アメリカ・サンフランシスコにある「ウォルト・ディズニー・ファミリー博物館」。ウォルト・ディズニーの軌跡を知ることが出来るディズニーファン必見のスポットです。ガジェット通信では先日訪問レポートをご紹介しました。



ミッキー誕生からパーク構想までたっぷり学べる「ウォルト・ディズニー・ファミリー博物館」に行ってきた

http://getnews.jp/archives/2009753


スタッフさんに博物館の歴史や「ここを見て欲しい」などの注目ポイントを聞いてきたのでご紹介します!



ウォルト・ディズニー・ファミリー博物館

マイケル・ラブリーさん(ディレクター・オブ・コレクション&エキシビション)


——あなたはこの博物館でどの様なお仕事をされていますか?


マイケル:僕はまず、ミュージアムに提供された新しい物を見ます。プライベート・コレクションだろうと、家族の一員からのものだろうと、アニメーターの家族からのものだろうとね。そういうアートを確認して、それをコレクションに入れるかどうかを検討したり、コレクションを保存して、運営したりします。ミュージアムには、プロフェッショナルの素晴らしいスタッフがいます。僕のチームには、保存したり、準備したり、(作品の)登録をしたり、展示するデザイナーたちがいて、展示を作り上げるためにとても密接に働いています。


——なぜこのミュージアムが建てられたのか?また、なぜサンフランシスコに建てられたのか、といったことについてお話しください。


マイケル:ミュージアムは、2009年の10月1日にオープンしました。ウォルト・ディズニーの娘のダイアン・ディズニー・ミラーによって作られたんです。僕は、展示を準備したり、彼女たちと一緒に仕事をしたり、素晴らしい経験をしました。ミュージアムがサンフランシスコにある理由の1つは、ダイアンと彼女の家族がこのベイエリアに住んでいたということです。2つ目は、ダイアンが、「ここは世界で最も美しい場所よ」と言ったことです。そして3つ目は、ここがアニメーションの拠点だからです。ピクサーは橋を渡った向こう側にありますし、ルーカス・フィルムもここプレシディオにあります。


——このミュージアムにはどれくらい作品数があるんですか?またその数は増えているんですか?


マイケル:ファミリー・ファウンデーション(財団)は、約35000点持っています。その約10%だけが一度に展示されます。だから、約3500点が展示されているわけです。特別展示などもあるので、その数は変わります。(特別展示には)さらに300点くらいが追加され、シアター・ギャラリーもあります。だから、ざっと約3500〜4000点があるでしょう。コレクションは増加し続けています。僕たちは常に、アートで僕たちが語れるストーリーを、出来るだけたくさん保存しようとしています。それで、喜んで寄贈を受け取るし、他のやり方で、取得するものを探したりもしています。


ウォルト所有のミニチュアなど貴重なコレクションがたくさん!


——ディズニー・ファミリー・ミュージアムのコレクションで最も古い展示物は何ですか?


マイケル:最も古いものとして思いつくのは、彼のミニチュアの1つです。後は、聖書で、銀の表紙です。それは多分、275年くらい前のもので、それが多分、もっとも古いものだと思います。そして、僕がその次に古い物ですよ(笑)。




——日本からもたくさんの人が訪れますか?


マイケル:はい。彼らを歓迎するのが大好きですよ。いつもギャラリーで1人か2人(日本人)にばったり出会います。僕は(日本の人と会えて)いつもとても嬉しい。あなたたちの文化が大好きですし、ウォルト・ディズニーやアニメーションを大事に思ってくれていることがとても嬉しいです。ここには様々な国から訪問者がやって来ます。そして僕は特に、日本からの訪問者が大好きなんです。


——来場者には、どういうメッセージを受け取ってもらいたいですか?


マイケル:ウォルト・ディズニーは、革新的なこと、創造的なこと、情熱的なこと、そういうことばかり考えていました。僕たちは、人々にここに来てもらって、そういう彼に会ってもらいたいんです。それがダイアンの意図でした。そして、ウォルト・ディズニーのキャリアや人生について、彼らの意見や感情を持ち帰ってもらいたかったんです。


ギャラリーにいる時、とても感情的になっている人を見かけます。そしたら、彼らがインク&ペイント部で働いていたことがわかったり、彼らのおばあさんが、インク&ペイント部で働いていたことがわかったりするんです。とても感動的ですよ。それはとても個人的なことなんだと思います。そして、ウォルト・ディズニーが、どのようにしてこんなにたくさんの人々の心に触れたかを、見ることが出来るんです。



——アニメ映画『バンビ』がどのように始まったのか、ミュージアムで『バンビ』に関するどんなものが見れるのか教えてください。


マイケル:『バンビ』の雰囲気は、タイラス・ワンによるものとされています。タイラス・ワンが、『バンビ』を作ることを知ったとき、森の雰囲気を作るために、何百というスケッチを描いたんです。それは、あの作品の、とても特徴的でユニークなスタイルになりました。


『バンビ』で、人々にあまり知られていない、とても重要なアーティストの一人に、レタ・スコットという人がいます。『バンビ』の展示があるギャラリーで、レタ・スコットのとても素晴らしいペン画、木炭画を見ることが出来ます。それは、犬たちが、森でバンビとファリーンを襲うところです。それはとてもパワフルで、とても強烈な絵で、体の小さなアニメーターのレタ・スコットが、それほどパワフルなものを作れるとは驚きでした。その他にも、タイラス・ワンの絵や、『バンビ』の初期のアニメーションの絵も見れますよ。


ウォルト・ディズニーのどの作品が最も重要か?


——ウォルト・ディズニーのどの作品が、最も重要なもの、または最も重要なものの1つだと思いますか?


マイケル:ウォルト・ディズニーを考えるとき、「すべては一匹のネズミから始まった」と言います。ですから、知られている最初のミッキーの絵は、多くの理由でとても特別なものだと思います。理由の1つは、それが知られている最初の絵だということ。2つ目は、それは進化を見せているということ。ウォルトがアイディアを出し、他のアーティストたちがミッキーマウスを描いているので、違うスタイルを見ることができる。だから、僕にとっては、それが最も重要なものの1つです。


——もしウォルト・ディズニーが生きていたら、今の日本の子供たちに何て言うと思いますか?


マイケル:彼は、「自分の夢を追いかけなさい。どんなものにもそれを邪魔させないようにすることです」と言うと思います。人々が、何かやりたいと思っていることの気をそぐのは簡単です。必要なサポートを得られない?自分自身でサポートすればいい。「夢を追いかけて、自分を微笑ますことをやりなさい」と言うでしょうね。


——今日はどうもありがとうございました!


『バンビ』

初回限定D23 Expo Japan 2018オリジナルワッペン付きMovieNEX(4,000円+税)2月2日(金)発売、デジタル配信中

(C) 2018 Disney

http://www.disney.co.jp/studio/animation/0562.html [リンク]


―― 会いたい人に会いに行こう、見たいものを見に行こう『ガジェット通信(GetNews)』
情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 ウォルト・ディズニー・ファミリー博物館の楽しみ方「彼のキャリアや人生、意見や感情を持ち帰ってもらいたい」