社内のコミュニケーションツールに、メールとチャットの両方を導入している企業も多いのではないでしょうか。

どちらも、電子上でメッセージの送受信を行うことを目的としたツールで、意思決定や情報共有のスピード感が重視される現代のビジネスにおいて、欠かせない存在となっています。

しかし、便利である一方、それぞれが似たような機能を持っているため、両方を導入していると、「使い分けが悩ましい」という問題が噴出するケースがあります。

皆さんの中にも、「メールとチャット、どちらで連絡をすればよいのだろう?」と頭を抱えた経験のある方は、いらっしゃるのではないでしょうか。

本記事は、そのような悩みの解消に役立つコンテンツです。メールとチャットの使い分け方について、6つのポイントから解説しています。また、メールとチャットの使い分けが問題となる理由や、それぞれのメリット・デメリットもまとめています。

メールとチャットの使い分けにお悩みの方は、ぜひご参考ください。

メールとチャットの使い分けが問題になる理由

メールとチャットの使い分けが問題になる理由とは、どのようなものでしょうか。ビジネスシーンで起こる問題について、4つのパターンを紹介します。

①どちらから連絡すればいいのか、迷ってしまう

まず1つ目は、メールとチャットのどちらから連絡すればいいのか、迷ってしまうことです。社内で、それぞれの使い方に関するルールが定められていないと、ツールを利用する社員は「この場面では、どちらを使うのが正しいのか?」の判別がつきません。

そのため、使い分けに迷いが生じてしまうのです。この迷いは、思考の時間を奪うだけでなく、ストレスとなる恐れがあります。これらを防ぐためにも、それぞれの使い分けを定める必要があるといえるでしょう。

②人によって使い分け方が違い、衝突が生まれる

2つ目の問題は、人によってメールとチャットの使い分け方が違い、それが原因で社内に衝突が生まれてしまうことです。

「チャットから気軽にメッセージを送る方が、スピード感があってよい」という人もいれば、「仕事なのだから、メールでしっかりとした文章を送るのが当然だ」と考える人もいます。仕事におけるコミュニケーションスタイルの違いです。

ケースごとの使い分けが定義されていないと、互いのスタイルが衝突してしまいます。これといった正解があるものではないので、それぞれの考え方が尊重されるべきです。

会社側でケースごとの使い分けを大まかに定義できると、個人の考え方ではなく、会社のルールに沿って行動ができるため、不要な衝突を避けることができ、互いに気持ちよく働けます。

③受信ボックスのチェック回数が2倍になる

3つ目は、受信ボックスのチェック回数が2倍になることです。メールとチャット、2つのツールの受信ボックスを確認しなければならないため、チェックにかかる工数が2倍になります。また、使い分けが定義されていないと、どちらにどのような連絡がくるのかわからないので、必要以上に何度も確認しなければいけません。

使い分け方が定義され、それぞれのボックスにどのような連絡が届くのかがわかっていれば、必要に応じて確認するだけで済みます。

④連絡の行き違いが発生する

4つ目の理由は、連絡の行き違いが発生してしまうことです。例えば、こんな経験はないでしょうか。

<資料の送付>

Aさん「昨日、メールで資料を送りましたよ」

Bさん「チャットじゃなく、メールの方で連絡くれたんですね」

<遅刻の連絡>

Aさん「Bさん、業務開始時間を過ぎても出社してこない。メールの連絡もないし、どうしたんだろう?」

Cさん「チャットに『通院のため遅れます』って連絡きてましたよ」

このように、使い分け方の定義がされていないと、連絡の行き違いが発生し、相手や周囲に確認する手間がかかります。

業務の進捗に悪影響を及ぼすだけでなく、相手との関係がギクシャクする恐れもあるため、働きやすい組織作りの観点からみても、ツールの使い分け方を定義することは重要です。

メールとチャットの違い「メリットとデメリット」

メールとチャットの使い分け方を知るためには、それぞれの特徴を押さえておくことが大切です。長所と短所を理解することで、適切な使い分け方が見えてきます。それぞれのメリットとデメリットを解説します。

メールのメリットとデメリット

メールのメリットは、「相手の時間を拘束しない」「丁寧な印象を与えられる」などが挙げられます。「既読・未読機能」がついていないため、相手は自分のタイミングでメッセージを確認・返信できます。また、メッセージの内容に形式的な要素が含まれるため、相手に丁寧な印象を与えられる点も、メールのメリットです。

一方、デメリットとしては、「メッセージが読まれたのかわからない」「文章作成に時間がかかる」「温度感のあるコミュニケーションには不向き」などが挙げられます。先ほど挙げたメリットの裏返しとなる点で、メッセージの既読状況は把握できません。

また、形式的な要素が必要とされるため、文章の作成にも時間がかかります。そのため、スピード感のあるコミュニケーションには不向きです。

さらに、フォーマルな印象が強いツールのため、カジュアルなやり取りには適しておらず、実際の会話と近いような、温度感のあるコミュニケーションには活用しづらいといえます。

チャットのメリットとデメリット

チャットのメリットは、「既読・未読がわかる」「文章作成に時間がかからない」「複数人でやり取りがしやすい」などが挙げられます。チャットには既読・未読機能がついているため、メッセージが読まれているのかどうかを把握できます。

また、メールとは違い、文章に形式的な要素が含まれないので、文章作成にかかる時間も短いです。さらに、「グループトーク機能」が搭載されており、複数人でのコミュニケーションも快適に行えます。

