映画と舞台を完全連動させるプロジェクト【東映ムビ×ステ】の第2弾となる、“死神遣い”と“死神”の探偵コンビが活躍するファンタジー時代劇『死神遣いの事件帖』のBlu-ray&DVDが20201年2月10日(水)に発売。


本作は、映画と舞台の完全連動プロジェクト【東映ムビ×ステ】の第2弾で、2020年6月12日に映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲(くぐつやきょく)-』が公開され、7月・8月には舞台『死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲(ちんこんきょうきょく)-』が上演されました。


その『死神遣いの事件帖』(通称、しにつか)2作品のBlu-ray&DVDが年明け2月10日に同時発売! 両作品がセットになったムビ×ステ セットも登場します。


さらに、TOEI STORE予約限定版として、舞台キャストのビジュアルコメンタリーとキャスト座談会を収録したスペシャルディスク(Blu-ray)の特典を用意! ※予約受付期間:2020年11月30日23:59まで。


ビジュアルコメンタリーに参加した、庄司新之助役の崎山つばささん、死神・十蘭役の安井謙太郎さん、死神・百目鬼役の陳内将さん、そして舞台の脚本・演出を手掛けた毛利亘宏さんに、収録後のお話を伺いました!



背中を向けたシーンの表情も見れる!舞台側からのカメラアングルに「この撮り方が主流になったら“しにつか”が先駆けです」


――舞台終了から2か月が経ちました。改めて公演がすべて無事終了したお気持ちをお聞かせください。


崎山:当時は全公演できるのか、すごくビクビクしながらやっていたのを思い出しました。でも後になってみたら、それも貴重な体験だったのかな、と思います。役者をしていて、こういった状況でお芝居をすることは今後あるかわからないですが、そういう意味でも忘れられない公演だったなと改めて思いました。


安井:もう2か月も経ったのか、という気持ちと、意外とまだ2か月なのか、という複雑な不思議な気持ちで今、映像を観ていました。観ながら、僕はめちゃくちゃ反省しちゃいました(笑)。でも、今こうやって当時の映像をみんなで笑って観れたのは、すごい幸せだなと思いました。


陳内:8月15日の広島公演が終わって次の日、僕はみんなと帰れなかったなんですよ。1人で朝イチで帰って。(自粛期間で)新幹線では他人さえ同じ車両に乗っていなくて、ものすごく寂しかったんですけど、今日やっと千秋楽が終わったんだという気持ちになりました(笑)。だから2か月以上開きましたけど、映像を観ていて、本当に終わりたてホヤホヤなくらいの、当時の気持ちに戻れたなと思います。また違う視点で観れたので、とても楽しくイチ視聴者として観れました。


毛利:役者のエネルギーがすごい作品だなと思って。やっぱり極限の状態っていうわけではないですけど、演劇が止まった中で、それぞれが演劇が必要だということを心底エネルギーとしてぶつけている。伝えたいことがあるんだ!という気持ちが伝わってくるお芝居だと改めて思いました。



――ビジュアルコメンタリー収録の感想をお願いします。


崎山:楽屋の話もそうですし、謙ちゃんの天元の力の具合とかの話も知らなかったので、そういう意味では、お得だなと思いました。2度楽しめるというか。


毛利:結構貴重な情報がいっぱい詰まってた。


崎山:大体こういうのって当時の面白かったこととか、くだらない話だったりするんですけど、今回内容に密のあるというか……密を避けつつ密のある話をしましたね。


安井:たしかに。お互い知らなかったことを話したり、裏話が多かったですね。


陳内:こんな顔してたの?とか、いっぱいあったよね。



安井:単純に映像が自分たちの絶対に見ることが出来ない角度、ステージ側から撮ったカットが入っていたのが新鮮でした。普通に映像としても、なかなか舞台でああいった角度から撮っていただくことってないので。


毛利:あれは演出家としては、いつも悩む部分で。どうしても客席に背中を向けなきゃいけない瞬間があって。それはそれで「背中で語れ」という魅力はあるけど、それを敢えて裏側から撮ることで、「あ、このシーンこういう良い顔してるな!」というのが、この映像で観てもらえると、観劇したお客さんもすごく楽しめるんじゃないかなと思います。


崎山:じゃあ、もし今後こういった(ステージ側からの)撮り方が主流になったとしたら、「しにつか」が一番最初と思ってほしいですね。先駆けだったと。


陳内:流行るよね、きっと。


「みんな十蘭を取り合ってる」十蘭ヒロイン説


――安井さんは舞台で殺陣に初挑戦ということでしたが、ご自身でご覧になっていかがでしたか?


安井:自分で思っていたより「遅い」と思いました(笑)。自分では、もっと速く動けているイメージだったんですよ。でも映像で観たら、とろとろしてんな~って。


崎山:え、そんな感じしないよ。


3人:全然速いよ。


安井:俺の頭の中のでは、もっと速いんですよ(笑)。


崎山:それ、『ONE PIECE』の観すぎ(笑)。



安井:あははっ! あと、細かいところですけど、一番最初に十蘭と新之助が戦うシーンで1回、刀の刃を合わせて止まるところがあるんです。つばさくんが、刀にお互いの力がかかって、手が小刻みに震えるみたいな演技をしてくれているんですけど、俺はそれに気づかずにピタッと止めてる(笑)。


3人:あははは!


