海外メディアUploadVRは、2017年3月23日の記事において、フルボディトラッキング・システム「Orion」がリリースされることを報じた。



VIVE対応アクセサリー「VIVE Tracker」は、今年はじめの登場以降、VIVEの可能性を拡張し続けている。


そんな可能性のひとつとして、本メディアは以前に同アクセサリーを使ったフルボディトラッキング・システム「Orion」を紹介した。


同システムを報じた時に公開されたデモ動画の段階で、実用に耐えうることが認められたが、このほどついに正式にリリースされることとなった。


リリースに合わせて新たに公開されたデモ動画は、より繊細な動きをトラッキングするうえに、VRヘッドセットを使わず頭部にもVIVE Trackerを装着する仕様となっている。つまり、最新デモ動画では、トラッキングの対象となるユーザーは、リアルな世界を目で確認しながら動くことが可能となったのだ(以下の動画参照)。



同システムを開発したイギリスに拠点があるIKinemaによると、同システムの価格は$500(約¥55,000)で2017年第2四半期にリリースする予定、とのこと。


しかしながら、ここでひとつの疑問が生じる。以前に本メディアでも報じたように、実のところ、VIVE Trackerを活用したフルボディトラッキング・システムはHTC自らも開発しており、その技術をオープンソース(つまり無料)で公開する予定なのだ。


UploadVRは、IKinemaの関係者になぜ「Orion」を有料としたかについて尋ねたところ、以下のようなコメントがえられた。


「Orion」は既存の有料ハイエンド・モーションキャプチャーである「Vicon」「OptiTrack」と同等のソリューションを採用しているのです。


「Orion」には、人物の動きを高品質でトラッキングするためのノウハウが詰まっています。


ちなみに、コメントで言及されたViconで最も安価なトラッキング・ソフトウェアでも180万円である。


他方Orionは、ソフトウェアを除いたVIVE本体とVIVE・Tracker3個で約1,000(約12万円)、ソフトウェアを合わせても$1,600(約|176,000)と、既存のものに比べて極めて安い。


以上のようなOrionは、果たしてフルボディトラッキング・システムに価格破壊をもたらすのか。続報を待とう。


フルボディトラッキング・システム「Orion」がリリースされることを報じたUploadVRの記事

https://uploadvr.com/ikinema-orion/


フルボディトラッキング・システム「Orion」の予約ページ

https://www.ikinema.com/Orion


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 VIVE対応フルボディトラッキング・システム「Orion」2017年第2四半期に¥55,000でリリース