一方、チャットのデメリットは、「切迫感を与える恐れがある」「フォーマルなやり取りには不向き」などが挙げられます。チャットは、メッセージのレスポンスが早く、既読が相手に伝わるため、人によっては「早く返信をしないと」と切迫感を感じる恐れがあります。

また、文章が必要最低限のものになりやすく、カジュアルなイメージが強いので、社外とのやり取りや社内通達といったフォーマルなシーンには使いづらい点も、チャットのデメリットです。

メールとチャットの使い分け方|6つのポイント

それでは、メールとチャットの使い分け方を、6つのポイントから解説します。

①記録を残す必要がある→【メール】

記録を残す必要がある場合は、メールを活用するのがよいでしょう。チャットは、メッセージの流動性が高いため、記録として残す必要があるような「重要な連絡」も、埋もれたり流れたりしてしまう恐れがあります。

その点、メールは、相手に読まれるまで未読の状態でボックスに残り続けるので、見落としのリスクが低いです。

また、契約書など「正式な文書」は、メールでやり取りされることが一般的です。有事の際のエビデンスとして機能しやすい点も、記録として残したい場面にメールが有効な理由として挙げられます。

②丁寧な文や長文を送りたい→【メール】

丁寧な文章や長文を送りたいときは、メールを活用しましょう。チャットは、形式的な要素を省いたメッセージを使用するので、内容が簡素になりがちです。また、メッセージエリアの横幅が狭いので、長い文章だと読みづらいことがあります。

③社内→チャット、社外→【メール】

社内のやり取りはチャットを使用し、社外とのやり取りにはメールを使用する、といった使い分け方もおすすめです。チャットは、使用感がカジュアルなコミュニケーションツールなので、社内のインフォーマルなやり取りに活用できます。

一方のメールは、フォーマルなやり取りに適したツールであるため、社外とのコミュニケーションに最適です。

また、チャットの場合、相手も同じツールを使用している必要がありますが、社外の人が同じものを使用しているとは限りません。その点、メールは、アドレスさえあれば誰とでもやり取りができます。

④日常のコミュニケーション→【チャット】

日常のコミュニケーションには、チャットを活用するのがよいでしょう。スピード感をもってやり取りを行えるため、仕事を素早く進めることができます。

また、「絵文字」や「スタンプ」の機能を使うことで、コミュニケーションの心理的距離を縮められることもポイントです。社員同士の信頼関係を構築することに役立ちます。

⑤複数人でやり取りを行う→【チャット】

複数人でやり取りを行う場合は、チャットが適しています。チャットには、「グループトーク機能」が搭載されているからです。

グループトーク内では、複数人が同時にチャットのやり取りを交わすことができます。メールのように宛先を設定する必要はなく、前後のやり取りも見えやすいので、複数人での会話をスムーズに進められます。

⑥緊急性が高い連絡→【チャット(電話)】

緊急性が高い連絡は、チャットもしくは電話を活用するのがよいでしょう。チャットは「プッシュ通知機能」を搭載しているので、メッセージに気づいてもらいやすいからです。

ただし、緊急性が非常に高い内容の場合は、電話を活用するのが望ましいです。リアルタイムでコミュニケーションが取れるので、速やかに意思決定や確認ができます。

また、連絡の内容が「謝罪」の場合も、チャットではなく電話を使用するのがおすすめです。チャットで済ませてしまうと、相手に失礼と思われてしまう恐れがあります。

ビジネスチャットにはWowTalk(ワウトーク)

いかがでしょうか。メールとチャットの使い分けについて、問題とされる理由や、使い分け方のポイントを解説しました。

メールとチャットは、必ずしも相反するものではありません。使う側が、それぞれの長所と短所を理解し、適切に使い分けることで、互いの短所を補い合うことができます。

今後、ビジネスのコミュニケーションをより円滑なものとするためには、メールとチャットを共存させることが重要です。ぜひこの記事を参考に、メールとチャットの使い分け方を見出してみてください。

もしも、皆さんの中に、「ビジネスチャットの新規導入」や「チャットサービスのリプレース」を検討されている方がいましたら、おすすめのツールがあります。

それは、筆者所属のワウテック株式会社が提供する法人向けチャットツール「WowTalk(ワウトーク)」です。

例えば、このような悩みはありませんか?

・社内コミュニケーションのために、ビジネスチャットを探している
・いま使用しているチャットが、多機能すぎて使いづらい

WowTalkは、これらの悩みに寄り添うチャットツールです。

法人向けチャットツールとして、延べ10,000社以上の企業様にご導入いただいています。その企業様の多くから、「コミュニケーションの活性化」や「コミュニケーション速度の向上」といった効果を実感いただいております。

また、導入教育が不要なほど、わかりやすく扱いやすいユーザーインターフェースを搭載していることも、WowTalkの特徴です。

一般的に多機能なツールは扱いが難しく、場合によっては従業員に使われないリスクがあります。

その点、WowTalkは、メインとなる「チャット機能」に加えて、「日報」や「共有(掲示板)」、「タスク管理」など、さまざまな機能を搭載していますが、そのユーザーインターフェースは非常に扱いやすく、幅広い年代・属性の方々にご利用いただいています。

「コミュニケーション環境の改善」や、「チャットツールの活用方法」に課題を感じられている方は、ぜひWowTalkの利用をご検討ください。

情報提供元: Wowtech
記事名:「 【会社】メールとチャットはどう使い分ける?6つのポイントを解説