安井:もうめちゃめちゃ反省。映像を観ると、演技のリアルさとか、つばさくんの刀に力を入れるカタカタカタッみたいなのが伝わってきたのが、「俺は何をやってんだ」と思いました。客観的にじっくり自分を観るってなかなか出来なかったので、反省がたくさん見つかったのは良かったです。


――でも舞っているような殺陣というのは、ダンスをされている安井さんならではかな、と思いました。


安井:たしかに、ダンスの振り付けっぽく覚えました。でも、あの大きな刀を最初は力で振っていたんですけど、あまり力でやると逆に遅くなっちゃうから、少し力を抜くというか、「刀の重さを利用して振ってごらん」と(谷口)賢志さんからアドバイスをいただいて。とても勉強になりました。


崎山:なかなか初めての殺陣であんな大きな刀を使うことないよ。


安井:ゲームの『モンスターハンター』でしか見たことない(笑)。でも、男の子の夢みたいなところはあるので、楽しかったです。



――他のみなさんはご自身の殺陣やアクションを映像でご覧になってどうでしたか?


崎山:僕は(短めの刀の長脇差である)長ドスを逆手で持ってやる殺陣は新鮮だったので、稽古中にものすごく練習したんですけど、それを映像を観ながら「めっちゃやったな~」と思い出しました。謙ちゃんともたくさん合わせてもらったりして。逆手の軌道が覚えづらくて、すごい苦労した。


陳内:僕は、百目鬼の一番大事な一手が、義助の顔をマントで叩くところだと思っているんですけど、それがしっかりカメラで抜かれていたので良かったです。あれはちゃんと演出の希望通りですし、殺陣師の栗田政明さんの付けた手ですので、それがしっかり映像に収められていて。


崎山:いやいや(笑)。


毛利:誰もやれと言ってないよ(笑)。


――毛利さんは全体を観ていかがでしたか?


毛利:長ドスとか、二刀であったり、大きな刀であるとか、いろんな武器が出てくるので、飽きないなというか、シーンは多いけどタイプの違う殺陣なので、観ていて本当に面白いなと思いました。あとは、ダンス寄りだったり、ガチのアクションだったりが入り混じっていて、アクション活劇として楽しめるんじゃないかなと思いました。



――コメンタリー収録の中で、十蘭ヒロイン説がでてきましたが……。


崎山:巷で噂の(笑)。そうなんですよ。お菊(伊藤優衣)も依頼してきた女性というだけで、元々この作品にはヒロインというものがいなかったんですけど、そこに彗星のごとく現れた十蘭。


毛利:昔の男を取るか、今の男を取るかで揺れ動く気持ち。


崎山:みんな十蘭を取り合ってますから。それで、翻弄されてるし。


安井:ちゃんと翻弄されてるんですよ。もうコロコロ変わるから。でも、取り合っていただいて有り難いです(笑)。



陳内:一方その頃、百目鬼なんか契約してくれたと思ったら、体感時間57秒くらいで銃を捨てられてるからね(笑)。舞台から捌けたと思ったら、あっという間に出番。契約短いから。


崎山:だって俺、銃投げるとこ見てないもん(笑)。


陳内:そうそう! 愛がないの! 嘘でしょ、と思って(笑)。


安井:コメンタリーでも話したけど、百目鬼のあえて戦えません、という振りをしてくっつけさせるというところが、一番イイ女なんじゃないかと。


陳内:「もう私はいいの。あなた達が幸せになって」。


毛利:あははは! 健気だな~。


安井:めちゃめちゃ良い人。


崎山:一番視聴者から好かれるキャラクター。



――あと、個人的に気になっていたのが、舞台台本を事前に少し拝見させていただいていたので、舞台での天元のキャラクターがとても意外で! 敵か味方かわからない、もっとミステリアスな感じのキャラになるのかと思っていたのですが、とても人情味溢れた魅力的なキャラになっていて驚きました。


毛利:それは僕と谷口賢志くんのこだわりでしたね。ただの悪役にしないというか。ちゃんと悪役の理があってそれを突き通すというのがあった。本人はラストはコロナとして死んでいくという(笑)。


安井:ずっと言ってましたね(笑)。


毛利:コロナに人間が打ち勝つ話だって。最後はコロナが人間に拍手を贈ってくれて、「お前らの勝ちだよ」と言ってくれるというね。


安井:希望が込められていますよね。



毛利:だから、天元が谷口賢志ですごく良かった、すごく膨らんだなって。


崎山:コメンタリーでも言ってましたもんね。台本が出来たときの予想とアプローチが全然違ったって。しかも、賢志さんの素敵だと思ったところが、「つばさが最後良く見えればいいから」という想いでずっとやってくださっていたらしくて。それを聞いて、さすがだなというか、「賢志さん~~~」って思っちゃう方だなと思いましたね。


