社会学者の女性教授が童話に多く登場する設定に、準強制わいせつ罪だと提唱し物議をかもしている。






社会学、ジェンダー研究者である大阪大学教授の牟田 和恵氏は11日に、「電車内で眠る女性にキスをした男性が準強制わいせつの疑いで逮捕された」というニュースに対し、「白雪姫とか眠り姫とかの『王子様のキスでお姫様が長い眠りから目覚めた』おとぎ話、あれも、冷静に考えると、意識のない相手に性的行為をする準強制わいせつ罪です。『そんなの夢が無い』との反応あるかと思いますが、逆にこんなおとぎ話が性暴力を許している、との認識に至っていただきたいものです」とTwitterに投稿。


この発言に対し、「準強制わいせつ罪は親告罪みたいですよ。当事者である姫君が気分を害したのであれば、当然訴えるべきだ。 まぁストーリーを見る限りでは姫君がそれを望むとは思えないけどね。 ようするに、おとぎ話を例えに出す事がトンチンカンですよって事。(笑)」、「性暴力への許しと、物語上の演出は異なるでしょう。 ただそれだけの分別がつかないだなんて…大丈夫ですか?」、「そのおとぎ話って、日本で作ったものじゃないでしょ?日本の教授さんが〜罪とか言うのも意味分からんけど」、「冷静に考えたわりに童話にブチキレててあなたおもろいね」など熱い議論が勃発。







「大人が子供に、親が子供に読み聞かせるようなおとぎ話ですよ? そんな気持ち悪い話のわけないでしょ! 誰もあなたみたいな歪んだ視点でおとぎ話なんか読みませんよ」という反論には、「親御さんの本の選択はもちろんご自由ですが、王子というだけで突然女性にキスする、なんて話、気持ち悪くないですか?男の子にそんなDV男に育ってほしくないし、女の子にはそんな無力な被害者になってほしくないですよね?ひたすら受け身の女の子が幸せになる、みたいな教訓ですか?」と返信している。


ネットでは、


・死体にキスとか猥褻どころの話じゃないんだよなあ

・こういう揚げ足取り中学生で卒業しとけよ

・ACの桃太郎CMみたいな奴が現実におるとは思わなんだ

・ラプンツェル原作とか読んだら卒倒しそう

・NHK見ながらいかに性に結びつけるか考えるのが日課になってそう


など、「なぜ童話に現代の価値観で話すのかわからない」といった疑問の声があがっている。


ネットで注目を集め、大きな話題となってしまったため、該当ツイートにはリプライが殺到。これをうけ、14日に反論記事を投稿(「ほんっとク○リプが多いんで(苦笑)補足して書きました」と、15日に内容を補足)。






「おとぎ話と性暴力—王子様のキスは準強制わいせつ!」と題された投稿記事には、「フェミニスト文学批評という試み」など、ジェンダー視点から文学を読み解くことについて触れられている。


童話の最後はハッピーエンドを迎えることにも触れ、後半では「『結果オーライ』が隠蔽するもの」とし、「この理解は本当に危険だ。そのように『結果オーライ』を捏造してどれだけ性暴力が見過ごされてきたか、考えてみてほしい」と綴り、アダルトコンテンツでは強姦でも「女は結局は快感を得る」のだからOK、のごとく描かれがちだが、それと同じではないか、といった危険性を述べている。これが今回の童話の一件に繋がるかは難しいところだが、ツイートでは伝えきれなかったであろう性的被害の軽視についてなどが記載されている。


おとぎ話と性暴力—王子様のキスは準強制わいせつ!   牟田和恵

https://wan.or.jp/article/show/7589[リンク]


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 「童話の王子様の目覚めのキスは準強制わいせつ罪」提唱した女性教授 「ほんっとク○リプが多いんで補足」と反論記事を掲載