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まぶたのむくみを引き起こす原因には、直前の行動によるものや、長期的な生活習慣によるものなどがあります。まずは、自分のむくみの原因を把握しておきましょう。
美意識の高い女性ほど「1日2ℓの水を飲む」など、無理してでも毎日大量の水を飲んでいる人も多いと思います。もちろん適度な量の水分を摂ることは美容や健康にメリットがありますが、摂りすぎて余った水分は、排出されずに細胞の周囲に残ることでむくみを引き起こします。特に冷たい水を飲み過ぎると、代謝が落ちて水分の排出が滞るのでむくみの大きな原因となります。
塩分は、口から体内に入るとナトリウムという成分に変わります。塩辛いものを日常的に食べていると血液中のナトリウム濃度が高くなり、それを薄めるために体に水分を溜め込もうとするため、むくみが起きやすくなります。しかも、ナトリウムの摂りすぎで喉が渇き、大量に水分を摂ることでさらなるむくみを引き起こします。
前日にお酒をたくさん飲んだ朝は、とくにまぶたや顔のむくみが顕著に出るのではないでしょうか?大量のアルコールによって血液中のアルコール濃度が高くなると、血管が拡張し血管の中の水分が外に染み出すことによってむくみが起こります。
しかも、アルコールの利尿作用で水分不足になり、喉が渇いてどんどん水分を取り込むため、「水を飲む」→「血管から水分が染み出す」→「さらに水を飲む」という悪循環に陥ってしまうのです。さらに、夜遅くまで塩分の多いおつまみを食べることで、むくみを加速させます。
生理前から生理中にかけて、顔や体がむくみやすいと感じたことのある女性は多いと思います。女性は生理前から生理中にかけて黄体ホルモンと呼ばれる女性ホルモンの分泌量が増えます。この黄体ホルモンは体に水分を溜め込む性質があるため、女性は月のリズムによってむくみやすくなるのです。
また、生理前から生理中は、代謝が落ちたり体が冷えて水分の排出が滞りやすい時期でもあります。人によっては、水分によって1〜2キロ体重が増える事もあります。
意外かもしれませんが、まくらの高さはまぶたのむくみに直結する原因のひとつです。もともと眠っている時は頭が低い位置にあるので水分が頭や顔に溜まりやすくなりますが、まくらが低いとさらにその状態が悪化します。
とはいえ、まくらが高すぎても首に負担がかかるので、頭と体の線がまっすぐになる高さのまくらを使うようにしましょう。また、まくらが柔らかすぎても眠っているあいだに頭の重さで沈んでしまうので、知らず知らずのうちに頭が低くなっていることがあります。高さだけでなく、ある程度の固さのあるまくらを選ぶ事も大切です。
目元の皮膚は薄くデリケートなので、少しの刺激で炎症を起こして腫れることがあります。クレンジングでアイメイクを落とす時にゴシゴシこすったり、目元のスキンケアやマッサージで力を入れ過ぎると、まぶたが腫れてむくんでいるように見えるのです。炎症を繰り返すと色素沈着によるくすみにも繋がるので、まぶたは絶対に強くこすらない、余計な刺激を与えない事を心がけましょう。
運動不足によって筋肉量が落ちると、心臓から送り出された血液が再び心臓に戻る事ができなくなり、血行が悪くなるためむくみを引き起こします。さらに、熱を作る役割をする筋肉が少ないと、全身の冷えの原因にもなるのです。
むくみと同時に、いつも体や手足の末端が冷えて辛いという症状がある人は、運動不足による筋肉量の低下が原因かもしれません。皮膚が薄く皮下組織の少ないまぶたはむくみの症状が分かりやすいパーツですが、ふくらはぎなどの血液が溜まりやすい部位も、触ってみるとパンパンにむくんでいるはずです。
忙しい朝でも手軽にできる、まぶたのむくみ解消方法をご紹介します。いくつか方法を組み合わせて行うと、より効果的ですよ。
ホットタオルと冷やしたタオルを交互に使って、目元の血行を促進するお手軽ケア。即効性があるので、すぐに目元をすっきりさせてくれます。
1. タオルを水で濡らして固くしぼり、電子レンジでやや熱い程度に温める。
2. 別のタオルを水で濡らして固くしぼり、冷蔵庫で冷やす。
3. ホットタオルを1分程度目の上に乗せる。
4. 次に、冷やしたタオルを1分程度目の上に乗せる。
5. 3と4を3回繰り返す。
もし外出先で目元を濡らせない時は、温めたスプーンと冷やしたスプーンを交互に目に当てるという方法もあります。会社の給湯室などでこっそり試してみて下さい。
目の周りには、まぶたの血行を良くしてむくみを解消してくれるツボが数多くあります。一つのツボにつき5秒程度ゆっくり押す、そしてゆっくり離すを3〜5回ほど繰り返しましょう。
・晴明(せいめい)
目頭から少し鼻側にあるくぼみが、「晴明」というツボです。目の周りの血流を良くして、むくみだけでなく充血やドライアイなどにも効果があります。晴明を押す時は、目を閉じて眼球を押さないように注意しましょう。
