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「作業に使った機材は返納もしくは破棄せよ」……。契約書にそういった事項が記載されていたなら「そんなバカな」と誰しもが思うのではないでしょうか。
広告漫画家・WEBデザイナー・広告プロデューサーのうるの拓也さん(@takuya_uruno)が、前時代の契約書をそのまま結ぼうとされて断ったマンガをツイート。特にフリーランスや個人事業主から驚き混じりの反応が集まっていました。
作画担当がKDPの拙著「広告まんが道の歩き方」を漫画化してくれたPart20。またしても実話。めちゃくちゃな契約書にサインできるわけないじゃん。なのに泣き落とそうとしてくるだけでラチがあかなかったら、ご破算にさせてもらったの・・・https://t.co/iWHhR4S14kpic.twitter.com/FXd1mYVvJv
—うるの拓也@電子書籍はじめました (@takuya_uruno) 2017年10月25日
作画担当がKDPの拙著「広告まんが道の歩き方」を漫画化してくれたPart20。またしても実話。めちゃくちゃな契約書にサインできるわけないじゃん。なのに泣き落とそうとしてくるだけでラチがあかなかったら、ご破算にさせてもらったの・・・
納品するのに使った機材はもちろんうるのさんの私物。さらに「著作者人格権の譲渡」という条項まで。ちなみに著作権法第五十九条には「著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができない」と明記されています。
それでも、担当者は「サイン下さい!!」と拝み倒します。
「契約書に問題があるとわかっています」と言いつつ「でも社内ルールなんです」とたたみ掛ける担当者。「実際は契約書通りでなくていいです」と言われても、何かあった時に契約書を持ち出されたら……ということはフリーランスならば考えるはず。
「形だけでもいいからサインください!!」と迫る担当者に「無理です」と断ったうるのさん。ほぼ完成していた作品はお蔵入り……。
このマンガを見た人からは「本当にこういう会社ある」「超適当な契約書の存在は多々ある」「全然違う事業向けに作られた契約書だったことがある」といった反応が集まっていたほか、「違和感や疑問がある契約書には絶対にサインしてはダメ」という声も。「これまでの作業分を請求できるのでは」という意見もありましたが、うるのさんによると「もう関わりたくないという方が強かったです」とのこと。
うるのさんは、このマンガを描いて公開したことについて「先方の会社を批判したいという意図はありません」としつつ、「広告漫画という一般的な漫画家とは異なるフィールドで長く仕事してきたので、その経験が他のフリーランスの方、イラストレーターさんや漫画家さん、志望者の方たちなどの参考になればと思いました」と語ってくれました。
「広告業界は出版社などとは違って、コンテンツに不慣れなごく普通の一般企業を相手にすることが多いために、漫画家にとってはある意味で“異世界”。そのため無用なトラブルも起こりやすいと思います」といい、自身の経験が活かせればとマンガを通してその経験を描いたといううるのさん。集まったツイートからも旧態依然とした契約書を結ぼうとする会社が多い模様なので、何か疑問があればサインをせずに、専門家に聞くなどの自衛が必要なのではないでしょうか。
※画像は『Twitter』より
https://twitter.com/takuya_uruno/status/923165308369567746/ [リンク]