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「事情通」への取材をもとにしているこの報道では、Pico社はかねてより開発を進めてきた次世代VRゴーグル『Pico5』をキャンセルしていると伝えられました。
その理由として、アジアとヨーロッパで発売されたPico4の売れ行きが同社の期待を大きく下回ったということがあげられています。
デザインや価格などMeta Quest2へのライバル意識をあらわにしてリリースされたPico4ですが、Metaの強固な牙城を崩すまでには至らなかったようです。
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Pico4は、Questで利用可能なゲームライブラリの約75%に対応しており、一応ライバル機として位置付けられてはいるものの、結局北米地域でのリリースは行われませんでした。
米国テック系メディアは、今回の報道を受けて、Facebook(当時、現Meta)の初代Questのリリースによって家庭用VRゴーグルから撤退したHTCの後を追っているようだと表現しています。
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11月にPico社はセールス、ビデオ、プラットフォーム運営の数百人に及ぶスタッフが解雇されたと報じられ、ハードウェアやVR体験のコア技術に集中するための事業の大幅な見直しが行われているとみられていました。
とはいえ、低価格の家庭用VRゴーグルにおいてMetaはQuest3を74,800円、Quest2を39,600円で提供しており、これに対抗するのは容易ではありません。
そこで、Pico社の新たなライバルに浮上してきたのがAppleのMRデバイスVision Proです。
低価格デバイスではなく、価格が約50万円のハイエンドデバイスVision Proの競合に軸足を移すことで、Pico社がPico5でやりたかったことをさらに上回ることになります。
MRゴーグルに関連するこのプロジェクトは「Swan」というコードネームで呼ばれており、「最先端技術 」が含まれるとのことです。
中国のVR企業Pico社が家庭用VRゴーグルの開発を中止するとの報道がされました。
TikTokを運営するByteDance社を親会社とするPico社ですが、低価格VRゴーグルの競争では、FacebookとInstagramを抱えるMeta社に軍配が上がった形になります。
新たにハイエンドMRデバイスに活路を見出すことが報じられているものの、Appleへの対抗も簡単ではありません。
また、サムスンやGoogleも、チップセット開発を行うQualcomm社と提携しており、ハイエンドXRデバイスのライバルとなる可能性があります。
現状企業間の対決の要素が濃いように思われますが、こうした開発競争がユーザーにとっても利益になるような環境を望みたいですね。
参考:Pico Reportedly Cancels Quest Competitor to Instead Take on Apple Vision Pro[Road to VR]
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