- 週間ランキング
HTCは自社のVRヘッドセット、HTC Viveを販売する国の数を増やしている。アメリカと中国での販売が台数の多くを占めると思われるHTCは、次なる市場として中国以外の振興アジア圏をターゲットにしているようだ。
2017年の第2四半期にはタイでViveの販売を開始することが予定されている。タイは人口が増えつつある国として、HTCが力を入れいていくマーケットの一つに名前が挙がっていた。
インドは既に人口が多く、しかも発展著しい国だ。所得の問題はあるが、ハイテク機器の市場としては良い条件が整っていると思われる。
Unityがインドでの事業拡大を計画しているのは、先日伝えたとおりだ。
Unityはインドでの雇用拡大(現在の三倍へ)や、インド国内のIT企業と協力してVR/ARプロジェクトを行うことを計画している。加えて、インドのVRゲーム市場を拡大させることも彼らの目標となっているようだ。
先日の記事では、Dave Rhodesの
「デバイスと回線が適正な価格になれば、インドの国民はもっとゲームを買うでしょう。」
というコメントを掲載している。
インドのVRゲームマーケットはヨーロッパや日本に比べて小さいと指摘されていたが、それも当然だ。現在のインドでは、本格的なVRシステムが販売されていないからである。
もちろん既にVRデバイスを輸入してしまった熱狂的なファンはいるだろうが、本来の価格に輸送費用やそれに関わる企業の利益が上乗せされてデバイスの価格が高くなってしまう。現時点では、ハイエンドVRデバイスを持っているユーザは少ないはずだ。
HTCから正規価格でViveを購入できるようになれば、インド国内で初めて販売される本格VRデバイスとなる。これまで販売されてきたのはスマートフォンを使うモバイルVRばかりだったので、Viveが彼らのVRに対するイメージを変えることになるのではないだろうか。
インドのAmazon(Amazon.in)では既に4月22日から、独占予約の受付が開始されている。
価格は92,990ルピー(16万円弱)だ。ワイヤレスのVRコントローラーやルームスケールへの対応、カメラを搭載したヘッドセットなどを含む「完全な」VRを体験できるセットだけに、決して安くはない。
また、Amazon.inからViveを注文したユーザは『Everest VR』と『Richie’s Plank Experience』という2つのVRタイトルを無料で利用できる。
Amazon.inでモバイルVRヘッドセットを探すと、200ルピー(400円以下)~1,000ルピー程度の商品が多数ヒットした。商品写真を見ると外観は一般的なモバイルVRヘッドセットのようだが、実態はスマートフォンを固定するだけのプラスチック製フレームだろう。
こういった製品でしかVRを知らないユーザにとって、Viveでの体験は今までと全く違うものになるはずだ。ただ、価格もモバイルVRヘッドセットとは比べ物にならないほど高い。
25日には、Viveのインド向けサイト(http://www.vive.com/in)も公開される予定だ。近日中にViveを体験できる店舗も登場するとされており、HTCはインドの市場にもハイエンドVRを広げていくことを狙っている。
HTCの南アジアを統括するFaisal SiddiquiはインドでのVive発売に即してコメントを発表している。
「私たちは、インドでViveを発売できることを嬉しく思っています。
Viveは人と世界が関わる方法をすっかり変えてしまい、究極の体験を消費者にもたらしました。
消費者と開発者は、際限のない人間の創造力をも変えてしまうような、没入感のあるVRを体験することができます」
このニュースを伝えたDNA Indiaでは「Viveのインド発売を祝して」2つのVRタイトルを無料で楽しめるとしているが、これらタイトルはいずれもアメリカのVive購入者向けに提供されているバンドルに含まれている。
アメリカでは他にも2本のVRゲームを含めた4本がバンドルされているので、インドでも発売日に向けてさらに特典が増えるかもしれない。
Amazon.inによれば発売日は5月2日とされている。
参照元サイト名:DNA India
URL:http://www.dnaindia.com/scitech/report-htc-announces-vive-product-launch-in-india-2411893
参照元サイト名:Amazon.in
URL:http://www.amazon.in/HTC-VIVE-Virtual-Reality-System/dp/B06ZY6LJ2F/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1493010251&sr=8-2&keywords=Vive
Copyright ©2017 VR Inside All Rights Reserved.