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同メディアによると、2016年10月に開催されたValveが主催するSteam Dev Daysにおいて、HTC社のVIVEの次世代トラッキングシステムについての発表があった。
Steamを運営しているValveは、トラッキングテクノロジー「Lighthouse」を含むSteamVRをHTCに技術提供しているのだが、このトラッキングシステムでは「Base Station」と呼ばれる2台のトラッキングセンサーが使われている。
現在のBase Stationは、VIVEユーザーをトラッキングするために2本の光線を放射しており、それぞれの光線はx軸とy軸の位置情報を取得している。
同センサーの内部では、2本の光線を制御するために2つのモーターが駆動する仕組みとなっている。
ValveのエンジニアBen Jacksonは、先月の開発者カンファレンスにおいて、トラッキングする2本の光線を直交させるのではなく、斜めに交差させるように放射することによって、光線を制御するモーターを1台にするアイデアを発表した(上の図参照)。
実のところ、同センサーを個別に購入すると$134支払うことになり、VIVEを楽しむのに必要とされる2台を揃えると$268というコストがかかっている計算となる。
もし上記のアイデアがトラッキングセンサーに採用されれば、同センサーを構成する部品が少なくなり、その結果としてコストダウンにつながる可能性は多いに考えられる。
同メディアは、VIVEセットの各パーツの別売り価格を参照しながら、VIVEセットの各パーツのコストを計算したところ、セット価格$800に対し、トラッキングセンサー2台が$270、ハンドコントローラーが$260、VRヘッドセットが$320になると伝えている(別売り価格の合計がセット価格を超過していることから、セット購入による割引が発生しているのだろう)。
続けて同メディアは、仮に次世代トラッキングテクノロジーが採用されて内蔵モーターが1台になった結果、トラッキングセンサーが半額になった場合、センサー1台分のコスト$135が値引きされてVIVEセット価格が$665となり、17%のコストダウンにつながると試算している(ちなみにOculusRift&Touchのセット価格は$798)。
無論、次世代トラッキングテクノロジーが採用されるという発表はまだなく、ましてや次世代センサーが安くなるという確証は全くないものも、VIVEの売上げがPS VRおよびOculusRiftに及ばない理由はコストにあるという報道もされているのだから、次世代ハードウェアの開発には性能向上と同時にコストダウンにもぜひとも取り組んでもらいたい。
参照元URL:http://www.roadtovr.com/next-gen-lighthouse-base-station-bring-rapid-cost-reductions/
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