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VRコンテンツにおいて、視覚情報が重要なことは言うまでもないが、聴覚情報も同じくらいに重要なことは誰もが認める事実であろう。ヘッドホンから聞こえる音の大きさや方向によって、ユーザーはVRオブジェクトの位置や動きをリアルに感じるのである。
3D音響メーカーのimpulsonicは、VR空間内における音源の位置と動きをリアルに表現するシステム「Phonon」を開発している企業で、同システムはちょうど1年前に開催されたCES2016に出品されている(下のデモ動画参照)
同社は、2017年1月12日、VIVEを製造しているHTCにSteamVRを技術提供しているゲーム配給会社Valveに買収されたことをツイートし、同社が制作したウェブページでも買収を報告した(記事下部のリンク参照)。
We're part of #Valve now! #Phonon work continues. Thanks for all the support! More: https://t.co/qnmMbZfHnQ#VRAudio#gameaudio#gamedev#VR
—Impulsonic (@impulsonic) 2017年1月12日
同社の報告によると、今後はPhononの開発をValveからの指示のもとに進めるということであるが、開発業務自体は同社が解体されずに引き続き行うことになっている。ただ、オフィスはValve社内に引っ越す、とのこと。
買収したValveからの発表はとくになかったが、今回の買収はSteamVRの音響強化が目的と思われる。
Valveに買収される以前の同社は、PhononをオープンソースのVRヘッドセットOSVRに技術提供していたほか、VR開発環境であるUnityやUnreal Engineのプラグインとしても提供していた。
なお、Valve買収後の同音響システムの開発方針については、同社制作のウェブページによれば、「すぐにさらなる報告をする」とだけ述べるに留まり、詳しいことは分かっていない。
Valveに買収されたことを報告するimpulsonicのウェブページ
https://www.impulsonic.com/
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