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美しくなりたいという人間の果てなき欲望と狂気をアニメーションで描き、外見至上主義の現代社会の闇を暴きながら、エンターテイメントへと昇華させた韓国発のサイコホラー『整形水』が9月23日より公開。ポスタービジュアル、特報映像が解禁されるとともに、本作で監督を務めるチョ・ギョンフンのコメントと、アニメーション映画出身のヨン・サンホ(『新感染』シリーズ監督)による推薦コメントが到着している。
本作は、顔を浸すことで思い通りの容姿へと変えることができる奇跡の水“整形水”に出会った主人公を描いている。しかし、その水はつけたら最後、破滅の道をたどることになるのだ。
小さい頃から外見に強いコンプレックスを持ち、人気タレントのメイクを担当しているイェジ。タレントからは罵倒され、ふとした偶然でTV番組に出演するが、自分への悪意ある書き込みで自暴自棄になってしまう。そしてある日、巷で噂になっている“整形水”がイェジの元へ届けられた。後遺症も副作用もないという奇跡の水だ。美しくなりたいという欲望に駆られ、全く新しい人生を歩むために、イェジは“整形水”を試すことを決意する。それからしばらくして、周囲で不審な出来事が起こり始める……。
今回解禁となったポスタービジュアルには、「美(にく)をください。」というキャッチコピーとともに、美貌を追い求める主人公の顔が大きく描かれている。その瞳には、こちらを見つめる“何か”が写り込んでいるようだ。また、特報映像では、「“奇跡の整形水”の使用方法」動画と、それを見つめるイェジの元の姿を見ることができる。
原作は、オムニバス漫画『奇々怪々』の1エピソード。グローバルでの累計閲覧数は31億回を超え、韓国「NAVERWEBTOON」サービス内での評価は 10 点満点中 9.9 点を獲得する大人気作。日本では「LINE マンガ」で独占配信中だが、映画のネタバレになるため、映画を観たあとに読むのがオススメとのこと。
【『整形水』チョ・ギョンフン監督のコメント】
最高のアニメーション大国である日本で公開されることになり大変光栄です。既存の日本のアニメーションとは明らかに異なるものの、これまでにない味わいがあると思います。外見への恐怖、他人の視線に対する恐怖を観客にストレートに投げかけ、私たちが作り出し、抜け出せないでいる、“外見至上主義”に対する絶望と悲しみを表現しようと思いました。アニメーションというよりホラー映画として気軽に楽しんで欲しいです。
【「新感染」シリーズ ヨン・サンホ監督のコメント】
不安な時代をさらけ出した映画に出会うことは容易ではありません。アニメーションとなれば尚更です。『整形水』は、ジャンルアニメとして新たな領域を開拓し、現代社会が抱えている問題をあぶり出します。アニメがスクリーンの中だけでなく、私たちの社会と共に息をしている、自分を見つめ直す機会を与えてくれる作品です。
映画『整形水』
9月 23 日(木・祝)全国公開