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沖縄本島北部の通称やんばる地域は『やんばる国立公園』として、平成28年に国内33箇所目の国立公園に指定され、平成30年に世界自然遺産登録を目指しているところ。
そんなやんばる地域の魅力を発信し、現代のアートと沖縄に古くから伝わる文化が集結する芸術祭『やんばるアートフェスティバル2017-2018 ~ヤンバルニハコブネ~』が12月9日から開催されることとなりました。
やんばるアートフェスティバルの開催地はやんばる地域全体。いくつもの会場を巡るだけでも、沖縄の代名詞とも言える綺麗な海、亜熱帯の森林、マングローブ、サンゴ礁などの自然に目一杯触れることができるのです。
イベントのメイン会場となるのは現在は廃校になってしまった大宜味村立旧塩屋小学校。校舎が塩屋湾のすぐ近くに建てられていて、特に体育館から臨む塩屋湾とやんばるの山は最高のロケーションとなっています。
この景色を眺められるだけでも足を運んで良かったと思えるような、心の洗われる景色です。こんな学校に通ってみたかったなぁ……。
廃校になってそのまま時間が止まってしまったかのような校舎もどこか神秘的。もはや校舎そのものがアート作品ですね。
こちらの会場では著名なアーティストによるさまざまな作品の展示やワークショップ、音楽ライブの開催、フード出店などが行われます。芸人・絵本作家でもあるキングコングの西野亮廣さんの作品も展示されるようですね!
メイン会場で展示・販売される作品の中でも、特に注目したいのは沖縄の伝統工芸「琉球びんがた」。作っている工程を見学させていただきましたが、手作業で丁寧に着色していく技術はまさに圧巻でした。
天然の素材のみを使用し、鮮やかに染め上げられたびんがた。ぜひ手にとってその美しさを感じてみていただきたいです。
そして人間国宝の平良敏子さん(97歳)らがつくる『喜如嘉の芭蕉布』も沖縄の歴史と伝統を感じられる作品。メイン会場では芭蕉布の着物が展示され、小物類が販売される予定です。
こちらも工房で実際に芭蕉布を作っているところを見学させていただきましたが、糸を作るためには糸芭蕉の栽培から始め、3年かけて繊維を取ると言うのですからびっくりです。沖縄の緩やかな時の流れが生んだ布だと言えるでしょう。
芭蕉布織物工房のある『芭蕉布会館』は会場のひとつでもあり、糸作りの体験ワークショップも開催されます。12月16日(土)と12月23日(土)の2回開催予定となっているので、興味のある方はタイミングをあわせて足を運んでみては。
やんばるアートフェスティバルの会場はメイン会場の旧塩屋小学校、芭蕉布会館の他にも5ヶ所あり、それぞれにアート作品や沖縄を感じられる作品が集まる予定です。他の会場も一部だけ紹介します。
美ら海水族館で有名な海洋博公園もやんばるアートフェスティバルの会場のひとつ。淀川テクニックのシンボリックなアート作品が展示される予定です。
宇野のチヌ(2010,2013,2016) / Courtesy:the artists and Yukari Art
やんばる地域を代表する高級リゾートホテルである『オクマ プライベートビーチ & リゾート』にもさまざまなアート作品や工芸品が展示される予定。透き通る海と白砂のビーチが目の前に広がっているため、“沖縄に来た感”を最も味わえる会場かもしれません。
美ら島自然学校もかつて小学校だった施設で、目の前にはウミガメが産卵する海岸が広がっています。こちらではワークショップが行われたり、沖縄にまつわる映画作品の上映が行われるようです。
やんばるアートフェスティバルで展示される作品のすべてをこちらで紹介することはとてもできませんが、他にも伝統的な工芸作品やアート作品が数多く展示されます。沖縄ややんばる地域の魅力に触れる絶好の機会であることは間違いないでしょう。
2017年12月9日から2018年1月8日まで1ヶ月間に渡って開催されますので、興味のある方はぜひ遊びに行ってみてください!
やんばるアートフェスティバル2017-2018 ~ヤンバルニハコブネ~
開催期間:2017年12月9日(土)~2018年1月8日(月)会場:
大宜味村立旧塩屋小学校(大宜味村)
芭蕉布会館(大宜味村)
オクマ プライベートビーチ & リゾート(国頭村)
海洋博公園(本部町)
なごアグリパーク(名護市)
美ら島自然学校(名護市)
名護市民会館前 アグー像(名護市)http://yambaru-artfes.jp/ [リンク]
美術手帖プロデュース“やんばるアートフェスティバル”を巡るツアー
https://www.japawalk.com/campaign/art-festibal.html [リンク]