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NHK Eテレの人気番組『ねほりんぱほりん』(10月17日放送回)に「買い物依存症の女」が登場。その実態が赤裸々に語られた。
番組MCのYOUと山里亮太が、見た目は「オシャレマダムという感じ」と表現した「買い物依存症の女」は、20代の息子2人を育てたシングルマザーの50代後半女性・ケイコさん(仮名)だ。30代から高級ブランドにつぎ込んだ額は、おそらく総額1億円にのぼるという。
ケイコさんは、ブランド物好き。高級であればあるほど良く、「他の人が見て『この人すごい』と思われるようなものを身に着けたかった」と話す。
【買い物依存症の女】「ブランド物が好きで、人が見てこの人すごいな!って思うようなものを身につけたかった。悔しいと思うなら買ってごらん!って思ってたんですよ」 #ねほりんぱほりんpic.twitter.com/wUYspdaPSe
—NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2018年10月17日
息子の学校行事や保護者会でも全身ブランド物で固め、他の母親からの冷ややかな視線も「羨ましいと思われている」と捉えていた。母親たちと自分の持ち物を見比べ、ブランド物で「常に必ず勝たなければならない」と思い込んでいたという。
【買い物依存症の女】「保護者会とか、私の目線はお母さんたちの顔ではなく常にバッグの位置なんですよね。私の方が一番勝ってると、値段だったりブランドの威力というのか。常に勝たなきゃいけないと思っていたので」山ちゃん「考え方的には、アスリートみたい」 #ねほりんぱほりんpic.twitter.com/h8uawp64s5
—NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2018年10月17日
ケイコさんが買い物依存症になったのは、結婚して2人めの子どもが生まれてから。生まれたばかりの次男の子育てに加え、長男が体が弱く手一杯の状況で、夫が家にあまりお金も入れず帰っても来ない、という生活に育児ノイローゼになってしまった。
そんな中、クレジットカードが主婦でも簡単に作れた時代だったため、ふと立ち寄ったインポートショップでカードでブランド物を買うことに喜びを感じたケイコさん。「育児でボロボロになっている自分が、ワンランク上の人になった気がした」と語った。
【買い物依存症の女】「ブランドのお店に顔を出すようになると、すごく褒めてくれるんですよね。全員が私の顔と名前を覚えていてくれて、ようこそいらっしゃいました!みたいな感じで迎え入れてくれて。私は特別ね、って思っちゃうんですよね」 #ねほりんぱほりんpic.twitter.com/UWwyQhifZK
—NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2018年10月17日
そこから「買い物をしたいがために、ほかのことが頭に入らなくなってくる。街でステキだなって思うものが見つかってしまうと、パチッて何か頭の中でスイッチが入ったような感じがして買わずにはいられない理由をつくり出す」、「朝、起きたときから寝るまで、ずーっと何を買おう、お金をどうしようっていうことで頭がいっぱいになっていましたね」と、買い物依存に陥る。
店員におだてられて、「いただくわ」と現金やカードを差し出した瞬間が気持ちのピークで、あとで何を買ったのか聞かれても「何を買ったんでしょう?」と袋を開けてみないと自分でも何を買ったかわからない、と驚きの事実を明かす。
さらに、プライドが高すぎてキャンセルや返品は出来ず、サイズが合わない靴を血を流しながら履いていたことも。
家の中に置くものには一切興味がなく、「身につけて人に見てもらわなければ意味がない」という考えのケイコさんは、お惣菜や新しい野菜を買っても嬉しくないしワクワクしない。常に身につけられるブランド物にしか興味がなかったのだ。
その理由を、「最近思ったんですけど……」と分析したケイコさんによると、高校を裏口入学しており、自分に見合わない高い偏差値の学校の中で罪悪感・劣等感を感じていたケイコさんを支えたものがブランド物だった。自分だけが同級生の中で唯一父親に買ってもらったロレックスの腕時計をしていることで、自分の価値が上がり、「そこにいても良いような気がしてきた」と振り返った。これには、YOUも「根深い」とため息を漏らす。
「高価なものが自分の価値を上げてくれる」という根深い背景により買い物依存症に陥ったケイコさんは、家賃を握りしめ、「これを買い物に使っちゃうと明日振り込めないんだよな」と思いながら、半泣きで車を運転してブランドショップへ行き、泣きながら買い物していたことも。
【買い物依存症の女】「生活費から削るしかなくて、明日落ちる家賃みたいなものを握りしめながら、でもこれ買い物に使っちゃうと、明日これ払えないんだよなって。半泣きしながら車を運転して行くんです。誰か止めてくれって思って反対車線に何回か飛び込もうとしたことはあった」 #ねほりんぱほりんpic.twitter.com/ocL0SNxzKn
—NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2018年10月17日
「でも、止められないんですよ」とその時の心境を話し、「自分では止められないから誰か止めてくれ」と思い、車で反対車線に飛び込もうとしたこともあるという。その壮絶な心境に、山里も「物欲が強いというレベルじゃない。それが依存症なんですね」と恐ろしさを実感したようだ。
消費者金融から借金をして自転車操業でやりくりしていたケイコさんは、父親の遺産6000万円も2年ほどで使い果たしてしまった。
【買い物依存症の女】「マンションを抵当に入れて銀行から700万を借りたんですね」山ちゃん「それで借金を返して?」ゲスト「いえ。家に帰るまでに何百万か使っちゃったんですよね。バッグは欲しいけど家は別にいらないって思ってたんですよね」 #ねほりんぱほりんpic.twitter.com/6du6NqVAbV
—NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2018年10月17日
「バッグは欲しいけど家は別にいらない。家はいらないけどシャネルは持っていたいと本気で思っていましたね」と買い物に依存していた時の考えを述べたケイコさんだが、6年前に依存症の回復施設に通い、2人の息子にもすべてを打ち明けた。回復施設に行って「ここでなら私止められるかもしれない」と初めて思えたと語り、今はブランド物を買うことは我慢出来ているという。
家では、ショップチャンネルを見てつい買い物をしてしまうことも多かったため、自分の部屋のテレビのリモコンを押さないように、彫刻刀で削ってボンドで固めたと語る。
「そこまでしないと自分が信じられない。夜中に(無意識に)テレビをつけちゃうんですよ」というケイコさんに、MCの2人も「薬物の話をしているよう」とその依存症の実態に衝撃を受けていた。
放送内容の一部をテキストで読むことが出来ます↓
http://www.nhk.or.jp/nehorin-blog/100/307320.html
【まとめ・買い物依存症の女】シェアやふり返りはコチラまで ★動画→https://t.co/zkB61fLRBv https://t.co/5PHhbQJx0o https://t.co/PGL5zSPTCU
★テキスト→https://t.co/uiT5gy5o0T
#ねほりんぱほりんpic.twitter.com/X3J79EGMZT—NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) 2018年10月17日