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こんにちは、マガジンハウスです。みなさんは、インテル・ミラノ所属の長友佑都選手がいま、最も意識しているのが「食事」だということをご存知でしょうか? ケガに苦しんだ2015年の経験を踏まえ、翌2016年から「食事革命」をスタート。世界一のサイドバックを目指すために食を武器にしようという長友選手の試みは、雑誌Tarzanの連載で様子をご覧になった方も多いでしょう。このたび、その人気連載が一冊の本になりました。現在は新婚の奥様(こちらも説明不要ですね!)と、食事革命の相棒・加藤超也シェフと3人で、引き続きミラノで食事革命中の長友選手。お忙しい中、まさかの直撃取材が実現しました!
長友さん、今日は、日常的にPCの前に座り続けてるような不健康な人にもこの本を読んで食事を意識してもらいたい、と思いまして。とはいえ、本書そのままに長友さんの真似をするのは、いきなり敷居が高いので、何か注意点というか取り入れやすいコツのようなものがあれば教えていただきたいです。
長友:簡単にできるような食事法で、ということですよね。…と言いつつ、そういった方が普段どういう生活をしているか、僕はあまりわからないのですが(笑)。
(笑)。たぶん絶対想像できないと思います。
長友:おそらくコンビニのお弁当とか、カップラーメンとか…?
そうですね。本書にもありますが、実は長友さんも子供の頃はよく店屋物やジャンクフードを食べてらした。それを、そのまま大人まで続けてる方と考えていただければ。
長友:なるほど。でもそういう人たちに、自分で食材から買って作ろうよと言うのも難しいですよね。“意識”から変わらないと、食生活も変えられない。人ってやっぱり、病気になったり体調を崩してからじゃないと、いまの問題に気づかないんですよ。僕もケガをして初めて、まずいな、見直そうって感じ始めたんです。そのケガがなかったら、僕だってあのまま変わってなかったと思うんです。
もしケガの後も、食生活に目が向かなかったら、いまどうなってたと思いますか?
長友:それはもう…、絶対ひどくなってたでしょうね。引退も近づいていたと思うし…。うん、間違いなくケガはもっと重くなっていましたね。
人生が変わっていた?
長友:変わってたでしょうね。僕の人生はサッカーメインでいままで来ているので、そのサッカーが思い通りにできないとか、引退しなきゃいけないというほどになったら、人生そのものが変わりますよね。
食で、人生が変わった…。
長友:と言っても過言ではないかもしれない。サッカー中心の僕の人生を支えてくれたのは、食。
食事革命によって人生が変わったという長友選手。このインタビューの後にはさらにハッピーな知らせも発表されました。おめでとうございます!
加藤シェフに伺ったところ、長友さんは、「自分が健康であることが、他の人にとってもハッピーになること」と仰ってたそうで。
長友:それは間違いないですよね。家族もいるし、これだけサポートしてくれてる仲間もいるし、応援してくださるファンやサポーターの方々もいる中で、自分が健康じゃなかったりいいコンディションでなければ、何も返せないので。僕は、ピッチの上で返していかなければならないし、それしかできないから。まずは自分が健康で幸せにならないとね。
すごく幸せそうですものね。
長友:ありがとうございます(笑)。まあそれはね、本当に、愛をいただいている証拠です。
そうですよね。アスリートの方ってストイックで険しい印象の人も多いと思うんですけど、長友さんはハッピーオーラが漂ってますもん。
長友:ほんとですか?
って、言われませんか?
長友:…いや、もう…言われますね、はい(笑)。
奥さまの話が続きますが、お二人で食事に関する話題はされるんですか?
長友:はい、とてもします。いつも一緒に食事をしているので、この食材はどういう効果があって、どうやって食べるといいのかとか、あとはオイルや調味料だとどういう効果があるのかとか、そういう話はよくしますね。
食べながら?
長友:ええ、シェフに聞きながら、3人で話したりとか。最近はもう妻自身も意識が変わってきましたね。たとえば僕が先日イランから日本に帰ってきてすぐ、「ラーメン食べに行くよ」とメールしたら、妻が「えっ、誰にメールしてるの?」って。僕がそんなラーメンみたいなものを食べると思ってないから、間違いメールが届いたんじゃないかってビックリしてるんですよ(笑)。
奥さまも、長友さんと生活されるようになってから、食べ物の好みが変わったりしたんですか?
長友:かなり変わりましたね。変わったし、苦手だったり今まで食べなかった食材を、すごく好きになって食べるようになりました。
例えば?
