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“おいしくて美しい果物のレシピ”が大人気の福田里香さんのジャムブック『季節の果物でジャムを炊く』(立東舎)が発売しました。約50のオリジナルレシピとともに、あたらしいジャムの食べ方とおすそわけのアイディアも盛りだくさんに紹介されています。
福田里香さんの手にかかれば素材の組み合わせは自由自在。思いもよらない素材の組み合わせに心がトキメキます。今回は、本書に掲載されている福田里香さんのジャムとペーストを少しだけ紹介していきます。
季節の果物を買うときに、まず気をつけたいのは、時期のこと。果物がひと山いくらで売られるくらい安くなった旬の時期=果物の“出盛り”に、充分に熟れた出盛りの果物で、ジャムを作ってみてください。
あまおうの丸ごとジャム
あまおうは、大粒いちごの品種です。ある日ふと、へたを取らずに丸ごと炊いたら、果肉の香りがよく、しっかりと食べごたえのあるプレザーブになりました。
完熟梅のジャム
梅は生食には向かない果物ですが、加工することでおいしく生まれ変わる不思議な果物。梅ジャムは日本特有の大切にしたい味わいです。
巨峰と赤ワインのプレザーブジャム
ぶどうと赤ワインの組み合わせで、大人っぽい味わいに仕上がります。果肉の形を丸ごと残して作るのですが、ぶどうは皮をむかずに炊いてください。
木の実も製菓材料店では年中豊富に扱っています。日本では採れないアーモンドやヘーゼルナッツ、ピスタチオなども入手できるので、素材と相性のいいナッツ類を合わせると手作りならではの味になります。
焼き栗のペースト
生栗の鬼皮をむくのは大変な作業。まず、オーブンでこんがり焼いてから、実をスプーンでかき出せば簡単です。
ピーナツのはちみつペースト
殻つきの新豆で作ると、びっくりするほどフレッシュでおいしい。はちみつは好みで加減してください。代わりにメープルシロップを混ぜても、ピーナツの風味とよく合います。
ココナッツキャラメルのペースト
上には香ばしく炒ったココナッツフレークをたっぷりのせて。なめらかでぽりぽり、食べるたびにいろんな味が楽しめるココナッツマニアのためのペーストです。
基本の果物ジャムを作ったら、バリエーションを作ってみましょう。ゼリー状に固めたお菓子、温かいスープやマリネも提案しています。
いちじくのパテ
寒天で固めたいちじくはあっさりと薄甘く、お茶うけにもいいし、生ハムを巻いてもおいしくいただけます。
いちごのパート ド フリュイ
パート ド フリュイはフランスで伝統的に作られている日もちのいい保存菓子。歯触りや濃厚さは、日本の羊羹と似ていて、果物で作った羊羹といった趣の味わいです。
温州みかんのシロップ煮
懐かしいみかんの缶詰のあの味は、砂糖と水で炊くだけで、案外簡単に作れます。房の筋をていねいにむくと舌触りもよく、シロップが濁りません。
レバーや豚肉と合わせたり、バターに混ぜたり、ペーストと合わせたり、アクをドリンクにしたり、朝食の一品にしたり、アイスクリームのデザートにしたり。ジャムの食べ方楽しみ方は無限大です。
レバーと合わせるオリーブオイルのレバーパテ
レバーの鮮度が味の決め手です。下処理さえきちんとすれば、あとは炒め煮にするだけといたって簡単。ブルーベリージャムを添えてオープンサンドに。
豚肉と合わせるシンプルなポークリエット
豚バラ肉と香味野菜をただただ煮詰めるだけで、おいしいリエットができ上がります。「紅玉りんごのジャム」と合わせてサンドイッチにしてもおいしい。
アイスクリームのデザートにジャムアイスサンド
暑い日はもちろん、温かい鍋料理のあとにぺろり、こたつの中でぱくり、などなど。冷凍庫にジャムアイスサンドの作りおきがあれば、一年中うれしい。
*本記事で使用している画像はすべて『季節の果物でジャムを炊く』(立東舎)のものです。
料理の本棚『季節の果物でジャムを炊く 毎日おいしい63のレシピとアイディア』[リンク](立東舎)
著者:福田里香
定価:(本体1,360円+税)
発売:2017年5月11日料理・スタイリング・文:福田里香
デザイン:中村善郎(YEN)
撮影:広瀬貴子
著者近影撮影:清水奈緒
底本は2006年アスコムより刊行された「ジャム食本」です。
PROFILE 福田里香
菓子研究家。福岡生まれ。果物専門店「新宿高野」に勤務後、独立。果物を使ったお菓子作りに定評があり、書籍や雑誌、商品開発などを中心に活躍。国産のオーガニック柑橘にこだわったアイスバー「mikaned」のプロデュースを手がける。著書に『フードを包む』(柴田書店)、『一年中おいしいアイスデザート』(主婦と生活社)など多数。
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