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「Neuron」と呼ばれるセンサーを全身の32箇所につけることでトラッキングが可能となる本商品を実際に体験しました。
まずは取り扱いを決めた経緯など、広報担当の堀氏にお伺いしましたのでご覧ください。
━━PERCEPTION NEURONの取り扱いをはじめるきっかけは何でしょうか?
堀氏:弊社ではオーディオとPCパーツに加え、VR関連製品を3本目の軸として成長を期待しており、実際に2016年1月22日からGALAX VISIONの取り扱いも開始しております。
━━NOITOM社との取り引きをどのように構築されたのでしょうか?
堀氏:NOITOMとはグループ会社の株式会社マウスコンピューターからの紹介によるものです。
もともと高性能ゲ―ムPCであるG-tuneブランドがVR市場に向けてネットワークを構築していました。
NOITOM社が日本でもPERCEPTION NEURONを展開したい、と言うことで我々が手をあげたかたちです。
━━商品取り扱い交渉はどのようにされましたでしょうか?
堀氏:そうです。NOITOM本社からのエージェントと商談を行い、これはおもしろいということで、即社内に展開し決断することになりました。
━━目標販売台数などはございますでしょうか?
堀氏:現時点では設定していません。製品を活用いただき、あくまで素晴らしい作品が世に出てくることの手助けになればと考えております。
多く販売できる事に越したことは無いですが、大切に販売していきたいと考えております。
既に研究機関などからいくつか受注をいただいておりまして、幸先は良いです。
━━ライバル商品などはございますでしょうか?
堀氏:特にございません。モーションキャプチャ製品を再定義する製品として自信を持っています。
━━重量に関してはかなり軽いとお聞きしていますが、どのくらいでしょうか?
堀氏:従来の部屋で使用していたものや、固定カメラで使用していたものと比較すると遥かに軽くなりました。
システム全体の重さは300g未満です。
VRヘッドセットの重さが380~400gですので、このあと体験していただきますがほぼ重さを感じないかと思います。
━━VRコンテンツへの活用ができるとお聞きしましたが、それについてはいかがでしょうか?
堀氏:はい、本製品にはC/C++APIつきのSDKやUnity、UEへの統合がNOITOM社ホームページより入手できますし、モーションキャプチャのデータを記録・出力することもできますので容易に開発に生かせるかと思います。
━━データの記録・出力の形式はなんでしょうか?
堀氏:.fbx .bvh がメインの出力形式です。これらは、UnityやUnreal、MotionBuilder、Maya、3DSMAXや他のFBXプログラムに対応しています。
一般的によく使われるモデリングソフトにも対応しているのが強みです。
また、BVHストリームでの送信にも対応しています。
━━購入者のターゲットを教えてください。
堀氏:アニメ、ゲーム、映画製作会社及び学校法人・官公庁・運動工学研究用途・プロシューマー向けと考えております。
特にエンジニア様にはOculusはRift用のアプリケーションサンプルもNOITOM社ホームページから無償ダウンロードできますので、お求めいただけると幸いです。
━━nullspaceVRも32箇所のパッドを使用しますが、32箇所に意味はあるのか?
堀氏:nullspace VR は、ハプティックフィードバック方式を採用しており、IMu (慣性計測装置)方式では無いので、製品そのものが異なります。
32箇所分とれれば、ほぼ全身の詳細な動きまでが取れるのでこの数になっています。
━━これを使うために必要なPCのスペックを教えてください?
堀氏:モーションをキャプチャーするだけであれば、ロースペックなPCでも動作可能です。同期させて利用するには、以下を最低スペックとして推奨しています。
Intel:HD Graphics 4000 +
Intel i5-4590 equivalent or greater.
8GB+ RAM.
120 GB SSD or 500 GB HD +
3x USB 3.0 ports plus 1x USB 2.0 port.
Windows 7 SP1 64-bit or newer.
━━商品の開発期間などはご存知でしょうか?