長友:納豆とか青魚は、それまで一切食べなかったし、野菜も苦手でサラダなども好んで食べなかった。それが、僕と一緒に食べてるうちに、むしろそれらのものが好きになったんです。
大人になってそこまで変わるって、そう聞かないですよね。
長友:そう、だからすごいんですよ。野菜ってやっぱり大事なので、それをいま、好んで食べてるのを見ると、すごくよかったなって思います。一緒に健康的な食事ができて。
すごい相乗効果ですね。
長友:はい、なんか…いいですよね。
いや~幸せそうでうらやましい。長友さんって、体調や食事の面で悩みってあるんでしょうか?
長友:いや、ないですね。
100%?
長友:ええ。体調もいいし、食に関しても、こうしてほしいということをこれまでずっとシェフと議論しながら作ってきたので、もう全く悩みはないですね。甘いものも食べられるし。
お酒も飲まれるんですよね。
長友:赤ワインを飲みます。まあ1杯2杯ですけど。でもそれ以上飲みたいっていう風にもならないし…うん、だからいま、すごくストレスがないですね。
そんな断言できる人ってあんまりいないと思います。
長友:そうなんですか? まあそれぐらい完璧に、シェフやみんながやってくださってるおかげです。
では、目下のテーマというのは、“いま”を維持していくということでしょうか。
長友:そうですね。もちろん、自分のコンディションが色々変わってきたときにはまた、シェフと会話しながら考えていくでしょうけど、このベースは変わらないかな。
体調への不安は100%と言い切る長友選手。その秘訣をさらに知るには、本書を熟読!(写真・中島慶子)
まだ30歳。若くてらっしゃるというのもありますが、老化に対する恐怖というのはないのでしょうか。
長友:それはもうしょうがないと思ってるから。どんなにすごい、世界一と言われるプレーヤーでも、やっぱり引退のときは来るわけなので…。まあ人間として生まれた以上はね、しょうがない。
老いに特化した対策は考えてないんですか?
長友:まさしく、それをなるべく遅らせるためというか、防ぐため、抑えるために、いま食事などを徹底してやってるということですね。
なるほど…。いまは、未病っていうんでしょうか、ちょっと風邪ひきやすいというもないんですか?
長友:はい、風邪ももうほとんどひいてないです。
すごいですね。そんなに健康になれるもんなんですね。子供の頃は割と病気がちだったって仰ってたのに。
長友:いや、子供の頃だけじゃなく、大人になってからも、食事を変えるまではけっこう体調崩してましたよ。しょっちゅう風邪ひいてましたし。見た目はすごく筋肉質で強そうなのに、中身は弱いなって、かなり言われてましたもん(笑)。
メンタルのほうは強くなりましたか?
長友:それは、イタリア行って揉まれて…(笑)。
あ、そちらのほうでしたか(笑)。
長友:もちろん、食事を変えたことでも、メンタルは常に安定するようにはなりましたね。感情のブレがあまりなくなったかなと思います。
…夫婦喧嘩とかもしないんですか?
長友:しないですね。
ムカッときたりもしないですか。
長友:ないですね、うん。
理想…。本書では内側からきれいになる話を主にされていましたが、グルーミングというか、外側からお肌の手入れをやったりは? サッカーというと紫外線をかなり浴びるはずなのに、肌荒れもほとんどされてないようにお見受けします。
長友:外側からは特別なことはしていませんよ。この肌の調子も、間違いなく食事の影響ですね。実は元々、ニキビは多かったし、肌荒れもすごかったんです。それが、食事を変えてから肌トラブルがなくなって。
病院に行ったり薬を塗るより、食事を変えたほうがよかったと?
長友:僕はそう思いますね。ニキビがひどくて飲み薬を飲んだりしたこともありましたが、それでも治らなくて。でもそうですよね、根本的に中をしっかりと浄化させないと、細胞レベルを変えないと、そりゃあよくならないですよね。
今後試してみたい、取り入れてみたい食事や食材はありますか? 研究中のものとか。
長友:寿司、ですかね。白砂糖がかなり入ってるので、それを使わない寿司を、シェフに研究してもらっています。いまもレストランに行ってたまに食べたりはしてるんですが。
それを加藤シェフに作ってもらって、ぞんぶんに食べると。
長友:そうですね、それができれば。
いま隣で加藤シェフが不敵な笑みをされてますよ(笑)。もう色々できてそうですね。完成に近づいてそう。
長友:はい、シェフはいま勉強していて、実はもう見えてきたみたいですよ。砂糖使わずにおいしく食べられる方法を。
それまた楽しみですね。完成したら、いつかTarzanで教えてください。長友さん、加藤シェフ、今日はありがとうございました!
長友佑都の食事革命
長友佑都 著
ページ数:208頁
ISBN:9784838729593
定価:1,512円 (税込)
発売:2017.09.28
ジャンル:健康