ホラー通信がセレクトする今週公開の映画をご紹介します。今週は、ド級の反抗期少年と、クレイジーな革ジャンおじさんの2本です。奇しくもタイトルがちょっと似てますネ。“ン”とサブタイトルだけだけど。


『ブライトバーン 恐怖の拡散者』 11月15日公開



とある夫婦のもとに運命的にやってきた赤ん坊。ブランドンと名付け、愛情を込めて育てたその子が12歳になったとき、反抗期とともに恐ろしい力を発揮しはじめます。超人的な力を持った少年が、その力を正義のために使うとは限らない。スーパーヒーローの物語に真っ向からツバをふっかけるアンチ・スーパーヒーロー・スリラーです。


ブランドンの持つ力は非現実的なものでも、彼の心が闇に染まっていく過程がなかなか現実的で心底ぞっとします。ドラマとしてもホラーとしても恐ろしい本作、ゴア慣れしている筆者でも目を瞑りたくなるほどのゴア描写もありましたが、起こってしまった悲劇から目を背けちゃダメなんです……頑張って直視してください!


監督は『インヴァージョン 転移』のデヴィッド・ヤロヴェスキー。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『スーパー!』のジェームズ・ガンが製作を務めています。脚本のブライアン・ガンとマーク・ガンは、それぞれジェームズの兄といとこだそうです。ジェームズ・ガン好きには「おおっ」となる人も出てますよ。



『ディアスキン 鹿革の殺人鬼』 11月17日公開



この冬、『ジョーカー』よりもクレイジーな映画が観たいなら今作で決まりです。シネマート新宿・シネマート心斎橋で行われる劇場発信型映画祭『のむコレ3』で上映される『ディアスキン 鹿革の殺人鬼』。へんなおじさんのへんな映画、つまり最高ということです。


ちょっぴり時代遅れなフリンジがたっぷり、憧れの鹿革100%のジャケットを手に入れたジョルジュ。ジャケットを愛しすぎた彼は、ある日「世界で唯一のジャケットになりたい」というジャケットの声を耳にします。ジャケットの声ってなんだ。そこでジョルジュは気付いてしまいます――「オレの夢も、世界で唯一ジャケットを着た男になることだ」。そして彼は、映画撮影と称して人々に近付き、殺害してジャケットを奪うという凶行に及びます。「なんだこりゃ」と言いたくなるあらすじですがご期待通りの映画かと思いますのでワクワクしながらご覧ください。そして「なんだこりゃ!」とお叫びください。つまり最高ということです。


監督は、殺人タイヤホラー『ラバー』を手掛け、Mr.Oizoの名でミュージシャンとしても活躍するカンタン・デュピュー。主演はアカデミー賞受賞経験もある名優ジャン・デュジャルダン。いい仕事してますねえ。


『のむコレ3』作品は上映回数が限られていますので、公式サイトでスケジュールをお確かめのうえおでかけください。



それでは今週もいってらっしゃい!


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 【ホラー通信セレクト 今週公開の映画】2019/11/15号:『ブライトバーン 恐怖の拡散者』『ディアスキン 鹿革の殺人鬼』