安井:十蘭的には、コロコロ変わる、共感できる理由づくりをすごくしてくださったというか。ただの「いいから付いてこい」って力ずくの悪役じゃなくて。天元なりの理想と、十蘭は死神だから“死神としてわからなくはない”という同調できる部分を残してくれたのは、僕のこともやりやすくすることを考えてくださった部分もあるんだろうなと感じました。


今回の映像編集に「来なかったことを後悔させない」という気迫を感じた


――コメンタリー収録の様子を拝見して、みなさんの絆が深まったようにも感じました。


崎山:状況的なところも相まって、普通の舞台公演とは違ってみんなとごはんに食べに行ったりは出来なかったんですけど、PCR検査をみんなで突破する瞬間とか、普段は味わえないもので一致団結した感はすごくあったし、ソーシャルディスタンスを気にしながら距離をとってやっていましたけど、でも吊り橋効果じゃないですけど、危険な状況だからこそ、1つになれたのはあるのかな、と思いました。


安井:ごはん会とかがない分、全体的に仲良くなった。大勢だとグループに分かれて仲良くしてしまうけど、それがなかったので、良い意味で全員が平等にちゃんと喋れるようになったというのは、良い効果だったのかな、と思います。でも、公演期間中に陳内くんに1回だけキレちゃったことあったな、と思い出しました(笑)。


陳内:ネタでね(笑)!



安井:陳内くんが僕を驚かせるというのが流行っていて。トントンと肩を叩かれて振り返ったら、いきなり後ろの暗闇の中にいるとか、そういうことを1日に10回くらいやってきて、毎回新鮮にびっくりしていたんです。でも、びっくりしすぎて疲れちゃって。つばさくんが、「ちゃんと言っていいよ」と言ってくれたので、次やられたときに、陳内くんに「しつこいです!」と言ったら、それ以降全然やってこなくなって(笑)。


陳内:しっかりへこんで、舞台袖で空を見上げるという……(笑)。


安井:その素直さが「かわいいな」と思って、逆に好きになっちゃいました。


――では、発売を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。


全員:なんと、このビジュアルコメンタリーは東映のオフィシャルサイトからしか買えないんです!


毛利:11月中に予約していただくと!


安井:僕らのおもしろコメントが! 予約期間を過ぎてしまうともう見られないんですね?


毛利:もう見れない!


全員:よろしくおねがいします!




陳内:先程も少し話しましたが、ステージ上から客席を見る画って僕らは板の上に立つから見えるんですけど、お客様にとってはすごく斬新な形で。まるで役者の目から見たような、例えば十蘭から見た天元とか、「あ、こういう見え方なんだ!」という板の上の臨場感というか、この映像だからこそいろいろな角度から見れる編集が秀逸でございますから! ぜひ体感してください!


安井:今回の公演は特別な状況の中で、スタッフさんのお力もあったんですけど、さらに僕は来てくださったお客様だとか、今回あえて劇場には来ない!という選択をしてくださったお客様とか、全部の力があって最後まで走りきれたなと思いました。もちろん、いろんな思いがあったと思うんですけど、今回の映像化では「来なかったことを後悔させない」という気迫を編集に感じました。ただ映像にするんじゃなくて、映像だから見れることとか、劇場に行けずにBlu-rayを買って、「“これでも全然楽しめたな”と思ってもらいたい」という細やかさというか、こだわりを感じたので、あえて来ないという選択をしてくださった方にも届けたいし、劇場で観た方にも、全然別の魅力として届けられるなと感じました。


崎山:でも本当にこの時に、公演をやるってGOサインを出してくれた東映さん側の想いがすごく有り難いなと思ったし、それを受けて僕らが待っているお客さんにどういう物語を届けられるかっていう想いだけで走りきれたのもみんなに感謝しています。だから、この1枚のディスクの中にいろんな人の想いが込められているので、ぜひ手にとって、何度でも観てもらいたいなと思います。


毛利:コロナっていうのがこの芝居を語る上で重要なファクターになっていたなと思って。それ故に、俺たちはここに居るぞ!というエネルギーが出た芝居だと思っています。7月や8月あたりは、「自粛開けた、頑張るぞ!」という空気だったけど、11月から年明けになっても、地味にまたコロナ疲れしてくるんだろうなって。まだ長い戦いになるので、ぜひ要所要所でこのエネルギーを浴びていただきたいです。僕も今日観て、「あのときこんな想いで作ってたな、今頑張ろう」って気持ちになれて、すごくエネルギーを貰える作品になっているので、ぜひBlu-rayを観ていただきたいと思います。


――ありがとうございました!


気になるビジュアルコメンタリーも収録されたスペシャルディスク付き予約限定版は、オンラインショップ「TOEI STORE」で2020年11月30日23:59まで予約受付中! キャスト座談会には北川尚弥さん、櫻井圭登さん、谷口賢志さんも参加されているので、お見逃しなく。


TOEI STORE:

https://www.toei-video.co.jp/special/shinitsuka/[リンク]

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―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『死神遣いの事件帖』十蘭ヒロイン説も百目鬼が一番イイ女!? 舞台側からのカメラアングルは必見!崎山つばさ・安井謙太郎・陳内将・毛利亘宏座談会