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それはとても寒い2月の冬のことでした。あるスーパーマーケットの前で、2人の女の子がクッキーを売っていました。
それは彼女たちが所属するガールスカウト活動の一環でした。クッキーの売上はすべて地域の慈善事業に寄付されます。また、自分たちでクッキーをいくつ売るか計画を立て、お金の管理をし、お客さんとの交流を通して彼女たちが生きていく上でのスキルを磨くための活動でもありました。
「美味しいクッキーはいかがですか?」
小雨が降る中、女の子たちはもう2時間もスーパーに出入りする人たちに声をかけていましたが、100箱以上あるクッキーはなかなか売れません。日も暮れて寒さは一段と厳しくなってきました。
そんな時、スーパーで買い物を終えて出てきた1人の男が、寒さで震える彼女たちに目を留めました。彼は女の子に40ドルを渡して28ドル・7箱分のクッキーを買い、「おつりは取っておいていいよ」と言ってくれたのです。なんて心優しい紳士なのでしょう!
さらにその紳士は、一度自分の車に戻って荷物を置くとまたクッキースタンドに引き返してきて、「このクッキーを全部、私の車に積み込んでくれるかな? こんな寒いところに立っているのは大変でしょう」と言いました。なんと、およそ500ドル分もあるすべてのクッキーを買い取るというのです。
女の子たちは今年初めてのクッキー販売が完売したことに大喜び。3年間のガールスカウト活動でこれほどたくさんのクッキーが売れたことはありません。紳士は名前を名乗りませんでしたが、記念撮影には快く応じてくれ、3人が肩を寄せて写った写真はSNS上を駆け巡りました。彼女たちのお母さんは聖書を引用して「これほど美しい隣人愛を見たことはありません」と慈悲深い紳士の振る舞いに感謝しました。
それから数日後のことです。女の子のお母さんは衝撃的な新聞記事を目にしました。クッキーを買ってくれたあの男が麻薬密輸などの容疑で逮捕されたというではありませんか。心優しい紳士に見えた男の正体は、連邦麻薬取締局が「おデブ」のコードネームを付けて半年前から追い続けていた麻薬密売人だったのです。お母さんは娘を助けてくれた“善きサマリア人”のことを少し哀れに思いながら、娘との写真付きでSNSに投稿した「ちょっといい話」を取り下げたのでした。
※限りなく実話に基づくフィクションです。
画像とソース引用:『whsv.com』より
https://www.whsv.com/content/news/506386022.html?new&fbclid=IwAR1_npB1BmNUrBjHd4cbzM4T8t6U–oWKq8-fwjyE_lh59l9a19fiQuaOBQ[リンク]
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