環境省が地球温暖化の国民運動として『COOL CHOICE』キャンペーンを実施。その一環として、3DCGの萌えキャラとして君野イマ君野ミライのビジュアルを発表。2017年3月28日には動画が3本公開されています。

ところが、この中の一つ「再配達防止編」が宅配便の再配達を受け取れないと、車の排気ガスがCO2を増やして地球に優しくないというストーリーになっており、2人のビジュアルを含めて物議をかもす事態となっています。


再配達防止編:COOL CHOICE イメージキャラクター3DCG動画(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=nhixrlYJoNo [リンク]


きっかけとなったのが、朝日新聞に掲載された『「宅配便、1回で受け取りを」再配達抑制へ国呼びかけ』という記事。これを見たある『Twitter』ユーザーが、次のようにツイート。






この絶望的なポスターが国のワカッテナサを象徴してる。「だらしないから1回で受け取れない」と言いたいのだろうが、逆だよ。仕事してるから受け取れない。右の子が左になれば受け取れるの。


ジャーナリストの佐々木俊尚さんも、次のように苦言を呈しています。






こんなことに政府がキャンペーンやって予算使うってのはどうなんでしょう。技術とアーキテクチャで解決する方法の開発にお金集中投下した方が良いのでは。


ほかにも、「配達日時の指定を差出人ではなく受取人が行う仕組みが必要では?」「宅配ボックスの設置に助成金を出すといった対策が必要」といった意見や、「政府が口を出してくるのか意味不明」「力を入れる方向が明後日」という厳しい声もあり、総じて消費者のモラルの問題にする姿勢に疑問を抱くツイートが目立ちました。また、動画のクオリティについても「声優は素人なのか?」「業者が儲かるだけ」といった声もありました。



『COOL CHOICE』のサイトによると、君野イマはぐうたらで不摂生な身長158cmの女子高生。アイスクリームが好きで、節約やエコには興味がないというキャラクター。一方の君野ミライはクールで知的なしっかり者。並行世界「クールワールド」からやってきて、ぐうたらなイマを『COOL CHOICE』の伝道師にするのが目的という設定になっています。


サイトには二人のやり取りが掲載されているのですが、この中に「それから君野ミライはまるで小姑のように、ぐうたらな君野イマの生活態度を正してゆく」という文言があり、「“小姑のように”という表現に性差別感が現れている」といった意見も。中には「啓蒙アニメを作るのは良い傾向」という肯定的な声もありましたが、総じて「ズレている」と感じた人が多い模様です。


『Amazon』などの通販サイトの業績拡大により、人員不足などの問題を抱えている宅配サービスを、温暖化問題として取り上げたことが、意図せぬ反応をもたらしたと感じられる今回の動画。地球環境への啓発は必要なだけに、残念な結果になってしまったと言えるのではないでしょうか。


イマとミライが活動を開始しました! 3DCG動画公開!(COOL CHOICE)

https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/character/release/ [リンク]


情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 【悲報】環境省の萌えキャラ君野イマ&ミライの宅配便再配達防止動画が不評! 「仕事してるから受け取れない」「予算使うな」の声