けている日々ではあるのですが、この芸能の仕事の楽しみを知ってしまったところはありますね。でも、そのくらいまでなんですよね。まだ正直、なりたい自分はわからないのですが、ずっと続けていたい想いだけは強くありますね。

●レポーターにプレゼンターに今回のような俳優と、何でも器用にこなされている印象が強いですが、そんな中でも感じている課題のようなものはありますか?

そう思われていること自体が課題かも知れません(笑)。実は、何にもできない男なんです。ここ2~3年はコロナ禍にもなり家にいる時間も長いので、テレビで口に出して誇れるような趣味もほしいなとも思うんですよね。無趣味だから休みの日に何もしない感じなので、サブスク観て終わっちゃうとかよくあるんですよ。そんな感じなので、「これだ!」というものがほしいんです。それを探しているところです(笑)。

■ストーリー

主婦・後藤篤子(天海祐希)は悩んでいた。
家計は妻に任せきりの夫・章(松重豊)の給料と篤子がパートで稼いだお金をやりくりして、娘(新川優愛)と息子(瀬戸利樹)を育て上げた。節約をモットーに、老後の資金をコツコツ貯めてきたはずなのに…親の葬式に330万、子供の派手婚に300万!そんな中、夫が失職!と次々とお金の災難が襲い掛かる!なんとかしてやりくりするものの篤子の努力はむなしく出費はかさむばかり。いよいよ姑・芳乃(草笛光子)への仕送りさえ捻出できなくなった篤子は、義理の妹夫婦との話し合いの席で、芳乃を引き取ると口走ってしまう。しかし、元・老舗和菓子屋女将は、超がつくほどの浪費家だった・・・!貯金0円が目の前に迫る!

『老後の資金がありません!』
10月30日(土)全国公開
(C) 2021映画「老後の資金がありません!」製作委員会

(執筆者: ときたたかし)

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 副島淳が『老後の資金がありません!』草笛光子の“ラスボス感”に驚愕 「天海さんが演じる主婦と同じの立場の方が観た時の反応がめちゃめちゃ気になります(笑)」