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舞台『BLUE/ORANGE』が3月29日にDDD青山クロスシアターにて開幕。同日には報道陣に向けた囲み取材とフォトコールが行われ、出演する成河、千葉哲也、章平が出席した。
初日を迎えた気持ちを聞かれた成河は「初日なんですね、実感ないです。でもショーアップしたステージじゃないのでずっと稽古してる感じですね。千穐楽までずっと舞台上で稽古してる感じなんだと思います。観に来て知恵を貸してくださいという感じです」と笑顔。精神病の患者・クリストファーを演じる章平は「初めての感覚です。不安がない不安っていうか」とコメントした。それに対して成河が「緊張感持ちなさい(笑)」とツッコむと章平は「緊張感はあります!(笑)」と返し、笑顔を見せていた。
医師・ロバート役を演じる千葉は同作の演出も兼任。千葉の演出について成河は「なんでも聞いてくれます。話し合う時間を持ってくれますし、今後も持ってくれるんだろうなって。そういう意味ではずっと作業を続ける感じですね。千葉さんはキャプテンです」と話した。
稽古をしていく中で、演者からのアイデア出しは行われたのかと質問された章平は「常にそういうのがある稽古場でした」と回答。千葉は「演出家の言うことを聞くのが俳優じゃなくて。俳優が持ち出してくれたものを整理するのが演出家ですね」と持論を展開した。
章平は現場のチームワークについて「絶大な信頼を置いています。『何やってもいいよ』ってずっと仰ってくださって。安心感しかないです」とコメント。2010年の初演の際にクリストファーを演じた成河は「僕がクリストファーをやったときにそうさせてもらってきたので。自由であれば自由であるほどいい。ダメが1個もない役で。特別枠の役ですね。途中で台本取りに行くとかはダメだけど(笑)」と冗談混じりに話した。
成河と千葉は初演に引き続いての出演。前回とは異なった役を演じる。2役経験したことで新たに見えたものを尋ねられた成河は「全然関係ないような気がします。その役をやっている時は、その時だけの関係性にすごく夢中になるので。そうじゃない可能性や関係性を考える意味がないんですよ。例えば千葉さんが髪ふさふさだったら全然違う関係性になる、とか(笑)」と話し、会場の笑いを誘っていた。続けて「戯曲のことはどんな角度で見てもわかりきることなんてないだろうし。今回の関係性で向かい合うと、この戯曲はどう見えるだろうみたいなことを1ヶ月間楽しみにしたいと思います」と心境を語った。
成河は同作について「こういうエンターテイメントの形を紹介したいなって思う、ど真ん中の作品です。エンターテイメントは考えることをやめるためのものではなく、考えるために育むためにあるものということを提示したいですね。人ってこんなにおもしろおかしく物を考えられるんだよっていう。エンターテイメントとしてとても優れた会話劇です」とアピール。章平は「精神病院が舞台ですが、カテゴライズを取っ払って3人の関係性っていうのはどこででもありふれてるものだと思います。観てから議論するのもいいし、自分で噛み砕いて考えてもいいし、そういう楽しみ方をしていただけたら」と観客にメッセージを送った。
精神病院の24時間を描いた同作は、境界性人格障害の診断を受けて入院している1人の患者と2人の医師との会話劇。日本では2010年に初演を迎え、今作では翻訳と演出を新たにして上演される。初演では患者・クリストファー役を演じていた成河だが、今作では研修医・ブルース役を務める。
作:Joe Penhall
翻訳:小川絵梨子
演出:千葉哲也
出演:成河 千葉哲也 章平
公演日程:2019年3月29日(金)〜4月28日(日)
会場:DDD青山クロスシアター
WEBサイト:《Stage Gate》https://www.stagegate.jp/
公式ツイッター:@BLUEORANGE2019
お問い合わせ:チケットスペース 03-3234-9999
発信地・日本
<文・デザート編集部>