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「Pico neo3(正式には『Pico neo3 Link』)」は2022年6月に発売されたスタンドアロン型VRヘッドセットです。
開発したのは中国・北京に拠点を置くVRメーカーPico Technology(小鳥看看科技)で、世界初の4K画質のスタンドアロンVRヘッドセット「Pico G2 4K」を開発・発売したことでも知られているメーカーです。
Pico neo3でもこれまでのノウハウを活かし、
というハイクオリティのVR体験を実現しています。
本体とコントローラーのデザインも一新され、従来のPico製VRゴーグル以上に没入感の高いVR体験が可能となりました。
あまり知名度が高いとはいえないPicoでしたが、Meta Quest2が2022年8月1日より大幅に値上げされたことによって代替機として注目を集めています。
Meta Quest2の代替機として期待されるPico neo3ですが、どのような特徴、スペックとなっているのでしょうか。
具体的に見ていきましょう。
Pico neo3はスタンドアロン型VRゴーグルです。
そのため、PCやスマホといった外部機器と接続する必要がありません。
プロセッサにはQualcommのSnapdragon XR2が搭載されており、メモリも6GBとなっているため、たいていのVRゲームやアプリはスムーズに動作します。
また、インサイドアウトトラッキング方式なので、外部センサーを設置する必要がなく、箱から出して初期設定をすればすぐにVR体験を楽しむことができます。
ヘッドセット本体に搭載された4つのカメラセンサーによる6DoFトラッキングは、体と頭それぞれの前後左右上下の動きをVR空間に反映します。
例えば、VRFPSゲームの中でしゃがみながら周りの状況を確認するといった動作も反映でき、本当に戦闘現場にいる感覚を体験可能です。
Pico neo3は4K相当の解像度(3,364×1,920)を実現するLCDディスプレイを搭載しています。
VRで重要視されている画素密度(1インチあたりのドット数:pixel per inch)も773ppiと高精細です。
見え方がくっきりしているだけではなく、リフレッシュレートが標準90Hz、最大120Hzとなっており、ゲームでも動画でもヌルヌル動く滑らかな映像が楽しめます。
スタンドアロンのPico neo3には、PCとPico neo3を接続してPCVR用のデバイスとして利用できる機能も実装されています。
PCとの接続は「Pico Link ソフトウェア」をダウンロードしたPCと
のどちらかの方法で行うことができます。
特にディスプレイポート(DP)ケーブルによる有線接続は、非圧縮による高画質かつ低遅延でゲームや動画などPC用のVRコンテンツを利用できるので、より高品質なVR体験を楽しむことができます。
Pico neo3はプラスチック製の頑丈なハードストラップです。
装着の際には後部の調整ダイヤルで締め方を微調整できるので、快適な締め付け具合で装着することができます。
後部にはさらに5,300mAhのバッテリーが搭載されているため、重量バランスが前後に分散されることになっているのもポイントです。
重さが前に偏らないので長時間装着していても疲れを感じにくくなっています。
Pico Neo3本体横には
が配置されていて、目線の動きと組み合わせて本体だけでも基本的な操作ができるのも特徴です。
複雑な動きが要求されるゲームでの操作では不自由ですが、動画視聴での操作では本体のみで操作することができます。
Pico neo3ではコントローラーも大きく改良されています。
従来のPicoシリーズのリモコンはTVリモコンのようなスティック型のデザインでした。
それがPico neo3ではトラッキングリングを搭載した両手持ちタイプへと一新されています。
Pico neo3本体に搭載された4つのカメラセンサーとコントローラーの赤外線センサーによって、これまで以上に手の動きを正確に、遅延なくトラッキングできるようになっています。
でもアクションが思い通りに反映されるようになりました。
高性能で快適に利用できるスタンドアロンVRゴーグル”Pico neo3”は、実際にはどのようなことができるのでしょうか?
Pico neo3では、高品質なVRゲーム体験が楽しめます。
Pico neo3でプレイするゲームは「Pico Store」で購入することができます。
Pico Storeでは
といった様々なVRゲームが配信されています。
さらに、ゲーミングPCと接続してPCVRとして利用することで、Steamで配信されているPC用VRゲームもプレイ可能です。
Pico neo3でもVR動画はばっちり楽しむことができます。
のアプリが対応しているので、無料から有料まで豊富な種類のVR動画を楽しむことができます。
Pico neo3の4K解像度ディスプレイが威力を発揮するのが動画視聴といっても過言ではありません。
Pico neo3は通常の2D動画も楽しむことができます。
YoutubeやDMMの他に
といった人気の動画配信サービスも利用できるようになっています。(参考:YouTube動画)
映画やドラマ、アニメのほか音楽ライブやスポーツなど2D動画を再生して誰にも邪魔されない大迫力のホームシアター体験を楽しめます。
では実際にPico neo3を利用するにはどうしたら良いのか?
Pico neo3の使い方を簡単にまとめました。
最初に安全にVRを楽しむために部屋の中を片付けてスペースを確保します。
目安となるのは2m×2m以上のスペースです。
次にコントローラーの電源を入れます。
初回はコントローラーについているタブを引いて絶縁フィルムを抜けば、自動的に電源オンです。
2回目以降はホームボタンを2秒以上長押しすれば電源が入ります。
Pico neo3本体の電源を入れます。
本体底部の電源ボタンをステータスインジケーターが青色に点灯するまで2秒間長押しします。
まずはPico neo3を装着しやすいように、ベルト後部にあるダイヤルを左方向に回して緩めます。
ベルトを上方向に上げ、フェイスパッドを顔につけたらバンドを下ろします。
その後、快適な位置にベルトを固定できるようにダイヤルを右方向に回してベルトを締めましょう。
ヘッドセットを装着すると初期設定用の画面となっています。
最初に要求されるのがコントローラーの設定です。
以降、
などを設定し、Wi-Fiに接続します。
画面がぼやけて見えにくい場合は、瞳孔間距離(IPD)に合わせてレンズの位置をずらして調整しましょう。
ホーム画面からPico Storeに移り、遊ぶゲームや利用するアプリをダウンロード。
ダウンロードが済んだらアプリを起動してVR体験を楽しみましょう。
Pico neo3のスペックは以下の通りです。
画像:https://www.shutterstock.com/ja/image-photo/close-inside-high-performance-desktop-pc-1699242859
Pico neo3をPCに接続する際に求められるPCの構成は次のようになっています。
最新スタンドアロンVRゴーグル「Pico neo3」は、Meta Quest2の大幅値上げで激震が走ったVR業界の救世主として期待されています。
4K画質のディスプレイ性能は
を楽しむのに最適です。
現状、アプリストアのPico Storeはコンテンツ不足が指摘されていますが、PCに接続しPCVRとしてSteamVRを利用すればあまり不自由は感じないでしょう。
もちろんPico Store自体も、これからゲーム・アプリのラインナップ充実を図るとみられ、成長が大いに期待されています。
なんといっても価格が48,650円と現時点で最もコスパの良いスタンドアロンVRゴーグルとなっているため、VRゴーグル最初の一台としては十分に魅力的です。
スタンドアロンVRゴーグルが欲しい人は、有力な選択肢一つとして検討してみるのもいいでしょう。
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