紀里谷和明、『マツコ会議』で創作活動引退を宣言「嫌われることに疲れちゃった」
5月6日放送の『マツコ会議』(日本テレビ系)に、映画監督の紀里谷和明氏(55)が出演。今回が最後のテレビ出演になると明かし、映画監督をはじめとした全ての創作活動から引退し、テレビやSNSからも身をひくと宣言した。
昨年11月に人工知能AIを利用したチャットサービス「チャットGPT」が公開されたが、これによって紀里谷氏は「カメラマン終了、絵描き終了、グラビアアイドル、モデルも終了。音楽家も終了という時代。それが動画に行くのももうすぐそこ」だと説明。
これに対し、マツコ・デラックス(50)が「TikTokがこんなに人々の中心にくるって想像すらできてなかった。Youtubeも脅かし、今コンテンツの中心にきてる」「紀里谷さんのような物凄い大金、技術力、センスを融合させた映画とTikTokの何秒かの動画を一人で計算しながら撮ってるクリエイティブってもう違うじゃない。でももう、そっち(TikTok)で良くなってきてる」と語ると、紀里谷氏は「だから、それに関わりたくないってすごくありますよね」と、昨今のSNSをバッサリ。
また「嫌われることに疲れちゃった」というのも創作活動から身を引く理由だと明かし、「今の人たちって、向き合わない。向き合ってるふりをするんだけど、それが結局お芝居で、自分たちがお芝居していることすら分かってなくて、仮面を被ってる、みんな。それがすごく嫌だ」「そこに対して色々言ってきたんだけど、それすらも言ってはいけないみたいな(風潮)になってて、それだともう社会と関わる理由がない」と語った。
そんな紀里谷氏は、わずか15歳で単身渡米しているが、父親からは「すべて自己責任だから。お前が責任を持つのであればそれで良し」と言われていたのだという。
マツコが、「みんながみんな絶対できるか分からないけど、そこで何か行動を起こしたからこそ(自分や紀里谷のような)変な人間が完成してるわけよ。あの一歩がなかったら、この変な生き物はない。だから、とりあえずやりたいと思ったことはやったほうがいい」と話すと、紀里谷氏も「自分が何を欲しているのかに、ものすごく向き合ってバカみたいに実現していく。本当に小さいことでもいいと思う」と賛同。
例えば、「グミが1000個入っているバスタブに入ってみたい」とかでもいいとし、「くだらないことでもちゃんと向き合ってあげることがものすごく重要」「小さい小さい欲望でも、自分でバカにしないでやっていくのが重要」だと熱く語った。
この放送にネット上では「テレビでの紀里谷和明さんの最後の言葉はきっと多くの人の心を動かす気がする」「有言即実行。面白いと思ったもの、必要と思ってるものだけに純粋に動く。全力を注ぎ、実現させる人。カッコイイ」との反響のほか、「こういう傲慢な昭和感溢れる絶滅危惧種なおじさんがいなくなるのはちょっと寂しいねー」と引退を惜しむ声も集まっていた。