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電通の過労死事件が発端となり、日本人の働き過ぎ問題がより一層注目されるようになりました。
慢性的な残業状態に陥ってしまうのは、もちろん会社側の管理体制やビジネスモデルに問題があるからです。
しかし会社が「手を打ってくれないから」という理由で、働く側がその異常な環境を受け入れてしまっては、現状を変えることはできません。
働く個人一人ひとりが今の働き方を見つめ直し、「長時間働く人は偉い」とか「夜遅くまでがんばる人はカッコいい」といった文化に異議を唱えていくことが必要です。
今回は、あなたの残業を減らすために役立つビジネス書を6冊ご紹介します! どれも値段以上の価値がある情報の詰まった良書なので、ぜひ手にとって読んでみてください。
これらの本を読んでも尚、毎日残業しないと終わらない量の仕事がある場合は、間違いなく1人が請け負うべき業務量を超過しています。会社に直談判するか、転職や独立を検討するようにしましょう。
幸いなことに、今の時代は会社に雇われる以外の働き方を選びやすい環境が整ってきています。慢性的な残業状態が改善できない会社に、身を置き続ける理由はありません。
個人的にこれまで読んだ時間管理術の本の中で、もっとも実用性に優れていると感じた一冊です。
「締め切り当日がゴール」だと考えるのではなく、自分の中で任務を「再定義」して締め切りを決め直すこと、そしてその締め切りまでの2割の時間で、8割の仕事を終わらせる意識を持つことなど、仕事に対する向き合い方を根本から変えてくれました。
著者は、米マイクロソフト本社でWindows95の開発に携わり、「ドラッグ&ドロップ」や「右クリック」の概念を現在の形にした伝説のプログラマー中島聡さん。
「いつも仕事がギリギリになってしまう」「むしろ少し遅れてしまい謝ってばかりいる」のように、時間管理がうまくできずに悩んでいる方におすすめです。
なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
「仕事が遅い人」の原因は、大きく2つあります。1つは「仕事の処理スピードが遅い」こと。メールを打つのが遅い、資料を作るのが遅い、会議や打ち合わせでダラダラとムダ話を続けてしまうなどです。
もう1つは「仕事に着手するのが遅い」こと。締め切りぎりぎりまで手をつけない、段取りが甘く必要業務を見落としていたなどです。
この両方を改善して、仕事のスピードを驚異的に高める方法を教えてくれるのが本書、元マッキンゼー社員である赤羽雄二さんの著書です。
「仕事がデキる人」は、例外なく「仕事が速い人」です。本書から仕事のスピードを高める方法を学びましょう。
毎日山のような仕事を抱えている人は、「どうすればもっと生産性を高められるのか」を真剣に考えなければなりません。
生産性を高めるには、「それは本当に解くべき課題(=イシュー)なのか?」を考えることからはじめるべきだ、と説くのが本書です。
成果に直接結びつく仕事とそうではない仕事を見極め、かける時間の比重をコントロールしていくことが重要です。
仕事の優先順位が付けられず、すべての仕事に同じ時間や労力をかけて取り組んでしまう人や、「この仕事って本当にやる必要あるの?」と不安を感じながら取り組むことが多い人は、ぜひ読んでみてください。
仕事に時間がかかってしまう原因の一つに、上司への提出物が何度もダメ出しされ、再提出を求められることが多いというのもあると思います。
一発で通るような「説得力のある資料」を作れるようになると、仕事のスピードは(質とともに)グンと高まります。
「説得力」とはズバリ「数字」です。
「この企画はなぜ面白いと言えるのか」「なぜ成功すると言えるのか」を第三者に説得力をもって伝えるには、単なる思いつきや直感と思われないだけの「数字」の力が必要です。
本書はタイトルの通り、数字の扱い方について「簡単に」理解できるよう、かなり平易な表現で解説してくれているので、数字に苦手意識がある方でもストレスなく読み切ることができます。
「感覚的な発言で、根拠が見えにくい」「結論までの道筋がつながっていない」と言われることが多い方は、ぜひ本書を読んで武器としての数字の使い方を身につけてください。
真の「問題解決」とは、目の前の事象だけをモグラ叩きのように片付けていくことではなく、「なぜ、その事象が起こったのか?」「どうあればその事象が起きないのか?」という、問題の本質まで掘り下げて解決するものでなければなりません。
世界最強のコンサルティングファームと言われるマッキンゼーでは、入社3〜5年すれば卒業して起業する人、さまざまな事業会社で経営やマネジメントに携わる人が珍しくないと言います。
一般的に入社3〜5年と言えば、ようやく会社の仕事の慣れ、組織の中で自分の役割を与えられて、後輩に仕事を教えながら日々の業務を遂行しているという立場が多いでしょう。
なぜマッキンゼーの卒業生は、わずかな期間のうちにさまざまな分野で即活躍できるようになるのでしょうか。その秘密は、マッキンゼーが独自に築き上げた「新人研修プログラム」で学ぶ仕事術にあると言います。
本書はそのノウハウを惜しげもなく公開してくれている1冊です。
仕事に費やしている時間を細かく分析してみると、実は一番時間を使っているのは人とのコミュニケーションではないでしょうか。
会議にせよ、打ち合わせにせよ、電話にせよ、メールにせよ、人とのコミュニケーションの中に大きなムダが発生している人は多いでしょう。
コミュニケーションの仕方を見直すことで、仕事のスピード・生産性を大きく高められる可能性があるのです。
自分の伝えたいことを明快に伝え、なおかつ相手が行動に移したくなるようなコミュニケーションができれば、お互いに余計なストレスを感じることなく、円滑に仕事を進めていくことができます。
本書では「料理本のレシピのように」、誰でもプロに近い味を出せるコトバの作り方が紹介されています。「伝え方」を学ぶのに最適な1冊といえるでしょう。