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2017年2月13日にマレーシアで殺害された金正男氏。韓国の情報機関・国家情報院は、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏が2011年に朝鮮労働党委員長に就任後、2012年より正男氏の暗殺が「必ず処理すべき命令」として計画されていたと報告しています。
そんな中、正男氏のインタビューとメールをまとめた本が2012年1月に出版されていたことが注目されています。本のタイトルは『父・金正日と私 金正男独占告白』(文藝春秋)。著者は東京新聞編集委員の五味洋治氏。
『週刊アサヒ芸能』2012年2月2日号に掲載された同書に関する記事によると、五味氏は2004年9月に北京国際空港で偶然知り合い、12月に正男氏から挨拶のメールが届いたのを機に、マカオと北京での直接インタビューを実施、150通以上のメールのやりとりをしたといいます。『アサ芸』によれば、正男氏と「最も深くつきあったジャーナリスト」の著書ということもあり、世界的にも注目が注がれることになったとのこと。
しかし、同書が刊行されるのは正男氏の意に沿わなかったことが明らかになっています。『アサ芸』によると、五味氏が出版を打診したところ、正男氏は2011年大晦日に「ご理解をお願いします。北朝鮮の政権が、私に危険をもたらす可能性もあります」とメールで出版を断っています。それでも出版が強行された理由について、五味氏は「北朝鮮が17年間統治した指導者を失い、どの方向に向かうかはっきりしない中で、長男の意見を広く世間に伝えるほうが意味があると考えました。さらにこの本を通じ、正男氏のイメージが変わり、多くの人が関心を持つようになれば、逆に正男氏にうかつなことはできなくなると思います」としています。
※参考 金正男が激白「北朝鮮を解放する!」(4) 「常に警護されている」真意 (アサ芸プラス)
http://www.asagei.com/excerpt/3582 [リンク]
この出版を機に、今回の暗殺まで正男氏と五味氏とのやり取りは途絶えていたといいます。5年前に暗殺計画が立ち上がった事と、同書の出版の時期が重なっていることもあり、ネットでは「この本が原因なのでは」といった声が上がっています。