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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、政府が2020年2月26日に大規模イベント自粛の方針を発表して、コンサートなどの中止・延期が相次いでおり、小中高校や特別支援学校の臨時休校も2日から実施されています。
3月は労働組合にとっては次の年度の賃金や労働条件について企業側と交渉する「春闘」の季節ですが、日本労働組合総連合会(連合)では、通常は約1000人が集まって開催する決起集会をオンラインで実施。『2020春季生活闘争 政策・制度要求実現3.3アピール・デジタル集会』と題して、YouTube Liveを使った生配信を2020年3月3日(火)17時から20分に渡って行います。
連合の村上陽子総合企画局総合局長によると、「今回の春季生活闘争は、連合として『みんなの春闘』と題し、連合加盟の組合員の方々だけでなく、様々な立場にいらっしゃる多様な方々との連携を強化し、共感・参画の輪を広げ、社会に開かれた取り組みとすることを目指しています。その意味で、当初計画していた集会形式の開催中止をむしろ逆手に取り、より多くの方々に連合の取り組みをお伝えするような配信にチャレンジしたいと考えています」と、新型コロナウイルスの集会中止がオンライン配信の実施につながった述べています。
また、村上氏は連合としての新型コロナ対策について「感染拡大が報じられて以降、加盟組織から徐々に問い合わせが増えたことに対し、2月20日時点で、3月末までの当面の間、本部主催の集会・イベントについては中止もしくは代替手段の検討をおこなう旨を加盟組織にも伝え、参考にしてもらうよう周知をおこないました」としており、労使交渉への影響については「回答日についてはもともと、3月10日~12日と幅を持たせた期間設定としております。そのようななかで大手企業の労使交渉はすでに開始されているところもあり、集中回答期間に向けてまさに重要な局面に入ります。交渉日や回答日の動きの有無に関しては不透明ですが、今回、政府から勤務等に関する要請があったことも踏まえ、各労使で個別に判断があるものと思います」としています。
政府の要請に対しては、連合として2020年2月26日の時点で、以下の申し入れをしているとのこと。
1.風邪の初期症状であっても有給で休めることなど、雇用形態に関わらず処遇への影響が生じないようにすること
2.接客業においては、マスクの着用を徹底すること
3.テレワークなどの在宅勤務では労働時間管理を的確に運用すること
4.労働者への情報提供を正確かつ迅速におこなうこと
5.労使の営みの重要性はむしろ高まっており、協議・交渉について真摯に向き合うこと
今回の春闘では、定期昇給相当分(2%)+引き上げ率(2%)で4%の地域相場の引上げをはじめ、社会横断的な賃金水準の設定や到達、男女間の職場実態に応じた改善、企業内最低賃金協定の締結と水準の引き上げを求めていく方針という連合ですが、オンライン生配信によって組合に所属している人だけではなく、非組合員からも関心を集めることができるか注目されます。
2020春季生活闘争 政策・制度要求実現3.3アピール・デジタル集会
日時:2020年3月3日(火)17:00~17:20
場所:連合会館 8階三役会議室
(東京都千代田区神田駿河台3-2-11)
配信:RENGO-TV(YouTubeでのライブ配信)
次第:
1.主催者代表挨拶 神津里季生 中央闘争委員長(連合 会長)
2.共闘連絡会議代表者による決意表明(5名)
3.アピール(案)採択 渡辺由美子 中央闘争委員(JP労組書記次長)
4.がんばろう斉唱 相原康伸 中央闘争事務局長(連合 事務局長)
RENGO-TV(連合)
https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/rengotv/ [リンク]