2019年4⽉にサービスを開始した「HafH(ハフ)」は、毎月定額で36の国と地域、515都市の809拠点(2021年5月末現在)から自分の住む場所や働く環境を自由に選択することができる定額制宿泊サービス。

運営するKabuK Styleの共同代表・大瀬良亮氏によると、新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワークの普及を受けて、場所にとらわれずに働くライフスタイルを提案してきたHafHの登録者数も急増。2020年の新規登録者は、7月(前年同月比2倍)から12月(前年同月比8倍)まで、6か月連続で過去最高を更新したといいます。

さらに、従来33%だった会社員のユーザー割合が増加傾向に。2021年1月末現在、会社員が45%と⼀番多く(経営者・役員層を含めると57%)、フリーランスが24%と続きます。年代別に見ると、30代以下の利用者が約70%で、特に20代が最も多いのが特徴です。

気分転換やテレワーク利用に

月額プランは3000円(1泊)~8万2000円(1か月)まで滞在可能泊数に応じて用意されており、その使い方は働き方やライフスタイルに応じてさまざま。

気分転換や集中するために自宅から近くの施設を利用するビジネスパーソンや、平日はテレワークしながら週末に移住先の候補地を訪れるお試し移住者など、多様な働き方をサポートするサービスとして注目を集めています。中には社員の福利厚生や出張利用で登録したいという企業からの相談もあるそう。確かに、1泊あたり3000円と考えると出張先の滞在拠点としても需要が増えてきそうです。

筆者の場合、月額1万6000円で5泊まで滞在可能な「ちょっとHafHプラン」をお試し利用してみました。普段はテレワークでほぼ在宅勤務しており、打ち合わせや取材もオンラインがメイン。しかし、たまに取材で外出した際には、そのまま近くの提携施設にチェックインし、コワーキングスペースで仕事しつつ宿泊してゆったり……なんて使い方で重宝しました。

コロナ禍で都内から首都圏近郊や郊外への転出者が増加したなんて話も聞きますが、もし月に数回都心へ通う用事がある人ならば、同じような使い方がイメージできるかもしれません。

アドレスホッパーの受け皿にも

もちろん、フリーランスとして仕事をしながら全国各地の拠点を泊まり歩くアドレスホッパーからも支持されています。

HafHアンバサダーとして活動するフリーランスの杉野遥奈さんもその一人。もともとは「世界一周をしながら仕事したかった」という彼女は、1年半前に独立して多拠点生活をスタート。2020年7月からHafHの利用を開始し、通常ホテル利用と併用して現在は国内の各地を転々とし、仕事をしながら日々旅暮らしを楽しんでいるそう。

HafHの提携施設は「どの拠点もWi-Fiやコワーキングスペースが充実している」といい、「(HafH独自の基準で)絞ってくれている状態から選ぶので、どの施設に泊ってもハズレがない。考える手間や悩む時間が省けるのが便利」とのこと。

また、「HafHを通じて予約した拠点では、多拠点生活をしながら仕事をしている、ワークスタイルの考え方が近いHafHユーザー同士で繋がれることが多い」といい、話を聞いたこの日も金沢市内のホテルで多拠点居住者が日々の暮らしや活動を報告し合うミートアップが開催されていました。

大瀬良氏によると、コロナ禍の以前は、英会話習得のために外国人滞在者が多く宿泊する拠点で交流を楽しむ、といった使い方をするユーザーも多くいたそうです。

コミュニティの形成はあくまでもHafHがもつ魅力の一部で、もちろん一人で黙々と仕事をするために利用するのも良し。ライフスタイルがより一層多様化するなかで、どこで暮らし、どこで働くか、HafHのサイトを眺めながらアレコレ想像を膨らませてみるのも楽しそうです。

HafH公式サイト:
https://www.hafh.com/

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 定額制宿泊サービス「HafH」は意外と会社員の利用率が高いらしい どんな使い方が人気?