・攅竹(さんちく)
眉頭の、眉毛が生え始める部分の下にあるのが「攅竹」です。触ると骨の内側でへこんでいるので、親指で下から上に押し上げます。目周辺のむくみの他に、頭痛、目の疲れを和らげる効果があります。
頭皮と顔の皮膚は1枚の皮で繋がっているので、頭皮を揉みほぐすことで顔全体の血流を改善する事が出来ます。顔を直接マッサージするのは、素人が適当に行うとシワやたるみの原因になるのでおすすめ出来ませんが、頭皮のマッサージならその心配もありません。まぶただけでなく、顔全体のたるみが取れてキュッと上がった小顔に整えてくれます。
1. 髪の生え際から頭頂部に向かい、爪を立てずに指の腹を使って頭皮を動かしながらマッサージしていく。
2. 耳の上からこめかみ周辺にかけての側頭部は、凝り固まりやすいのでクルクルと円を描くように指で揉み解す。
3. 百会(ひゃくえ)と呼ばれる、頭頂部の中心にあるツボを指圧する。場所が分かりにくい場合は、左右の耳を結んだラインと、眉間の真ん中から頭頂部までのラインが交差する点を探す。
4. 髪全体を掴んで、上方向に程良い力で引っぱる。
頭皮マッサージをする時は、髪をこするのではなく頭皮を動かしながらコリを解すようにして下さい。特に側頭部のコリは顔のむくみやたるみに直結するので、重点的にマッサージしましょう。
ちょっとした時間の合間にむくみを取りたい時は、耳のマッサージが効果的です。耳の周辺にはツボやリンパが集中しているので、刺激することで溜まっていた老廃物や水分が流れます。マッサージが終わると、顔周りがほんのり温かくなっているのを感じられるはずです。
1. 耳を手のひらで包んで、揉み解しながら温める。
2. 両方の耳たぶを持って、軽くぐるぐると回す。
3. 耳を指でつまんで、上下左右に軽く引っぱる。
4. 耳を顔の方向に押し倒す。
体が冷えてむくんでいる時は、耳をしっかり温めてからマッサージをすると、血行が良くなって血色も改善します。まぶただけでなく顔全体のむくみやたるみ解消にも効果があるので、普段からすき間時間に耳を解すことを習慣にすると良いでしょう。
朝の時間に少し余裕がある時は、湯船に浸かると全身の血の巡りが良くなり、汗として水分も排出されるので非常に効果的です。本来であればぬるめのお湯にゆっくり浸かるとしっかり汗が出るのですが、時間の無い朝は39℃〜40℃のお湯に首まで浸かって、効率良く体を温めましょう。炭酸ガス入りの入浴剤を入れると、温浴効果が高まってさらにむくみが取れやすくなります。湯船に浸かりながら目元のツボを押したり、頭皮や耳のマッサージをすれば、かなり目元がすっきりするはずです。
ここまで、まぶたがむくんでしまった時の応急処置をご紹介しましたが、そうなる前にむくみにくい体質をつくることも重要です。大切な日にまぶたがむくんで慌てることの無いよう、事前に出来るむくみ対策をご紹介します。
まぶたと体の筋肉は関係が浅いような気がするかもしれませんが、そもそも全身のむくみの大きな原因は筋肉量の減少にあります。同じだけ水分を摂っても、男性よりも女性の方がむくみやすいのは、女性は筋肉が少ないからなのです。
特に、普段からデスクワークなどで体を動かさない女性 は、熱を生み出す筋肉が無いので、血行や代謝が悪く慢性的にむくんでいる可能性があります。運動が苦手な場合でも、週に2〜3回大きな筋肉が集中している下半身の筋トレをすれば、効率的に筋肉量を増やす事が出来ます。
ウォーキングやスクワットで基礎となる筋肉を増やし、仕事の合間にかかとの上げ下げや足踏みをする習慣を付けるだけでも顔や体がむくみにくくなるのを感じられるはずです。
毎日の食生活は、むくみに直結する重要な要素です。日頃からコンビニ弁当やファーストフードなどの塩分の多いものを食べている場合は、食生活を改善しましょう。そして、意外にも健康食と言われる和食の塩分量は侮れません。漬け物や梅干しなど、塩分の塊のような食品は少量を楽しむ程度にして、調味料も減塩のものを使うようにして下さい。
そして、塩分を排出してむくみを防いでくれるカリウムや、ホルモンバランスの乱れによる血行不良を解消してくれるビタミンB6を積極的に摂りましょう。
・カリウムが含まれる食品
……りんご、バナナ、かぼちゃ、トマト、コンブなど
・ビタミンB6が含まれる食品
……レバー、かつお、まぐろ、さんま、バナナなど
まぶたがむくむ原因は、直前の行動や日頃の生活習慣などさまざまなものがあります。朝起きて今すぐ解消したい!という時はご紹介した応急処置を慌てずに行って下さい。そして、そもそもむくみにくい体質に変えるためには、生活習慣の改善も必要です。ストイックになりすぎる必要はありませんので、運動や食生活などを少しずつ改善してみてはいかがでしょうか?