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ある朝目を覚ますと、カメっぽくなっていた……。9月18日の「敬老の日」を前に、そんなカフカ的な展開で始まるショートムービー『カメイジング・アーマー~すべての孫はヒーローになれる~』が公開され話題を呼んでいます。
カメイジング・アーマー~すべての孫はヒーローになれる~(YouTube)
https://youtu.be/MCha4CHH584
そんでもって、ムービーの中に登場するカメ型のアーマーが非常によく出来ているのです。気になった筆者(よしだたつき)は、動画を制作したキューサイにコンタクトを取り、特別にこのアーマーを見せてもらいました!
カメイジング・アーマーは、古来より長寿の象徴として捉えられてきたカメをモチーフに、グリーンを基調とした先進的なデザインが施されています。
取材に同行したオサダコウジ記者が、アーマーを着用してみることに。
――オサダさん、格好良いっすね。
オサダ:「えっ? 何だって?」
どうやら、着用したヘルメットが外部の音を遮断し、聞こえにくくなっている模様。
オサダ:「あとね、視界が悪い」
ヘルメットに付いたシールドにより、視界が狭くなり色覚にも変化が。
オサダ:「そんで、腕が上がらない」
ズッシリと重たい肩パッドとエルボーパッドの影響で関節の曲げ伸ばしが困難になり、身体の動きを制限します。
オサダ:「これ、歩くのもツラいわ。重たいスキーブーツを履いてるみたい」
ニーパッドが膝の関節の可動域を制限。ブーツが足首を半固定し、歩行しにくい状態に。
両手に装着したグローブによってモノが掴みにくくなり、ペンで文字を書くのも一苦労。
一見するとヒーローっぽくなれるカメイジング・アーマーですが、視界が悪い、関節が思うように曲がらない、耳も遠くなる……と負担だらけ。
階段の昇り降りも容易じゃありません。これじゃあ悪者が登場してもやっつけるなんてムリな話です。いったいどうして開発した!?
キューサイによると、このカメイジング・アーマーが開発された目的は、「超高齢社会」と呼ばれる現代を生きる人に、高齢者の気持ちを疑似体験してもらうため。
公開されたムービーでは、アーマー生活で苦労した自らの体験をもとに高齢者への理解が深まり、疎遠になっていた祖母の家を訪ねる孫の姿が描かれています。
この動きにくいアーマーを装着することによって加齢による身体の変化を体感し、高齢者がどのように感じ、考え、日々の生活を送っているのかを知ることができるワケです。これは高齢者体験プログラムとして、日本の若者すべてが一度は着用すべきですよ!
オサダ:「これは大変だわ。全力で敬老する。全若者が敬老すべき」
ちなみに、キューサイの調査(※)によると、「普段、敬老の日にお祝いをしますか?」という問いに52.8%の人が「しない」と回答。また、「離れて暮らすおじいちゃん・おばあちゃんと電話やメール、手紙などで半年以内に連絡をとりましたか?」という問いには、60.9%の人が「いいえ」と答えたそうです。
カメイジング・アーマーを実際に装着せずとも、公開中のムービーを見ることで、離れて暮らす祖父・祖母に連絡してみるキッカケとなるかもしれませんよ。
※離れて暮らす祖父または祖母がいる20代・30代男女824人を対象
キューサイ「カメイジング・アーマー」特設サイト:
http://100aru.com/kamazing/