前回は脳にいいことを生活習慣と食事の面からお伝えしました。読んでいただいた方は、何が載っていたかを思い出すことが脳を鍛える一歩になります。インターネットで調べれば何でも出てくる時代ですし、ボタン一つで前の記事に飛ぶことは簡単ですが、ウォーミングアップ代わりとしてどんな記事があったかを思い出してください。


今回は運動・脳トレ編とこころ編の2つをご紹介します。


その3.運動・脳トレ〜手指遊びで脳を鍛えよう〜


脳の健康には「頭を使う」ことも大切です。パズルや手指を使う遊びを取り入れることで、日常に使う脳の領域とは違うところを刺激するようにしましょう。そうして脳に喜びを与えたり、ときには少し困らせたりすること、また、趣味をもつこと、旅行に行くことなども脳のトレーニングになります。


運動も脳のトレーニング(脳トレ)も、楽しく行うことがポイントです。「やらなければ」などと義務感で嫌々行うようでは長続きしません。それに、「楽しい、おもしろい、嬉しい」などと感じると、脳内で神経伝達物質がさかんに放出され、記憶力を高めるとともにやる気を生み出します。


今回紹介するのは手指遊びです。手の指を使うことで、思考や学習、想像、判断といった知的活動に深く関わる脳の前頭葉を広く刺激することがわかっています。今すぐできる脳トレを紹介するので、下記を見ながら実践してみてください。



その4.こころ〜おしゃれで脳を活性化〜


脳の働きは心に影響を与え、心のあり方が脳に影響します。脳を若々しく保つためには、「生きがい」をもつことがとても重要です。それは、「自分がやらなくてはいけない」という使命感であったり、「これをやりたい」という希望だったりと、内容は人それぞれです。「楽しい、嬉しい」というときめきや、「おもしろそう」といった好奇心が、脳をイキイキとさせます。


年をとるにしたがって、体力や気力の衰えから外出することが億劫になり、外で人と会う機会が減ってしまう。20代や30代の方でも人に会わない日があると、見た目に気を配ることができなくなることがあると思います。おしゃれをすれば気分が晴れやかになりますし、またほめられれば、人間の脳は「嬉しい」「楽しい」と感じます。こうしたよい感情が起こる機会を増やすことが、脳と心を若々しく保つことにつながります。


いつもと違うコーディネートを考えることで、新鮮な気持ちで見た目を変化させていきましょう。見た目の変化は心の変化、脳へのよい影響にもつながります。



2週に渡って脳にいいことを4つのパートに分けて紹介してきました。こちらで紹介したことは、本に掲載されている一部です。「自分はまだ若いから……」と思っている方、油断大敵ですよ。今から少しずつでも脳にいいことをしていきましょう。


脳にいいこと事典』(西東社)

監修:白澤卓二

定価:(本体1,300円+税)

ISBN:9784791625284



▼監修者紹介

白澤卓二

東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーを経て2007 年より2015 年まで順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。現在はお茶の水健康長寿クリニック院長兼白澤抗加齢医学研究所所長を勤める。著書は『100歳までボケない101の方法』(文藝春秋)、『100 歳までボケない手指体操』(主婦と生活社)、『ココナッツオイルでボケずに健康!』(主婦の友社)など200冊を超える。また、テレビ番組などに出演、わかりやすい医学解説が好評を博している。


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(執筆者: 西東社の中の人たち) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 おしゃれで脳を活性化『脳にいいこと事典』