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埼玉県民以外はクスクス笑い、埼玉県民も悔しがりながらクスクス笑ってしまう、“埼玉ディス”漫画『翔んで埼玉』がまさかの実写映画化決定。二階堂ふみさんとGACKTさんW主演で、2019年に公開となります。
『翔んで埼玉』は、『パタリロ!』で知られる漫画家・魔夜峰央先生が1982年に発表した作品。魔夜氏が作品発表当時に埼玉県所沢市に住んでいたことから”埼玉”を題材に、「埼玉から東京に行くには通行手形がいる!」「埼玉県民はそこらへんの草でも食わせておけ!」「埼玉狩りだー!」など、真剣に埼玉をバカにする姿勢がSNSを中心に話題となり、2015年に発売された『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』は累計発行部数62万部を突破しています。
東京都知事の息子であり、白鵬堂学院の生徒会長=エリートとして華々しく学生生活を送る、壇ノ浦百美(だんのうらももみ) 役には二階堂ふみさん。当初、原作の設定を変更し、女性にしてもよいかという意見も出ていたそう。最初に本人に相談した段階では、プロデューサーの若松氏も「女性に変えようかと思っている」と説明していたのですが、本を読んだ二階堂本人から、「これ、私が男性の役をそのまま演じたほうが面白くないですか?」と提案があったことで、原作の通り、名前も外見も女性っぽいのに、実は男性というキャラクターのままで進められること。
そして、二階堂演じる百美が淡い恋心を抱く、容姿端麗でアメリカ帰り、でも実は埼玉県出身の転校生・麻実麗(あさみれい)。原作者も交えたキャスティング会議では、様々なアイディアを出し合う中で、満場一致で「なるほど!」となったのが、GACKTさん。本業の歌手活動はもちろんのこと、大河ドラマ 「風林火山」(2007)での上杉謙信役など俳優業としての活躍も目覚ましいGACKTに、原作の魔夜先生も大絶賛&太鼓判!とはいえ、いくらミステリアスな設定とはいえ、麻実麗は18歳の高校生という設定。「原作の魔夜さんのご指名なら……」と引き受けたGACKTさんも、自らが高校生役を演じてよいものかと思いながら、衣装合わせなどに挑んだとのこと。
二階堂さんとGACKTさんは、それまでバラエティ等での共演はあったものの、本格的な演技での共演は本作が初。クランクインは3月21日。埼玉を始め、関東各地で撮影が進められています。どこか浮世離れしていて、宝塚歌劇団のような空気感すら感じる現場の美術や衣装に囲まれ、主演の2名もすぐに世界観に溶け込み、笑いの絶えない現場で気持ち良く、この強烈すぎるキャラクターを演じているとのこと。劇中には、埼玉ゆかりの企業や、名産品、登場人物も出演するなど、誰が見ても笑えるだけでなく、高級感とスケール感も出したコメディ作品に期待大!
【著者:魔夜峰央(まやみねお) コメント】
30年前の作品です。
当時私は埼玉県所沢市に在住しておりまして、抜けるような青い空と一面緑のネギ畑に囲まれて、牧歌的ながら、本当は東京へ行くはずだったのになぁ……と思いながらなんとなく悶々としていました。
良いところなんです所沢は。
しかし、これから一旗揚げようかと野心満々の当時の私にとっては、のんびりしすぎていて、なんとなく物足りなかったのは事実です。
とくに誰と話したわけではありませんが、周りで暮らしている所沢、埼玉の人たちも同じような気持ちでいるのではないかなぁと肌で感じることがよくありました。
今の生活に不満は無い、でももうひとつグレードアップしたい、というような、かすかな心の通奏低音が皆さんからも感じられたような気がしたのです。
その頃、自虐的にそういった埼玉県民の心の声をある意味痛切に描いたのが、この「翔んで埼玉」です。
おもしろいとかおもしろくないとかではなく、日々の鬱憤が爆発した心の声とでも言いましょうか。
今見るととんでもない作品ですが、当時は素直な気持ちをそのままぶつけたのだと思います。
それが、今になって、なぜ?
まったくもって私自身が一番驚いているような状況なのです。
今回はそれが、さらに映画化されるということで、ありがたいやら恐ろしいやら。
「本当にいいんですか?」と、最後に言わせていただきます。二階堂さんへ
最近テレビでお顔は拝見しておりました。なんだか面白いキャラの人だなぁと、いい意味で、思っておりましたので今回の役はぴったりかもしれません。映画の中で思い切り遊んでいただけたらと思います。GACKTさんへ
まさかオファーを受けていただけるとは思いませんでした。最初GACKTさんのお名前が上がった時、そこにいた一同全員がのけぞり次の瞬間、ありか、と頷いたものです。願ってもないキャスティングですが、この役がGACKTさんの人生の汚点にならないことを祈っております。
『翔んで埼玉』
■公開日:2019年公開
■キャスト:二階堂ふみ GACKT (W主演) ほか
■原作:『このマンガがすごい!comics 翔んで埼玉』魔夜峰央(宝島社)
■監督:武内英樹(「のだめカンタービレ」シリーズ「テルマエ・ロマエ 」シリーズ「今夜、ロマンス劇場で」他)
■脚本:徳永友一(ドラマ「海の上の診療所」「水球ヤンキース」「探偵の探偵」「HOPE~期待ゼロの新入社員」「僕たちがやりました」他)