- 週間ランキング
実は炭を飲むという行動については昔から存在するもので、チャコール療法と呼ばれている治療法の一つ。チャコールとはそのまま炭の事です。
チャコール療法では、炭が持つ強力な毒素や有害物質の吸着能力を有効活用する事で、胃や腸といった体内の器官から体にとって有害な物質を取り除き、健康を保ちます。
炭の粒子は表面に多くの割れ目などがあり、この割れ目に有害物質を入り込ませた上で、便と一緒に炭を排出する事でデトックス効果を得る事が出来ます。
チャコール療法の実験としては、1831年にフランスにて行われたP.F.トゥエリーという薬剤師によるデモンストレーションが有名で、劇薬であるストリキニーネという薬を致死量の10倍(15g)、同量の炭と同時に飲む事で毒素が無害化され、死を免れたというものがあります。
現代では体内環境を向上するための健康法の他、キノコの毒や除草剤など有害な物質を飲み込んでしまった場合に解毒する際や、コレラなどの急性感染症治療、食中毒の治療、また糖尿病の治療などにも用いられています。
チャコール療法では炭を飲みますが、炭は体内に吸収されずにそのまま排出されるため、人体にとって無害なもの。
ただし、炭の品質が悪いと炭にそもそも毒素など体にとって害となる成分がついている可能性などもあるため、炭が高い品質のものである事が重要となります。
また、炭の中でも炭の粒子にあいている細かい穴が網の目状となっている方が毒素を吸着する力が強く、こうした有効作用の高い炭を「活性炭」と呼びます。
チャコール療法を行う場合は、品質が高く安全な活性炭を利用するようにしましょう。
炭を飲むチャコール療法では、主に以下のような美容効果を得る事が出来ます。
体内には日々の生活で微量な毒素や有害物質がたまりがち。こうした毒素は時間をかけて肝臓などで処理して排出されたり、便と一緒に排出されますが、体内に存在している間は体に負担がかかり続けている状態です。
炭を飲む事でこうした毒素を排出してしまえば、毒素による内臓の負担が軽減されるため、体の機能がより活発に働きやすくなります。
これによって体に必要な栄養素の吸収がよくなったり、内臓が正常な働きをするようになって代謝が向上。ダイエット効果や、美肌作りに有効な働きとなります。
代謝を向上する以外にも、腸内にてブドウ糖を吸着したり、また血液中からの毒物も消化管へ引き戻して非活性化させる働きなどから、コレステロール値や血糖値を下げる働きをチャコール療法では発揮するため、脂肪がつくのを防いだり、痩せやすい体質づくりに効果を発揮します。
お腹の中にガス(おなら)がたまった状態で我慢していると、ガスが腸内から吸収されて体臭として放出されてしまう事があります。
炭を飲むと腸内の有害物質を吸着し、発酵によってガスを放出する元を抑える事が出来るため、お腹のハリを抑えるためには非常に効果的。体臭も予防する事が可能です。
また、そもそも炭には悪臭の元となる成分を吸着して脱臭する効果がありますので、口臭や胃腸からの悪臭をすっきりさせる事が出来ます。
よく、お肉の焦げた部分は発がん性物質で危険という話があり、見た目も似ている炭を食べる事に抵抗がある人もいるのではないでしょうか。
肉が焦げた際に発生する発がん性物質は脂肪が焦げる事によってできるモノなので、そもそも活性炭とは全くの別物。
炭はむしろ発がん性物質であるメチルコラントリンというものやベンツピレンといった物質を吸着して排出してくれるので、がんの予防にも効果を発揮します。
炭を飲む事によるデメリットとしては、ビタミン類やミネラル分など体に必要な栄養素の吸収も阻害してしまうという懸念があります。
確かに、炭の持つ吸着力は毒素や有害物質のみに働くわけではないので、食事といっしょに摂取する事で必要な栄養素の吸収阻害となる可能性もあります。
このデメリットについては、食事の前後2時間、可能であれば4時間程度あけて炭を飲むようにする事で解決できます。
炭を飲む目的はたまった毒素の吸着なので食事の前後に飲む必要はありませんし、食事から時間を空けてしまえば栄養素の吸収は十分に行われるため問題ありません。
むしろ、毒素が減って健康的な消化器官にする事で栄養の吸収率が向上するため、食事によって十分な栄養を摂取しやすくなると言えます。
炭が栄養の吸収を阻害する可能性があるため、基本的には食事の前後に飲む事はオススメしませんが、食事と一緒に飲むダイエット法も存在します。
これは炭に栄養素を吸着させてしまう事で、そもそも栄養が体内に吸収されるようにする方法で、食事制限と同じような効果を得る事が出来ると言えます。
ただし、日ごろ食べすぎで栄養過多な人が行う分には良いものの、そもそもそこまで食べていない人が取り入れると栄養失調となり貧血など体の不調を招く恐れが高いため、やりすぎるのは良くありません。
炭を飲む方法としてはカプセルなどの方法もありますが、カプセルなどの場合、炭が溶け出すタイミングが遅くなるため効果がやや弱くなります。
可能であれば細かい粉末状になったものを水に溶かして飲みましょう。
飲む量は多ければいいというわけではないので、商品によって推奨されている分量より少量から飲み始め、徐々に量を増やして体にとって負担が無い範囲で利用しましょう。
炭を飲むと、炭が水分を吸収してしまうため体内が水分不足になる可能性もあります。
いつもより多く水分をとらないと便秘などの症状になる場合があるので、水分を多めにとりましょう。
経過が順調であれば、炭を飲み始めて2日後くらいから黒い便が出てくるようになります。