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花王の「ペローリ」はがすことのできる人工極薄被膜がついに製品化。
以前、ガジェット通信でもご紹介した人工被膜がつくれる花王の新開発技術。
参考記事:
ペローリ剥がれる極薄皮膜『Fine Fiber技術』発表 花王の新開発一挙公開
https://getnews.jp/archives/2099726[リンク]
11月1日に行われたメディア発表会の様子をご紹介します。
花王より積層型極薄膜形成技術「Fine Fiber Technology(ファインファイバーテクノロジー)」を具現化する、高性能小型ディフューザーが開発。応用第一弾は、2019年12月4日、化粧品領域から事業化。
花王の「est(エスト)」、およびカネボウ化粧品の「SENSAI(センサイ)」から、ディフューザーによりつくられる極薄膜とエフェクター(専用美容液)を組み合わせた、新たなナイトケア商品となります。
「ファインファイバーテクノロジー」は、機器を用いて極細繊維を直接肌に吐出し、肌上に積層型の極薄膜をつくる技術。直径1μm以下の細い繊維が幾層にも折り重なってできるこの膜は、軽く、やわらかく、肌の動きに柔軟に追従し、肌表面をなめらかに整える性質があります。
さらに、極細繊維が持つ高い毛管力により、併用する製剤を速やかに膜全体に均一に広げ、しっかりと保持するという性能があります。一方で、繊維のすき間から適宜水蒸気を通すので、肌を完全に閉塞することなく、適度な透湿性も保てます。
花王は、この極薄膜が自宅で簡単につくれる機器の開発を進め、美容家電に多くの知見を持つパナソニック株式会社 アプライアンス社の協力のもと、このたび、高性能小型ディフューザーが完成。
メディア発表会では新製品の実演が行われていました。
まず、夜のスキンケアの最後にエフェクターをつけ、次にディフューザーにポーションをセットし肌に極細繊維をふきつけます。
すると、肌上に形成された極薄膜がなじんで透明になり、まるで自分の肌のように一体化して、寝ている間も長時間密着。
膜をはがす翌朝まで、ひと晩中、肌の湿潤環境を整えて乾燥から守り、肌をうるおいで満たす……というもの。
装着した極薄被膜が剥がれる瞬間はまるで自分の薄皮がとれるよう。「ペロン!」と、はがれていきます。
花王では、「ファインファイバーテクノロジー」を応用した医療領域での展開も視野に入れ、研究を促進。極細繊維や、併せて使う製剤をスクリーニングし、それらとの組み合わせに最適な機器を新たに開発予定。
将来的には、ケミカルピーリング、レーザー治療後のケアや、損傷を伴う皮膚疾患に対しての治療貢献などを視野にいれ、また、痣(あざ)や傷あとなどを隠すカバーメイクや、アピアランスケアといった分野でも開発を進めているのだそう。今後の製品も楽しみですね。