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近年、各種シミュレーターやデザイン検証、遠隔操作、設計支援等の幅広い分野において、HMDを利用したVRやMR、ARの活用が急速に拡大しています。
しかし、従来のヘッドマウントディスプレイには『視野角の狭さ』や『解像度の低さ』という課題がありました。
そこでJVCケンウッド社は、実像が見えない空間における操作の違和感などを解決するべく、ハーフミラー方式を採用したHMDの開発を手掛けることとしています。
今回開発された「HMD-VS1W」は、JVCケンウッド社が高精細映像表示機器の開発において長年にわたり培ってきた高画質技術をHMD分野に応用しているもので、没入感・臨場感の高い映像表示と自然な操作感の両立を実現しています。
このHMDには独自のハーフミラー方式が採用されており、没入感・臨場感の高い映像表示と自然な操作感の両立が実現されています。
従来型はレンズを通して映像を見ていましたが、HMD-VS1Wではミラーを介して直接画像を見ることが可能です。
そのため、周辺ぼけや色収差がなく、画素感の無い自然な視野が実現しています。
HMD-VS1Wの本体前面には透過型のハーフミラーが採用されており、ヘッドセットに映し出されるマニュアルを見ながら、実際の機器や計器類を目視して操作することが可能です。
そのため、遅延の無いダイレクトな操作や、気になることをその場でメモを取るといったこともでき、トレーニング効果の向上が期待できます。
アイボックス(映像が綺麗に見える範囲)は広く確保してあり、視線を動かしても疲れにくくなっています。
HMD-VS1Wには、
・片目:2560×1440
・両眼:5120×1440
という高解像度パネルが搭載されており、リアリティーのある高画質が実現されています。
また、水平視野角120°が確保されていることで、映像が瞳孔の中心からずれていても、ぼけずに透明感のある映像として再現されます。
Valve Corporationの「SteamVR Tracking System2.0」に対応しており、市販のベースステーション(SteamVR Base Station 2.0)と組み合わせるとHMD-VS1Wをトラッキングすることが可能です。
肌に直接触れるパッドは、アルコール(エタノール)による消毒や、簡単に交換することができるようになっています。
ヘッドホン端子(ステレオミニプラグ)が装備されており、任意のヘッドホンやイヤホンの使用も可能です。
・インテリア・自動車内装等のバーチャルなデザイン検証
・自動車・フライト等の操作シミュレーター
・医用機器や重機等の遠隔操作
・製造業や顧客サービス向けトレーニング
など、さまざまなシミュレーション用途に向けての活用が期待されています。
高精細映像表示機器の分野で高画質技術に長けた株式会社JVCケンウッドから、高画質・広視野角を透過型で実現したHMD「HMD-VS1W」が、2021年3月下旬から受注販売されることが発表されました。
透過型のハーフミラーが採用された「HMD-VS1W」は、さまざまなシミュレーション用途に向けての活用が期待されています。
従来のヘッドマウントディスプレイは、VR空間に入り込む没入感が魅力でしたが、操作シミュレーターとしては、実物を触ることが難しいという面もありました。
しかし、HMD-VS1Wなら、VR空間とリアルな空間のつなぎ目を感じずに映像を見ながら実際の機器を操作することも可能になるそうです。
災害現場などに応用されれば、遠隔操作で現地の画像を見ながら重機が操作できるなど、救助する人の安全を確保しつつ救出活動も行えるような未来に近づきそうですね。
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