映画『初恋ロスタイム』注目俳優・板垣瑞生インタビュー “キラキラ青春系”に初挑戦してみて

幼い頃に母親を亡くし、何事も無気力になってしまった主人公・孝司が「自分以外のすべてのものが突然静止する」という不思議な現象に遭遇し、周囲が静止する中、孝司は自分と同じように動くことができる少女・時音と出会う不思議なラブストーリー『初恋ロスタイム』。9月20日より公開となります。

主人公・孝司を演じるのは映画『ソロモンの偽証』や『ホットギミック』などで若手俳優として注目を集め、ボーカルダンスユニット「M!LK」としても活動する板垣瑞生（いたがきみずき）さん。主演への意気込み、印象に残っているシーンなどお話を伺いました。

――本作楽しく拝見させえていただきました。板垣さんは無気力な青年・孝司を演じられていますが、どの様に工夫されましたか？

板垣：『初恋ロスタイム』はキラキラとした青春ものなので、爽やか度を思い切り出したいなと意識しました。青春系の作品にあまり出演したことがないので、挑戦することも多くて。演技指導の先生と相談しながら、どう演じようかと数値化してグラフに書いてみたりもしました。

――グラフ！というのは？

板垣：時音との”恋愛度”みたいなものをです。上がっていって、ここで落ちて、ここは山なりで……とかグラフにしていきました。内面的な演技はもちろんですが、観客の方が「ここは恋愛が盛り上がっている」「ここは下がり気味だ」と分かっていただける様に。

――いつもキラキラ輝いている板垣さんなので、”無気力な若者”を演じるのは大変だったのではないですか？

板垣：キラキラしてないです！（笑）でも本当に、孝司の最初の頃の感じはプライベートの自分に近いかもしれないです。元気はあるんだけど、ちょっと静か、みたいな。だからこそ後半にむけて元気になっていく部分のいきなりテンションを上げていくお芝居は難しかったですね。

――本作で初主演を務められたわけですが、プレッシャーはありましたか？

板垣：今回、オーディションで決めて頂けたのですが、呼んでいただいたプレッシャーみたいなものは無くて、役をいただけてよし頑張るぞって気合いが入りました。「主演」というこれまで先輩達を見ている側の立場に自分がなって、責任はもちろんありますし、でもそれが楽しかったんです。僕はこれまで変わった役が多かったので、こんなにキラキラした青春ものという初挑戦を主演作品で出来た事が本当に嬉しかったです。

――本作は小説が原作ですが、お読みになった感想を教えてください。

板垣：ファンタジーがあり得るレベルで存在しているのがとても素敵だなと思いました。不思議な設定がありながらも、周りのストーリーはリアリアティがあるというか。読んでいてとても面白い作品でした。

――原作を読んだ上で意識したことはありますか？

板垣：良い意味で原作を気にしない、という事はいつも心がけています。原作は読み込むし、トレースする部分はしたいし、原作に沿う部分もあるのですが、「原作でこうなってたから」と考えながらやってしまうお芝居は、その”域”を出ないと僕は思ってます。原作が教科書、正解だとしてもその通りやったら映画の面白いは無いと思うので、ある程度は違う世界だと思って演じています。

――特にお好きなシーンはどこですか？

板垣：自転車で時音の所に行くシーンは本当に汗だくで。体力には自信あるほうなのですが、あまりにも疲れすぎて眠くなってきちゃって……。一瞬だけしか使われていないのですが、ぜひそこにご注目を（笑）。大変だったのですが、僕の必死さが、考司の必死さにそのまま通じてくれたというか。自分が大変な時期にこんなに必死になって来てくれる人がいたらなって自分でも感慨深かったです。

――これから映画をご覧になる方は、ぜひ自転車のシーンに注目ということで。（M!LKの）メンバーの皆さんもきっと褒めてくださいますね。

板垣：本当〜に大変だったので、ぜひ目に焼き付けてください！　僕は皆が出る作品は絶対観るんですけど、僕のはメンバー、本当にたまにしか観てくれないんですよ～。片思いです（笑）。

――（笑）。本作は皆さんも観てくれることを祈ってます。今日は楽しいお話をどうもありがとうございました！

撮影：山口真由子

『初恋ロスタイム』大ヒット上映中！

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(C)2019「初恋ロスタイム」製作委員会

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