堀氏:おおよそになりますが、1.5年です。
━━20日受注開始ですが、手元に届くのはいつ頃でしょうか?
堀氏:最短での当社出荷は23日となり、お客様の手元に届くのは地域によって若干異なると思われますが、24日を予定しております。
━━ありがとうございました。
ここからは体験記事となります。
キャリングケースを開封すると、手袋やバンドが入っています。
新規購入された方はPCにAXIS NEURONインストールパッケージのダウンロードを行ってください。
また、磁気を発生させる場所だと正常にモーションキャプチャができないので磁石や冷蔵庫、PC、電源ボックスなどからは10cm~100cm離してください。
まずはキャリングケースから銀色のケースを開け、中に入っているNeuron(ニューロン)と呼ばれるチップをそれぞれのパーツにはめこんでいきましょう。
銀色のケースは磁気から保護するためのもので、開けにくいので注意。Neuronをはめると、枠よりも少し浮いて出ますが問題ないので無理矢理押しこまないようにしましょう。
32個のNeuronの取りつけが完了したらNeuronを体に取り付けます。
Neuronの位置がかなり重要となるので、次の画像の位置にNeuronがくるようにひとまずは装着してください。
太もも付近のNeuronは、画像よりもやや上につけたほうがモーションキャプチャ上では自然な関節になりました。
頭部はこんな感じに取り付けられています。
ベルトの縛り具合がいい感じで、激しい動きをしてもズレる心配はありません。高速ターンや高速足踏みをしてみましたが、ズレませんでした。
ここからはPCとの連携です。
接続方式は2つあって、USB接続とWifi接続があります。
USB接続の場合は全身のNeuronとつながっている腰付近に装着したハブとPCをUSBでつないで連携します。
こちらのほうがカンタンですが、動ける範囲が有線の範囲と制限されます。
接続したら事前にインストールしたAIXS NEURONソフトウェアを立ち上げ、コネクトアイコンをクリック。
接続先のハブを選択して「Connect」を開始するとPC画面上にモーションキャプチャが表示されます。
しかし、このままだと関節の位置や動きがおかしいことになっているのでキャリブレーションを行います。
立つ、手を伸ばす、座る、足を曲げるの4アクションを順に行い同期していきます。
キャリブレーションを正しく行うと、関節の位置や指の動きなども見事にシンクロしてきます。
キャリブレーション時間も説明書とおりに4アクションで15秒程度でした。
このようにジャンケンの手の動きも完璧に再現できます。
動きも非常になめらか。メジャーリーグで活躍する日本人投手・前田健太ことマエケンの「マエケン体操」をしてみました。
PC上で肩甲骨のストレッチをするモーションキャプチャが妙にシュールでしたが、動きの再現度は完璧です。
Wifi接続の場合は別途5V/2A対応のモバイルバッテリーが必要となる。
AXIS NEURONソフトウェア上で「コネクタアイコン」をクリックして任意のネットワークのAPを選択してパスワードなどを認証。
その後に接続先となるハブをConnectして使用する。
こちらはUSB接続よりも少し手間だが、Wifiが通っている環境なら自由自在に動き回れるので、ダッシュや助走してのジャンプなどのダイナミックな動きの取り込みに適しています。
PERCEPTION NEURONを体験してみて、結構激しく動くとズレたり壊れたりするのかと心配でしたが、激しい動きにも対応できることが分かりました。
PC画面への表示もほぼリアルタイムで滑らかに動き、大変満足でした。
本当に細部まで、例えば拳を強く握りしめる動作、などに関しては表現は難しかったですが、包括的な動きに関してはこれ1つで完璧にできると思います。
OculusRiftへの対応もスムーズなだけに、Oculus Storeにコンテンツ配信をお考えの方にはキャラクタの動きにPERCEPTION NEURONで取り込んだ動きを使うなどは有効なのではないだろうか。
株式会社アユート
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